2015年の春頃にAFPの認定に伴い日本FP協会に加入することになりました。
そして去年2017年に日本FP協会を退会し、その結果、AFPの認定も取り消されてしまいました。
退会した理由は自分にとっては費用対効果が低いと判断したからです。
今回は、ファイナンシャルプランナー試験の特徴や、僕が日本FP協会に所属して感じたことを簡単にまとめてみました。
- これからファイナンシャルプランナー試験を目指したい人
- 日本FP協会に所属したけど、会員費の負担に疑問を感じている人
日本FP協会の年会費は高い?
AFPの試験に合格すると日本FP協会に加入する必要があります。
もう少し正確に言うと「AFP」および「CFP」は日本FP協会が認定するFP資格なので日本FP協会を退会すると自動的にAFPの認定も取り消されることになります。
日本FP協会の会費は以下の通りです。
- 入会時に一度だけ必要になる入会金…10,000円
- 毎年必要となる年会費…12,000円
もともと入会費および年会費については「高過ぎる」と言う意見がかなり沢山ありました。
ファイナンシャルプランナーの仕事をしていたり、それ以外にも保険会社や金融会社などに勤務している場合は会社が入会金や年会費を経費として負担してくれることもあります。
ただ、僕のように個人で不動産経営をしているような場合は、普通に維持費が自己負担になってしまいます。そしてこの維持費の高さが、今回、僕が日本FP協会を退会した唯一の理由です。
AFP認定者になるメリットは?
AFPの認定者になると以下のようなメリットがあると言われています。
- 専門家としての信用や信頼性が高くなる
- FPに関する最新情報を入手しやすくなる
- 人脈作りがしやすくなる
- FPとしての知識が自分や家族のライフプランにも役に立つ
メリットの恩恵を受けるかどうかは自分の職業や置かれている立場によって全然違ってきます。
勿論、今回は自分の立場に置き換えて本当に維持するためのコストに見合うメリットがあるかを考えてみました。
なお、AFPの概要については以下の記事でもう少し詳しく記載しています。
「AFP」や「CFP」のブランドは価値は?
僕のように一度AFPを取得した人間からしたらAFPの認定にはそれ程高い専門知識が必要では無いことを知っています。
公認会計士や税理士などの士業と比べても、資格を取得するための難易度は比較にならない程簡単です。
またAFPを認定するためには継続教育が必要ですが、継続教育で単位を取得し、資格を維持するためのハードルも低く、長年資格を維持しているからと言って十分な知識を網羅的に学び続けていることにはなりません。
勿論、「取得したら終わり」の資格では無く、資格(肩書)を維持するために継続的な教育が必要になる制度はそれなりに素晴らしい考え方ですが、継続教育で単位を取得し続けるのは、小手先の対応で十分に可能だというのが僕の正直な感想です。
それでも、やっぱり相談・依頼する側からしたら一つの大きな信頼になります。
特にAFPやCFPの場合、ライセンスカードや認定者向けのバッチなどが交付されるため信頼性を強調するには良い体制が整えられています。
勉強会に参加すれば何か得られる?
結論から言うと勉強会や交流会に参加するだけで充実した知識が得られ幅広い人脈を築ける訳ではありません。
僕がファイナンシャルプランナーの分野に興味を持ったのは不動産投資家として少しでも勉強になるのでは無いかと考えたからです。
AFPの肩書を使い相談やセミナーでお金を稼ぎたい訳では無く、不動産経営者として成果を出すことが目的です。
そう考えるとわざわざ日本FP協会主催のセミナーや交流会に参加しなくても、他にも充実した学びの場は沢山あります。
僕の場合は主に以下の2つのコミュニティに参加することが多いです。
- がんばる家主の会
- マネ〜だ塾
基本的に不動産オーナーであることが参加条件ではありますが、貴重な情報を得ることができます。
ただし日本FP協会に所属するとファイナンシャルプランナーとして自分の情報を発信する場は増えるように思います。会員を対象にしたセミナーの講師をすることもできますし、FPジャーナルやその他のメディアなどで情報を発信することも可能なので、積極的に情報発信を目指したいのであればこの環境を最大限に利用すれば良いと思います。
FPジャーナルは結構オススメ
日本FP協会に加入すると毎月、FPジャーナルと呼ばれる会報が郵送されてきます。
ファイナンシャルプランナーの知識は法改正などに次々に更新されていくますし、求められる役割も社会情勢の変化により変わってくるので、常に最新の情報を把握しておくためには定期的に送られてくるFPジャーナルはかなりオススメです。
事実上、日本FP協会の年会費はFPジャーナルの維持費に消費されていると言えます。
そう考えるとかなり割高ではありますが、自動的に最新情報を入手できる仕組み作りと言う意味では情報収集の中心的な存在になります。
固定費を削減させるのがファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナーの提案時の基本方針は家計の出費の中でも主に固定費にメスを入れることだと思います。
固定費を削減できれば長期的に大きな節約効果が出るからです。
そう考えると、費用対効果を全く感じられない日本FP協会の年会費は、残念ながら不必要な固定費であるという結論に至りました。
勿論、仕事柄、費用対効果を感じている方も沢山いると思いますし、日本FP協会という組織をしっかり活用できるかどうかも工夫次第なので結局は個人の判断になりますが。
クローズドなコミュニティの魅力
日本FP協会を脱退し再度AFPの認定を受けるには、再度AFPの認定研修を受講する必要があります。僕個人的には、現状の制度のままでは、今後、改めて日本FP協会に加入する可能性は限りなく低いです。
ですが、このようなコミュニティは実際に中に入ってみて自分の肌で感じることで効果を感じる(もしくは感じない)ことができると思います。
日本FP協会に関わらず、クローズドのコミュニティには一般的にオープンになっている勉強会やセミナーと比べると有益な情報が得られる可能性が高いことは確かです。
無料のセミナーは主催者側も採算を取るために必ず何だかの思惑があるためどうしても不純な情報が混じってしまいますが、有料のセミナーの場合は主催者側はある程度売上が確保できるため宣伝や妙なセールスをする必要性は低くなります。
特に投資やお金に関わるような一見胡散臭い集まりに参加する時にはこの辺りの見極めをしっかり行わないと「無料セミナーのはずが高い買い物になった」というふうにもなる訳です。
例えば僕は、2014年から不動産投資家として関西の大家コミュニティである「がんばる家主の会」に所属しています。「がいばる家主の会」では、一般の無料セミナーでは中々聞けない貴重な情報を入手できることがあります。それは勉強会(講義)の中での内容であったり、その後の懇親会の中での内容であったりとさまざまです。
僕は今回、日本FP協会を退会することになりましたが、これから先も気になるコミュニティがあったら予算の許す限り積極的に参加してみたいと思います。
コメント
私も数年前に退会しました。一応支部の幹事と監事をやったのですが無報酬でした。
FPジャーナルは私もおススメしますが、それにしても入会費と年会費が高すぎです。
FP技能士にシフトしてそのままです。
ありがとうございます。それでは、また(^^)/
支部の幹事もされていたんですね!
僕は一般参加が中心だったのでそれは貴重な経験をされたのかもしれませんね。
(ただし少なからずちょっとした報酬等はあるのかと思っていました…)
僕も支部の行事には何度か参加した事があります。
参加者でお金についたの考え方を共有したり小学生の子供達に対してお金の大切さを教育する場などさまざまな取り組みがありましたが、それだけでファイナンシャルプランナーとして大きなステップアップになる訳ではありませんね。
※条件次第では交通費が支給される場合もありました。
組織自体を批判するつもりはありませんが、加入することによるメリットがある人と余り意味が無い人に別れるんだと思いました。