【2026年改正対応】FP試験タックスプランニング攻略|特定親族特別控除など頻出論点を整理

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この記事は約19分で読めます。

FP試験6分野のなかでも、「タックスプランニング」は2025〜2026年の改正幅が圧倒的に大きい分野です。古い参考書をそのまま暗記すると、本試験で確実に失点します。

特に押さえておきたいのが、「年収の壁」が103万円→160万円に変わった改正、19〜23歳の子をもつ親向けに新設された特定親族特別控除、暗号資産の申告分離課税方針の3つです。これに加えて、生命保険料控除の23歳未満扶養世帯特例(一般枠4万→6万)、住宅ローン控除の省エネ基準義務化、インボイス制度の経過措置縮小が頻出論点に並びます。

本記事は、3級・2級FP技能検定の受験生を主読者に、2026年4月1日法令基準日に対応したタックスプランニング攻略の決定版として整理しました。「古い参考書の暗記が本試験で失点に変わる典型ポイント」を最初に提示し、改正論点だけを最短経路で押さえられる構成です。

🎯 30秒でわかる 2026年タックスプランニングの3大改正
  • ① 年収の壁が103万円→160万円に拡大:基礎控除58万円給与所得控除の最低保障65万円の合算が新標準
  • ② 特定親族特別控除(新設):19〜23歳の子の年収150万円までは親が満額63万円控除、188万円までは段階逓減
  • ③ 暗号資産の申告分離課税方針:2026年度税制改正大綱で示され、2028年1月1日施行見込み。最大55%総合課税→20.315%+3年損失繰越控除へ。2026年現在はまだ総合課税に注意
  • 副次的論点:生命保険料控除の一般枠4万→6万円(23歳未満扶養あり・2026年分のみ)/住宅ローン控除のZEH水準必須化/インボイス経過措置の段階縮小
この記事は以下のような方におすすめです!
  • 3級FP技能検定または2級FP技能検定の合格を目指す受験生
  • 2024年以前の参考書で勉強していて、最新改正に追いつきたい方
  • 「年収の壁」「特定親族特別控除」「暗号資産分離課税」を試験出題レベルで整理したい方
  • 所得控除・税額控除・損益通算など頻出論点を体系的に押さえ直したい方
  • 法人税・消費税(インボイス制度)まで含めた2級レベルの全体像が必要な方
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🎯 1. 結論|2026年タックスプランニングで失点しない3大改正

最初に、本試験で「古い参考書のままだと確実に失点する」3大改正を結論として整理します。ここを書き換えるだけで得点源になります。

改正項目 Before(〜2024年) After(2025〜2026年) FP試験での頻出度
① 基礎控除 48万円(一律) 58万円(合計所得2,350万円以下) ★★★
① 給与所得控除(最低保障) 55万円 65万円 ★★★
① 年収の壁 103万円 160万円 ★★★
② 特定親族特別控除 該当制度なし 新設(19〜23歳・年収150万円まで満額63万円・188万円まで段階逓減) ★★★
③ 暗号資産の課税方式 総合課税(雑所得・最大55%) 2026年度大綱で申告分離課税20.315%方針/施行は2028年1月見込み ★★
一般生命保険料控除 所得税4万円 所得税6万円(23歳未満の扶養親族あり・2026年分の時限措置) ★★
住宅ローン控除 省エネ基準なくても控除可(一部) 2024年以降は省エネ基準必須/2028年以降はZEH水準以上必須 ★★★
インボイス制度の経過措置 免税事業者からの仕入れ80%控除 2026年10月以降は50%控除(令和8年度大綱では70%→50%→30%段階方針) ★★
🚨 古い参考書のまま勉強する受験生への警告
  • 「基礎控除38万円」「給与所得控除55万円」と書いてある参考書は2019年以前のもの。即廃棄推奨
  • 「暗号資産は雑所得で総合課税」は2026年現在は正しいが、2028年から「特定暗号資産は分離課税」に変わる過渡期。両方押さえる必要あり
  • 「特定親族特別控除?聞いたことない」状態の受験生は要注意。2025年税制改正で新設された頻出論点(国税庁の公式解説

読者
改正論点が多すぎて、どこから手をつければいいか分かりません…

著者
まずは上の3大改正だけ確実に。年収の壁160万円・特定親族特別控除・暗号資産は配点が大きく、改正初年度ほど出題されやすい論点です。深追いは後回しで構いません。
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📚 2. タックスプランニングの全体像と受験戦略

3級・2級FP技能検定の試験範囲は6分野で構成され、タックスプランニングは他5分野すべてと関連性が高い中核科目です。社会保険料控除(ライフ)・生命保険料控除(リスク管理)・配当控除(金融資産運用)・住宅ローン控除(不動産)・相続税の課税価格(相続)――どこを切っても税の知識が出てきます。

📊 タックスプランニングの3大柱

タックスプランニングの出題範囲は次の3つに集約されます。

  • ① 所得税の仕組み(暦年単位課税・総合課税/分離課税・申告納税制度・源泉徴収制度)
  • ② 10種類の所得の内容(利子・配当・不動産・事業・給与・譲渡・一時・雑・退職・山林)
  • ③ 所得控除と税額控除(人的控除・物的控除・住宅ローン控除・配当控除)

これに加え、2級以上では法人税・消費税・住民税・事業税も出題範囲に入ります。

📅 法令基準日とFP試験の特性

FP試験は毎年4月1日時点の法令を基準に出題されます。本記事は2026年4月1日法令基準日に対応した最新版です。

シリーズの他分野は【2026年改正対応】FP試験リスク管理【2026年改正対応】FP試験 金融資産運用もあわせてご確認ください。

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🔢 3. 所得の10分類|2026年最新の論点まで網羅

所得税の計算は「どうやって稼いだか」を10種類に分けるところから始まります。種類ごとに計算方法・課税方式が異なります。

所得の種類 主な内容 課税方式
① 利子所得 預貯金・公社債の利子 源泉分離課税(20.315%)
② 配当所得 株式の配当・投資信託の収益分配金 総合/申告分離/申告不要を選択
③ 不動産所得 不動産賃貸による所得 総合課税
④ 事業所得 フリーランス・個人事業主の所得 総合課税
⑤ 給与所得 給与・賞与 総合課税(源泉徴収)
⑥ 譲渡所得 資産の売却益 総合または分離(資産別)
⑦ 一時所得 懸賞金・満期返戻金・法人からの贈与 総合課税(1/2)
⑧ 雑所得 公的年金・副業・暗号資産(現行) 総合課税(一部分離)
⑨ 退職所得 退職金 分離課税
⑩ 山林所得 5年超保有の山林伐採・譲渡 分離課税

💼 給与所得|給与所得控除の最低保障が65万円に(年収の壁160万円の構成要素)

会社員・公務員の給与・賞与による所得。給与所得=収入金額−給与所得控除。源泉徴収の対象です。

2025年(令和7年)税制改正で、給与所得控除の最低保障額が55万円→65万円に引上げられました。これが「年収の壁」が103万円→160万円に上がった主因のひとつです。

給与収入 給与所得控除(2025年〜)
190万円以下 65万円(最低保障)
190万円超〜360万円以下 収入金額×30%+8万円
360万円超〜660万円以下 収入金額×20%+44万円
660万円超〜850万円以下 収入金額×10%+110万円
850万円超 195万円(上限)

古い参考書では「最低55万円」と書かれているのでそのまま暗記すると失点します。

🛒 事業所得 vs 雑所得|帳簿保存の判定基準(副業ブームで超頻出)

副業ブームを背景に、「事業所得 vs 雑所得」の判定基準が国税庁通達(令和4年10月)で厳格化されました。FP試験でも頻出論点になっています。

📕 事業所得として認められる条件
  • 収入金額が年間300万円超/または営利性・反復継続性・社会的相当性あり
  • 帳簿書類を保存していること
  • 主たる収入として継続している(副業でも要件を満たせば可)
📘 雑所得として扱われるケース
  • 収入金額が年間300万円以下+帳簿書類の保存なし
  • 営利性・反復継続性が認められないケース
  • 副業の多くがこちら(雑所得・業務)に該当する見込み

事業所得と雑所得では青色申告特別控除(最大65万円)の適用可否、損益通算の可否、青色事業専従者給与の可否が決定的に異なります。試験対策として「帳簿保存があるか」が判定の中核キーワードです。

🏷️ 譲渡所得|「5年」を境界線とする長期・短期

資産の譲渡による所得。所有期間「5年」が長期/短期の境界線です。

資産 所有期間 課税方式 税率(譲渡所得)
土地・建物 5年以下(短期) 分離課税 39.63%
土地・建物 5年超(長期) 分離課税 20.315%
株式 期間問わず 分離課税 20.315%
ゴルフ会員権・貴金属等 5年以下(短期) 総合課税(全額) 超過累進
ゴルフ会員権・貴金属等 5年超(長期) 総合課税(1/2) 超過累進

土地・建物等の譲渡所得は譲渡した年の1月1日時点で所有期間が5年超か否かで長短を判定します(取得日の翌日から起算ではない点に注意)。

📰 雑所得|暗号資産の現行(雑所得・総合課税)と2028年改正方針

雑所得は「公的年金等」と「公的年金等以外」に分類されます。FP試験で2026年に最も注目すべきは暗号資産の課税方式です。

🚨 暗号資産(仮想通貨)の課税方式|2026年現行と2028年改正の両方を押さえる
  • 2026年現在:暗号資産の譲渡益は雑所得・総合課税(最大55%)。仮想通貨同士の交換も利確扱い
  • 2026年度税制改正大綱(令和7年12月19日):「特定暗号資産」を申告分離課税20.315%+3年損失繰越控除へ移行する方針が示された
  • 適用時期:金融商品取引法改正の成立(2026〜2027年見込み)→ 2028年1月1日からの取引が対象(見込み)
  • FP試験対策:本試験では「現行は雑所得・総合課税」として出題される可能性が高い。ただし「最新動向」として分離課税方針を問う問題も出題され得る

仮想通貨の最新動向は【2026年最新】ビットコイン・ブロックチェーンの仕組みと詐欺リスク|FTX救済劇・セルフゴックス・Hyperliquidで読み解く日本の安全性もあわせて参照してください。

🏢 退職所得|2分の1課税と勤続20年超優遇

退職金・退職手当による所得。退職所得=(収入金額−退職所得控除)×1/2。分離課税です。

勤続年数 退職所得控除額
20年以下 40万円×勤続年数(最低80万円)
20年超 800万円+70万円×(勤続年数−20年)

iDeCoの受取は退職所得控除を共有するため、出口設計に注意が必要です。iDeCoの逃げ切れない出口戦略もあわせて参照してください。

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🧮 4. 所得税の計算手順|超過累進・分離課税・損益通算「富士山譲」

📊 超過累進税率(5%〜45%)

総合課税の所得には超過累進税率が適用されます。

課税所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円超〜330万円以下 10% 97,500円
330万円超〜695万円以下 20% 427,500円
695万円超〜900万円以下 23% 636,000円
900万円超〜1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円超〜4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

加えて復興特別所得税(所得税額の2.1%)が上乗せされます。住民税は別途10%(道府県民税4%+市町村民税6%)が課税されます。

🤝 損益通算|「不・事・山・譲(富士山譲)」の覚え方

赤字(損失)を他の所得の黒字と相殺できる仕組みが損益通算です。覚え方は「不・事・山・譲(富士山譲)」――FP試験の頻出論点です。

通算可能な所得 注意点
動産所得 土地取得借入金利子は損益通算不可(FP超頻出)
業所得 青色申告なら3年繰越控除可
林所得 分離だが他所得との通算は可
渡所得 生活用動産・株式・趣味娯楽資産の譲渡損は通算不可

雑所得(暗号資産・FX・副業)の赤字は損益通算できないのがFP試験頻出のひっかけポイントです(2028年以降の暗号資産分離課税では3年繰越控除導入見込み)。

純損失は青色申告者なら翌年以降3年間繰り越してその年の所得から控除できます。

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🛡️ 5. 所得控除|2026年改正対応(人的・物的)

所得控除は所得から差し引く控除で、「人的控除」と「物的控除」の2系統に大別されます。2026年改正でとくに動きが激しいのが人的控除です。

👨‍👩‍👧 人的控除|基礎控除58万円・特定親族特別控除(新設)が頻出

控除名 控除額(所得税) 2026年改正ポイント
基礎控除 58万円(合計所得2,350万円以下)/48万円(2,350万〜2,400万)/32万円(2,400万〜2,450万)/16万円(2,450万〜2,500万)/0円(2,500万超) 2025年改正で48万→58万に引上げ
配偶者控除 38万円(一般)/48万円(老人) 配偶者の合計所得58万円以下(給与123万円以下)
配偶者特別控除 最大38万円(配偶者の合計所得58万超〜133万円) 納税者本人の合計所得1,000万円以下
扶養控除(一般) 38万円 16歳以上の扶養親族(合計所得58万円以下)
扶養控除(特定扶養) 63万円 19〜22歳の扶養親族
扶養控除(老人扶養) 48万円(同居老親等は58万円) 70歳以上の扶養親族
特定親族特別控除(新設) 最大63万円(年収150万円まで満額)→ 段階逓減 → 188万円超でゼロ 2025年税制改正で新設。19〜23歳の大学生年代
障害者控除 27万円(一般)/40万円(特別)/75万円(同居特別)
寡婦控除 27万円 合計所得500万円以下
ひとり親控除 35万円 合計所得500万円以下/生計同一の子
勤労学生控除 27万円 本人の合計所得85万円以下
🚨 特定親族特別控除(新設)の超頻出論点
  • 対象:19歳以上23歳未満の大学生年代の子ども等
  • 満額63万円:子の合計所得58万円超〜85万円以下(給与123万円超〜150万円以下)
  • 段階逓減:合計所得85万円超〜123万円以下(給与150万円〜188万円)
  • 控除ゼロ:合計所得123万円超(給与188万円超)
  • 特定扶養控除との関係:合計所得58万円以下なら従来の特定扶養控除(63万円)、超えたら特定親族特別控除に切替

💊 物的控除|生命保険料控除6万円特例と医療費控除の選択適用

控除名 控除額・計算式 2026年改正・ポイント
雑損控除 災害・盗難等の損失額(一定基準) 3年繰越可
医療費控除 支払医療費−保険補填−10万円(最高200万円) セルフメディケーション税制と選択適用
セルフメディケーション税制 スイッチOTC薬等の購入額−12,000円(最高88,000円) 医療費控除との選択適用/健康診断等の取組必須
社会保険料控除 支払額の全額 健康保険・国民年金・厚生年金等
小規模企業共済等掛金控除 支払額の全額 iDeCo・小規模企業共済も対象
生命保険料控除 所得税:合計最大12万円(住民税:合計7万円) 23歳未満扶養親族あり世帯は一般枠4万→6万円(2026年分のみ時限措置)
地震保険料控除 所得税:最高5万円/住民税:最高2.5万円 2007年に火災保険料控除廃止後、地震分のみ存続
寄附金控除 支出額−2,000円(合計所得40%が限度) ふるさと納税が代表例

🛡️ 生命保険料控除|2026年分の時限措置(4万→6万円)の正確な理解

生命保険料控除は「一般生命保険料」「介護医療保険料」「個人年金保険料」の3区分に分かれ、それぞれに上限があります。

区分 所得税の限度額(通常) 所得税の限度額(2026年・23歳未満扶養あり) 住民税の限度額
一般生命保険料 4万円 6万円 2.8万円
介護医療保険料 4万円 4万円 2.8万円
個人年金保険料 4万円 4万円 2.8万円
所得税合計 12万円 12万円(変わらず) 7万円
🚨 生命保険料控除拡充の超注意ポイント(FP試験ひっかけ)
  • 23歳未満の扶養親族がいる世帯のみ対象
  • 2026年分(令和8年分)の所得税のみの時限措置。住民税は変わらない
  • 合計12万円の上限は変わらない。一般枠が増えても、介護医療・個人年金が満額なら全体としては変わらない
  • 令和8年度税制改正大綱で2027年分まで延長方針が示されている(法案成立が前提)
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💴 6. 税額控除|住宅ローン控除と配当控除

税額控除は算出された税額から直接差し引ける控除で、所得控除より節税効果が大きいのが特徴です。

🏠 住宅ローン控除|省エネ基準必須化と2028年以降のZEH水準必須

2024年以降居住開始の物件は原則として省エネ基準を満たさないと住宅ローン控除が受けられない制度に変わりました。

住宅区分 借入限度額(一般世帯) 借入限度額(子育て・若者夫婦世帯) 控除期間
長期優良住宅・低炭素住宅 4,500万円 5,000万円 13年
ZEH水準省エネ住宅 3,500万円 4,500万円 13年
省エネ基準適合住宅 2,000万円 3,000万円 13年
その他の住宅(省エネ基準未達) 原則 控除不可(経過措置で2,000万円のケースあり) 同左 10年

控除率は一律0.7%(年末借入残高×0.7%)。2028年以降の建築確認はZEH水準省エネ住宅以上でないと控除を受けられない方針です。

#### 適用要件(住宅ローン控除)

– 床面積50㎡以上(子育て・若者夫婦世帯は40㎡以上で合計所得1,000万円以下に限り適用可)
– 借入金の償還期間10年以上
合計所得金額2,000万円以下
1年目は確定申告必須、2年目以降は年末調整可

📈 配当控除|総合課税選択時の二重課税調整

配当所得を総合課税で申告した場合に適用される税額控除。法人税が課された後の利益から配当されることによる二重課税の調整が目的です。

課税総所得金額 配当控除率(所得税) 配当控除率(住民税)
1,000万円以下の部分 10% 2.8%
1,000万円超の部分 5% 1.4%

外国法人からの配当・上場株式等のうち申告分離課税を選択したもの・NISA口座内の配当には配当控除が適用されないのがFP試験頻出のひっかけです。

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🏢 7. 法人税・消費税|2級必須+インボイス経過措置の段階縮小

2級以上では法人税・消費税も出題範囲に入ります。要点を絞って解説します。

🏛️ 法人税|益金 − 損金の構造と役員給与の3類型

法人税は「益金 − 損金」で計算した課税所得に税率を適用します。

法人区分 所得金額 法人税率
普通法人(資本金1億円超) 全額 23.2%
中小法人(資本金1億円以下) 800万円以下の部分 15%(軽減税率)
中小法人 800万円超の部分 23.2%

法人が役員に支払う給与は原則として損金不算入ですが、次の3類型のいずれかを満たすと損金算入できます。

類型 要件
定期同額給与 毎月同額の給与(事業年度開始3ヶ月以内に改定)
事前確定届出給与 事前に税務署に届出した賞与等
業績連動給与 同族会社以外の上場会社等が業績指標連動で支給

💴 消費税|インボイス制度と経過措置の段階縮小(2026年10月から50%)

2023年10月から始まったインボイス制度(適格請求書等保存方式)は、2026年現在も経過措置を伴いながら段階的に厳格化が進んでいます。

期間 仕入税額控除割合(現行スケジュール) 令和8年度大綱の見直し方針
2023年10月〜2026年9月 80%控除 変更なし
2026年10月〜 50%控除(現行) 70%控除に変更方針
2028年10月〜 50%控除
2029年10月〜 経過措置終了
2030年10月〜 30%控除
2031年10月〜 経過措置終了
🚨 インボイス制度の試験対策ポイント
  • 免税事業者からの仕入れでも経過措置期間は一定割合の仕入税額控除が可能
  • 2割特例(小規模事業者向け):免税事業者から課税事業者となった事業者は、納付税額を売上税額の2割に軽減
  • 適格請求書発行事業者の登録番号(T+13桁)は超頻出
  • 試験本番では法令基準日時点で確定しているスケジュールを必ず確認
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📅 8. 確定申告・住民税・青色申告

📝 確定申告

確定申告期間:翌年2月16日〜3月15日。所得税の納付期限も3月15日。

#### 確定申告が必要な会社員の代表ケース

– 給与収入が年間2,000万円を超える
– 給与所得・退職所得以外の所得(副業所得)が年間20万円超
– 2ヶ所以上から給与を受けている
– 不動産所得・事業所得がある
– 住宅ローン控除を受ける1年目
– 医療費控除・寄附金控除(ふるさと納税ワンストップ特例利用なし)等を受ける場合

🟦 青色申告の特典(不動産所得・事業所得・山林所得)

特典 内容
青色申告特別控除 10万円・55万円・65万円の3段階。e-Taxまたは電子帳簿保存で65万円
青色事業専従者給与 家族従業員への給与を必要経費に算入可
純損失の繰越控除 3年間繰越可(白色は不可)
純損失の繰戻還付 前年分所得税の還付請求可
少額減価償却資産の特例 30万円未満を即時損金算入

🏛️ 個人住民税

前年所得課税で、当年度に税額を支払う方式。

#### 主な特徴

所得割:前年所得をもとに計算(一律10%=道府県民税4%+市町村民税6%)
均等割:所得の大小に関係なく定額(5,000円程度+森林環境税1,000円)
賦課課税方式:原則として納税者本人が申告する必要なし
普通徴収(6月・8月・10月・翌1月の年4回)と特別徴収(給与天引き12回)

ふるさと納税ワンストップ特例で住民税控除を受ける場合、確定申告すると特例が無効になるのがFP頻出のひっかけです。

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🩺 9. FP試験対策|2026年版チェックリストとFAQ

🩺 タックスプランニング 2026年改正対応 セルフチェック(10項目)

下記のうち、当てはまるものをチェックしてください。

  • ☐ 基礎控除は58万円(合計所得2,350万円以下)と理解している
  • ☐ 給与所得控除の最低保障は65万円と理解している(旧55万円)
  • ☐ 「年収の壁」は160万円に変わったことを知っている
  • 特定親族特別控除(19〜23歳・最大63万円・段階逓減)を説明できる
  • ☐ 生命保険料控除の23歳未満扶養世帯特例(一般枠4→6万円・2026年限定)を理解している
  • ☐ 住宅ローン控除はZEH水準省エネ住宅を含む4区分で借入限度額が違うことを知っている
  • ☐ 暗号資産は2026年現在は雑所得・総合課税、2028年から特定銘柄が分離課税予定と区別できる
  • ☐ 損益通算可能所得は「不・事・山・譲(富士山譲)」と暗記済み
  • ☐ インボイス制度の経過措置は2026年10月から50%控除に下がることを知っている
  • ☐ 配当控除は総合課税選択時のみ適用(NISA・分離課税・外国法人配当は対象外)と理解している

8個以上当てはまったら「合格圏」。本試験で得点源にできます。

5個以下なら「準備不足」。古い参考書から最新版に切り替えて再学習を推奨します。

❓ よくある質問

Q1. 暗号資産の課税は2026年現在どうなっていますか?

2026年現在は雑所得(総合課税・最大55%)のままです。2026年度税制改正大綱(令和7年12月19日公表)で「特定暗号資産は申告分離課税20.315%+3年損失繰越控除」の方針が示されましたが、実際の施行は2028年1月1日からの取引が対象の見込みです。FP試験では「現行=総合課税」「改正方針=分離課税」の両方を押さえてください。

Q2. 「年収の壁」はいくらに変わったのですか?

2025年(令和7年)改正で、給与収入103万円→160万円に拡大されました。内訳は基礎控除58万円+給与所得控除65万円+特定加算37万円(特定支出が一定以上の場合)の組み合わせ。さらに、19〜23歳の子の年収は150万円までは親が満額の特定親族特別控除(63万円)を受けられ、188万円までは段階逓減します。

Q3. 特定扶養控除と特定親族特別控除の違いは?

特定扶養控除(63万円)は19〜22歳の子の合計所得58万円以下の場合に適用される従来の控除。特定親族特別控除(最大63万円)は2025年新設で、合計所得58万円超〜85万円以下なら満額63万円123万円までは段階逓減します。子のアルバイト年収が123万円超〜188万円なら、新設の特定親族特別控除を受けられる可能性があります。

Q4. 生命保険料控除の「6万円」はみんな対象ですか?

いいえ。23歳未満の扶養親族がいる世帯のみが対象で、2026年分(令和8年分)の所得税のみの時限措置です。住民税は変わりません。また3区分合計の上限12万円は変更なしのため、介護医療・個人年金が満額の世帯は実質的な恩恵はありません。

Q5. 損益通算できる所得は何ですか?

「不・事・山・譲(富士山譲)」の4つだけです:①不動産所得、②事業所得、③山林所得、④譲渡所得。雑所得(暗号資産・FX・副業)の赤字は損益通算できないのがFP試験頻出のひっかけです。なお不動産所得の赤字でも「土地取得借入金利子」は損益通算不可という超頻出論点があります。

Q6. 住宅ローン控除は省エネ基準を満たさないと受けられないのですか?

2024年以降居住開始の物件は原則として省エネ基準必須です。「その他の住宅」(省エネ基準未達)は経過措置で2,000万円借入限度(2023年末までに建築確認済の場合)の例外を除き、控除を受けられません。2028年以降の建築確認はZEH水準省エネ住宅以上が必須になる方針です。

Q7. インボイス制度の経過措置はいつまで何%控除ですか?

2023年10月〜2026年9月=80%控除2026年10月〜=50%控除(現行スケジュール)。ただし令和8年度税制改正大綱では「2026年10月から70%、2028年10月から50%、2030年10月から30%、2031年10月で完全終了」と段階的に下げる修正方針が示されています。試験本番ではどちらの方式が法令基準日時点で確定しているか、必ず最新情報を確認してください。

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📖 この記事の根拠(出典・参考)

  • 令和8年度税制改正大綱:自由民主党・公明党「令和8年度税制改正大綱」(令和7年12月19日公表)
  • 令和7年度税制改正:国税庁「令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について」(基礎控除引上げ・特定親族特別控除新設・年収の壁見直し)
  • 暗号資産の課税方式:国税庁タックスアンサー「No.1524 暗号資産を使用することにより利益が生じた場合の課税関係」、金融庁「令和8(2026)年度税制改正について」
  • 住宅ローン控除:国土交通省「住宅ローン減税」公式サイト
  • 生命保険料控除拡充:税理士法人山田&パートナーズ「生命保険料控除の拡充(子育て世帯等に対する控除の拡充等)」
  • インボイス制度:国税庁「消費税インボイス制度特設サイト
  • 事業所得 vs 雑所得:国税庁通達「業務に係る雑所得の例示等について」(令和4年10月7日)
  • FP技能検定試験範囲:日本FP協会・金融財政事情研究会「FP技能検定試験要綱」
  • 体験ベース:執筆者による2級FP技能検定合格・AFP取得実績
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