2026年(令和8年)は、ファイナンシャルプランナー(FP)試験の「リスク管理」分野が10年に一度の大改正期に入ります。CBT試験制度の変更(4ヶ月制限・3月受験解禁)、改正保険業法の6月施行、子育て世帯向け生命保険料控除の拡充、高額療養費制度の引き上げと年間上限新設——いずれも2026年6月以降の試験から法令基準日が「2026年4月1日」に切り替わることで、本格的に出題射程に入ります。
本記事は、FP2級・3級の受験者を主読者に据え、2026年4月1日法令基準日を前提として、リスク管理分野の必出論点を試験で問われやすい形に落としこんで整理します。試験回別の出題射程マップ、改正保険業法の体制整備義務、CBT制度の運用変更まで、受験計画と直結する論点を全網羅します。
- 法令基準日の切替:2026年6月以降の試験は2026年4月1日基準。4月〜5月23日試験は2025年4月1日基準で旧制度のまま
- FP CBT制度変更:受検日時・会場の変更可能期間が1年→4ヶ月(120日)に短縮/3月受験解禁
- 改正保険業法施行:2026年6月1日施行。特定大規模乗合損害保険代理店に対する法令等遵守責任者・統括責任者の設置義務化
- 生命保険料控除の拡充:23歳未満扶養親族あり世帯で一般生保料控除の上限が4万円→6万円(2026年分の所得税のみ・1年限り時限措置)
- 高額療養費制度:2026年8月から月額上限引き上げ+年間上限新設、マイナ保険証で限度額認定証の自動連携
- 2026年6月以降のFP2級・3級CBT試験を受験予定の方
- 「自分の試験回はどの法令基準日か」を確認したい方
- 改正保険業法・特定大規模乗合損害保険代理店の論点を試験向けに整理したい方
- CBT 4ヶ月制限・3月受験解禁の運用ルールを学習計画に落とし込みたい方
- 古い参考書しか手元になく「2026年改正対応版」が欲しい受験生の方
- 📅 FP試験リスク管理|2026年改正の出題範囲と法令基準日マップ
- 🖥 FP試験CBT 2026年4月変更|4ヶ月制限と3月受験解禁の影響
- ⚖️ 改正保険業法2026年6月施行|特定大規模乗合損害保険代理店の体制整備義務
- 📊 リスクマネジメントの基礎理論|試験頻出の数式と原則
- 🛡️ 保険制度全般|社会保険・民間保険・消費者保護の枠組み
- 💴 生命保険|2026年税制改正と試験頻出論点
- 🏠 損害保険|試験頻出論点と2024年4月の自賠責新区分
- 🏥 第三分野+公的保障の試験頻出論点
- 🏦 金融サービス仲介業|横断的仲介の試験キーワード
- ❓ よくある質問(FP試験リスク管理 2026年改正)
- 📖 この記事の根拠(出典・参考)
- 🔗 あわせて読みたい(FPシリーズ網羅)
📅 FP試験リスク管理|2026年改正の出題範囲と法令基準日マップ
2026年の試験対策で最初に押さえるべきは、「自分が受ける試験回がどの法令基準日で出題されるか」です。これを取り違えると、6年前の旧制度のままで暗記してしまい、肝心な改正論点を取りこぼします。
📊 リスク管理の出題ウェイト(学科・実技)
FP2級学科では問11〜20の10問(全60問の約17%)がリスク管理分野です。実技試験では、きんざいの「個人資産相談業務」「生保顧客資産相談業務」、日本FP協会の「資産設計提案業務」のいずれにおいても保険関連の設例が必出。生保顧客資産相談業務では、生命保険・医療保険の比重が極めて高く、配点全体の約4割を占めます。
⏰ 2026年度の試験回別 法令基準日一覧
| 試験実施期間 | 法令基準日 | 2026年改正の反映 |
|---|---|---|
| 2026年4月1日〜2026年5月23日 | 2025年4月1日 | 原則未反映 |
| 2026年6月1日〜2026年9月末 | 2026年4月1日 | 改正保険業法・生保料控除拡充等が出題射程 |
| 2026年10月以降 | 2026年4月1日(→翌年度更新) | 高額療養費2026年8月改定も実質反映 |
🗓 改正5本柱と試験回のクロスマップ
受験計画を立てる上で、「どの改正論点がどの試験回で出題射程に入るか」を把握しておくと、学習の優先度が明確になります。
| 改正論点 | 施行・適用日 | 4/1〜5/23 試験 | 6/1以降 試験 |
|---|---|---|---|
| FP CBT制度変更(4ヶ月制限・3月受験) | 2026年4月1日(運用面) | 運用面で適用 | 運用面で適用 |
| 改正保険業法(特定大規模乗合代理店) | 2026年6月1日 | 射程外 | 射程内 |
| 生命保険料控除拡充(23歳未満扶養) | 2026年分所得税 | 射程外 | 射程内 |
| 高額療養費2026年8月改定 | 2026年8月 | 参照のみ | 制度概要は射程/数値変更は10月以降の試験で実質反映 |
| マイナ保険証完全廃止後の運用 | 2025年12月(特例措置は2026年7月末まで) | 射程内 | 射程内 |
2026年6月施行の改正保険業法や、令和8年分の所得税から適用される生保料控除拡充は、2026年4月〜5月23日の試験では原則として出題範囲に含まれません。「2026年最新版」のテキストを使っているのに、自分の受験回が旧基準日で出題されると気づかず、改正論点を深追いして時間を失う受験生が毎年います。
🖥 FP試験CBT 2026年4月変更|4ヶ月制限と3月受験解禁の影響
2026年4月以降のCBT試験は、運用ルールそのものが大きく変わります。受検日時・会場の変更可能期間が大幅に短縮され、これまでブラックアウトだった3月にも受験できるようになりました。受験計画の組み立て方が根本的に変わるため、リスク管理分野の出題内容と並んで重要な論点です。
⏱ 変更①:受検日時・会場の変更可能期間(1年→4ヶ月/120日)
従来1年間あった「初回申込日からの受検日時・会場の変更可能期間」が、最長4ヶ月(120日)に短縮されました。120日を1日でも超えた時点で申込みは欠席扱いとなり、受検料は返金されません。
📅 変更②:3月受験解禁とブラックアウト撤廃
これまで「3月1日〜3月31日のブラックアウト期間」として試験実施が無かった月が解禁され、3月にも受験できるようになりました。これにより、受験チャンスが実質的に増加し、年間を通じてほぼ常時受験できる体制になります。
📋 「とりあえず申込」が崩壊する|計画駆動型への切替
- 「忙しいけど予約だけ取って後で延ばせばいい」
- 初回申込から121日経過 → 受検料が没収(返金不可)
- 勉強が間に合わずキャンセルしようとして気づく
- 4ヶ月で合格できる学習計画を先に組む
- 申込は計画完成後に1回で確定
- 3月受験解禁を活用して「年複数回チャンス」化
変更可能期間は短縮された一方で、3月受験解禁により実質的な受験機会は増加しています。2026年4月以降は「とりあえず申込んで後で延ばす」戦略が完全に崩壊するため、学習計画を先に固めてから申込む流れに切り替える必要があります。
🎯 試験での問われ方|CBT制度変更の3点ポイント
CBT制度変更そのものは「リスク管理」分野の本流出題ではありませんが、試験要綱の変更はFP実務知識として時事問題的に問われる可能性があります。押さえるべきは次の3点です。
- 受検日時・会場の変更可能期間:初回申込日から最長4ヶ月(120日)
- 3月のブラックアウト撤廃により年間ほぼ通年受験可能
- 120日経過で受検料返金なし(欠席扱い)
⚖️ 改正保険業法2026年6月施行|特定大規模乗合損害保険代理店の体制整備義務
令和7年に成立した保険業法改正は、令和8年(2026年)6月1日施行です。FP試験では「2026年6月以降の試験で初出題」となるため、6月以降の受験者は最重要論点として押さえる必要があります。
📰 施行日と改正の経緯(カルテル+不正請求事案)
改正の背景は、大手損保業界で続いた2つの大型不祥事です。
- カルテル問題:4大損保(東京海上日動・損保ジャパン・三井住友海上・あいおいニッセイ同和)が共同保険組成において入札前に保険料を事前調整。トヨタグループ向け企業保険など576契約に影響
- 不正請求事案:兼業代理店(自動車修理業)が顧客車両に意図的損傷を加えるなどして保険金を過大請求。代理店ガバナンスの甘さが社会問題化
これらの事案を受け、金融庁は「特定大規模乗合損害保険代理店」に対する体制整備義務を新設しました。
🏢 特定大規模乗合損害保険代理店とは
「特定大規模乗合損害保険代理店」は、事業報告書提出義務がある特定保険募集人のうち、手数料等の対価が一定額以上の代理店として政令で定義されます。複数の損害保険会社の商品を取り扱う「乗合代理店」のうち、規模の大きい事業者が対象です。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 乗合代理店 | 複数の保険会社の商品を取り扱う代理店 |
| 特定保険募集人 | 事業報告書提出義務がある一定規模以上の代理店 |
| 特定大規模乗合損害保険代理店 | 特定保険募集人のうち、手数料等の対価が一定額以上の損保乗合代理店 |
👥 法令等遵守責任者と統括責任者の違い(試験頻出)
新しい体制整備義務の中核となるのが、「法令等遵守責任者」と「統括責任者」の二重配置です。配置場所と職務範囲が異なるため、試験では正誤判定で問われる可能性が高いポイントです。
| 役職 | 配置場所 | 主な職務 |
|---|---|---|
| 法令等遵守責任者 | 営業所または事務所ごと | 当該営業所等で保険募集を行う役員・使用人に対し、法令等遵守のための助言・指導 |
| 統括責任者 | 本店または主たる事務所 | 法令等遵守責任者を指揮するとともに、代理店全体の役員・使用人へ助言・指導 |
ポイントは2点。第一に、「法令等遵守責任者は現場(営業所)/統括責任者は本部(本店)」という配置の切り分け。第二に、統括責任者が法令等遵守責任者を「指揮」するという縦の連携構造です。両者は独立した責任者ではなく、本店から営業所へ法令遵守を一気通貫で確保するための階層体制になっています。
🚫 過度な便宜供与の禁止(「密接な関係を有する者」までスコープ拡大)
禁止行為に「取引上の社会通念に照らし相当でない物品の購入や役務の提供」が追加されました。さらに対象者の範囲も拡大し、契約者本人だけでなく「密接な関係を有する者」(グループ会社等)への不当な便宜供与も明確に禁止されます。これは前述のカルテル問題で「契約獲得のためにグループ企業へ過剰なバックを行う」慣行が問題視されたことを反映した改正です。
📞 苦情処理・内部通報・監査体制の構築義務
特定大規模乗合損害保険代理店には、保険募集業務だけでなく非募集業務に関する苦情処理体制の整備、内部通報・監査体制の構築まで義務付けられます。代理店ガバナンス全体を金融庁の管轄下に置く方向への転換です。
🎯 FP試験での問われ方|2級・3級それぞれのウェイト


具体的には、次の3パターンで出題が想定されます。
- 正誤判定型:「法令等遵守責任者は本店に配置する」(誤)→ 正しくは営業所ごとに配置
- 組合せ型:施行日(2026年6月1日)と対象(特定大規模乗合損害保険代理店)の正しい組合せを選択
- 原則型:「過度な便宜供与の禁止対象は契約者本人に限られる」(誤)→ 正しくは「密接な関係を有する者」まで拡大
📊 リスクマネジメントの基礎理論|試験頻出の数式と原則
リスク管理分野の冒頭は、「保険はなぜ成立するのか」という原理原則が問われます。試験では用語の正誤判定と、4分類のマッピングが頻出です。
🔢 大数の法則と収支相等の原則
| 原則 | 内容 | 試験での問われ方 |
|---|---|---|
| 大数の法則 | 試行回数を増やすと、観測される事象の確率が真の確率に近づく | 「個別予測は不可能だが、集団であれば予測できる」原理として頻出 |
| 収支相等の原則 | 契約者全員が払い込む保険料の総額=保険会社が支払う保険金の総額+経費 | 「保険料は予測される統計に基づいて算定される」根拠として頻出 |
🛠 リスクコントロールとリスクファイナンシング
FP2級では、リスクへの対応手法を「リスクコントロール」と「リスクファイナンシング」の2系統で整理する出題が定番です。
| 系統 | 手法 | 具体例 |
|---|---|---|
| リスクコントロール (発生・影響そのものへの対応) |
回避 | 危険な投資をしない/海外渡航を中止する |
| 損失防止 | 健康診断・防火設備の設置 | |
| 損失軽減 | 分散投資・スプリンクラー設置 | |
| 分離・分散 | 物件を地域分散して持つ | |
| リスクファイナンシング (発生後の財務的対応) |
移転 | 保険加入・デリバティブ |
| 保有 | 準備金の積立・自己資金で対応 |
💴 予定死亡率・予定利率・予定事業費率|3予定率と保険料の因果関係
生命保険料は、純保険料(保険金支払いの財源)と付加保険料(保険会社の事業経費)に分解されます。それぞれの算定根拠となる「予定率」を3つセットで覚えます。
| 予定率 | 構成要素 | 算定根拠 |
|---|---|---|
| 予定死亡率 | 純保険料 | 生命表に基づく男女・年齢別の死亡者数予測 |
| 予定利率 | 純保険料 | 保険料を運用した場合の予想運用利回り |
| 予定事業費率 | 付加保険料 | 保険料に占める保険会社の事業経費の割合 |
🔁 各予定率が保険料に与える影響(試験頻出の引っかけ)
| 予定率 | 予定率が高いと… | 予定率が低いと… |
|---|---|---|
| 予定死亡率(死亡保険) | 死亡保険金支払の見込みが増える → 保険料↑ | 保険料↓ |
| 予定死亡率(生存保険・年金) | 生存して給付を受ける人が減る → 保険料↓ | 保険料↑ |
| 予定利率 | 運用益で賄える割合が大きい → 保険料↓ | 保険料↑ |
| 予定事業費率 | 経費部分が大きい → 保険料↑ | 保険料↓ |
注意:予定死亡率は「保険の種類」で影響方向が逆転します。死亡保険では「死ぬ人が多い=保険金支払が増える=保険料↑」、生存保険・個人年金では「死ぬ人が多い=給付を受ける生存者が減る=保険料↓」。FP2級ではこの逆転を狙った正誤判定が頻出です。
予定利率と保険料の関係も同様の引っかけ。「予定利率が高い=運用で稼げる前提=保険料は低くなる」という因果を反対に覚えていると確実に1問落とします。
🛡️ 保険制度全般|社会保険・民間保険・消費者保護の枠組み
🤝 社会保険と民間保険の違い
| 項目 | 社会保険 | 民間保険 |
|---|---|---|
| 運営主体 | 国・公的機関 | 生保・損保会社 |
| 加入 | 強制 | 任意 |
| 保険料 | 所得・年齢に応じ算定 | リスクに応じ個別算定 |
| 給付 | 最低限の生活保障 | 契約に応じた多様な保障 |
| 代表例 | 国民年金・厚生年金・健康保険・労災・雇用保険 | 生命保険・医療保険・火災保険・自動車保険 |
📝 クーリングオフ8日ルール
保険契約のクーリングオフは、申込日とクーリングオフ書面受領日のいずれか遅い日から起算して8日以内(消印有効)に書面で申込みの撤回・解除の通知を行えば成立します。電話・口頭は不可。書面(または電磁的記録)が必須です。
- 保険会社の指定する医師の診査が完了している契約
- 保険期間1年以下の契約
- 営業所等に契約者自ら出向いて契約した場合
- 法人契約・事業のための契約
🏦 保険契約者保護機構の補償割合|生保90%・損保は商品別
保険会社が破綻した場合に、契約者を保護する仕組みが「保険契約者保護機構」です。生保と損保で機構が分かれており、損保はさらに商品別に補償割合が異なります。試験で確実に得点したい論点です。
| 機構 | 対象 | 補償割合 |
|---|---|---|
| 生命保険契約者保護機構 | 国内で営業する全生保(一部例外あり) | 破綻時点の責任準備金等の原則90% |
| 損害保険契約者保護機構 | 自賠責・地震保険 | 100%補償 |
| 自動車保険・火災保険等(個人) | 破綻後3ヶ月以内100%・以降80% | |
| 短期傷害・海外旅行傷害・年金払型積立傷害 | 原則90% |
🎯 補償割合の試験頻出パターン
「自賠責・地震保険=100%」は絶対に落とせない頻出論点です。社会的影響が大きい保険ほど補償が手厚いという原則で覚えます。試験では次の4パターンで問われます。
- 自賠責・地震保険の補償割合は何%か(→ 100%)
- 生保契約者保護機構の補償基準は何か(→ 責任準備金等の原則90%・保険金額ではない)
- 損保の自動車・火災保険は破綻後何ヶ月まで100%補償か(→ 3ヶ月以内)
- 少額短期保険業者は保護機構の対象か(→ 対象外。重要な引っかけ)
💴 生命保険|2026年税制改正と試験頻出論点
🌳 生命保険の3類型(死亡・生存・生死混合)
| 類型 | 保険金支払い条件 | 代表的商品 |
|---|---|---|
| 死亡保険 | 死亡または高度障害状態 | 定期保険・終身保険 |
| 生存保険 | 特定時期まで生存 | 個人年金保険・学資保険(生存時のみ) |
| 生死混合保険 | 死亡時・満期時のいずれでも | 養老保険 |
📑 生命保険料控除:旧制度と新制度の境界
生命保険料控除は、2012年(平成24年)1月1日を境に旧制度・新制度に分かれます。試験ではこの「契約日が境目」という点が頻繁に問われます。
| 制度 | 対象契約 | 控除区分 | 所得税の上限合計 | 住民税の上限合計 |
|---|---|---|---|---|
| 旧制度 | 2011年12月31日以前 | 一般・個人年金(2区分) | 10万円 | 7万円 |
| 新制度 | 2012年1月1日以後 | 一般・介護医療・個人年金(3区分) | 12万円 | 7万円 |
新旧両方の契約がある場合は、新制度のみ・旧制度のみ・新旧併用のうち最も控除額が大きくなる組合せを選択できます。
🌟【2026年改正】子育て世帯の生命保険料控除拡充
令和7年度税制改正で導入された子育て世帯向けの拡充措置です。2026年(令和8年)分の所得税のみに適用される1年限りの時限措置であり、2027年以降に延長されるかは未定です。
- 居住者本人に23歳未満の扶養親族がいること(年末時点)
- 対象は新制度(2012年1月1日以後の契約)の一般生命保険料のみ
- 2026年(令和8年)分の所得税計算(住民税は対象外)
| 年間支払保険料 | 通常の新制度(2025年以前・2027年以降) | 2026年・23歳未満扶養親族あり |
|---|---|---|
| 2万円以下/3万円以下 | 支払保険料全額 | 支払保険料全額(〜3万円) |
| 2万円超〜4万円/3万円超〜6万円 | ×1/2+1万円 | ×1/2+1.5万円 |
| 4万円超〜8万円/6万円超〜12万円 | ×1/4+2万円 | ×1/4+3万円 |
| 8万円超/12万円超 | 4万円(上限) | 6万円(上限) |
試験では「住民税は変更なし」「介護医療・個人年金枠は変更なし」「3区分合計の上限12万円は据え置き」といった制度の細部が正誤判定で問われます。計算問題よりも、適用条件の正誤を選ぶ形式が頻出する見込みです。
なお、がん保険のトレンドとしては、近年は通院・治療給付が重視され、診断給付金の2回目給付が「2年待機」から「1年待機」へ短縮された商品が主流になっています。試験では「最近の保険商品傾向」として軽く触れられる程度です。
📊 死亡保険金の課税3パターン(試験頻出)
死亡保険金は、「契約者・被保険者・受取人」の3者の関係性で課税種類が変わります。FP試験で最も問われる組合せです。
| パターン | 契約者 | 被保険者 | 受取人 | 課税 |
|---|---|---|---|---|
| A | 夫 | 夫 | 妻(相続人) | 相続税 (500万円×法定相続人数の非課税枠) |
| B | 夫 | 妻 | 夫 | 所得税(一時所得) (受取金額−払込保険料−50万円)×1/2 |
| C | 夫 | 妻 | 子 | 贈与税 (基礎控除110万円差引後) |
覚え方は「契約者=受取人なら所得税」「契約者=被保険者なら相続税」「3者ばらばらなら贈与税」と段階的に判定する手順を身につけることです。
🏠 損害保険|試験頻出論点と2024年4月の自賠責新区分
🔥 火災保険・地震保険の概要
火災保険は2022年10月から最長5年に契約期間が短縮され、自然災害の激甚化に対応した値上げが続いています。地震保険は火災保険にセットで加入する形式(単独不可)で、保険金額は火災保険金額の30〜50%の範囲、限度額は建物5,000万円・家財1,000万円です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| セット契約 | 火災保険とセット(単独不可) |
| 保険金額 | 火災保険金額の30〜50%の範囲 |
| 限度額 | 建物:5,000万円/家財:1,000万円 |
| 補償 | 全損/大半損/小半損/一部損 の4区分 |
| 割引 | 建築年・耐震診断・耐震等級・免震建築物の4種類(最大50%) ※重複適用不可(最も割引率が高いものを1つ) |
🚗 自動車保険|自賠責と任意の二層構造
| 項目 | 自賠責保険 | 任意保険 |
|---|---|---|
| 加入 | 強制(自動車損害賠償保障法) | 任意 |
| 補償対象 | 対人賠償のみ | 対人・対物・人身傷害・搭乗者・車両等 |
| 支払限度 | 死亡3,000万円/後遺障害4,000万円/傷害120万円 | 契約に応じて無制限可 |
| 等級制度 | なし | ノンフリート等級1〜20級(事故無し1年で1級UP) |
🛴【2024年4月新設】自賠責 特定小型原動機付自転車(電動キックボード等)
道路交通法改正で創設された「特定小型原動機付自転車」(電動キックボード等の最高速度20km/h以下・車体サイズ等の要件を満たす車両)について、2024年4月から自賠責保険の独立した区分が新設されました。
- 保険料は一般原付より低料率に設定
- 契約期間は1〜5年から選択可(長期ほど年あたり保険料が低い)
- 違反すれば刑事罰の対象(自動車損害賠償保障法違反)
FP試験での出題ポイントは「自賠責の対象拡大」「強制加入である点は変わらない」の2点です。
🛡 傷害保険・賠償責任保険の主要種類
| 区分 | 補償範囲・特徴 |
|---|---|
| 普通傷害保険 | 国内外・業務中も日常も。地震・噴火・津波は原則対象外 |
| 家族傷害保険 | 本人と生計を共にする家族(事故発生時の家族構成で判定) |
| 国内旅行傷害保険 | 家を出てから帰宅まで/細菌性食中毒も補償/地震は対象外 |
| 海外旅行傷害保険 | 家を出てから帰宅まで/地震・噴火・津波も補償対象(国内傷害との大きな違い) |
| 個人賠償責任保険 | 日常生活で他人にケガをさせたり物を壊した場合の賠償。火災保険・自動車保険の特約で付保するのが一般的 |
| 施設所有(管理)者賠償責任保険 | 店舗・施設の管理不備による事故 |
| 生産物賠償責任保険(PL保険) | 製造・販売した商品の欠陥による事故 |
🏥 第三分野+公的保障の試験頻出論点
💊 第三分野(医療・がん・介護)の特徴
第三分野とは、生命保険(第一分野)でも損害保険(第二分野)でもない領域で、生損保どちらでも取り扱える保険のことです。代表例は医療保険・がん保険・介護保険・所得補償保険。
📈【2026年8月改定】高額療養費の見直し(試験出題ポイント要約)
2026年8月から、高額療養費制度の自己負担限度額が所得区分別に4〜38%引き上げられます。試験対策としては「制度の方向性」と「年間上限の新設」を押さえれば十分です。
- 月額上限が所得区分別に4〜38%引き上げ(2026年8月開始)
- 年間上限が新設(年収370〜770万円層で年53万円)
- 多数回該当の仕組みは原則維持(直近12ヶ月で3回該当した場合、4回目以降は上限が引下げ)
- 第2段階の改定が2027年8月に予定(所得区分が12段階に細分化)
所得区分別の月額上限の細かい数値を全部暗記する必要はなく、改定の方向性(引き上げ)と仕組み(年間上限新設)を理解しておけば対応できます。
💳 マイナ保険証と限度額適用認定証の自動連携
2025年12月で従来型健康保険証は完全廃止され(特例措置は2026年7月末まで延長)、マイナ保険証への移行が完了しました。試験では「限度額適用認定証の自動連携」がキーポイントで、従来は事前申請が必要だった限度額適用認定証が、マイナ保険証なら窓口での一時立替が自動的に不要になります。
🏦 金融サービス仲介業|横断的仲介の試験キーワード
2021年11月に金融サービス提供法(旧・金融商品販売法を改正)の下で「金融サービス仲介業」が創設されました。1つの登録で銀行・証券・保険・貸金の4分野をワンストップで仲介できる新業態です。
| 項目 | 既存の仲介業 | 金融サービス仲介業 |
|---|---|---|
| 登録 | 業態ごと(銀行代理業、金融商品仲介業、保険募集人) | 1つで4分野 |
| 所属制 | あり(特定の金融機関に属する) | 所属制なし |
| 取扱可能商品 | 所属先の商品 | 仕組みが特に複雑でない商品に限定 |
FP試験では「ワンストップ仲介」「所属制なし」「取扱商品は複雑でないものに限定」の3点が問われやすい論点です。
❓ よくある質問(FP試験リスク管理 2026年改正)
Q1. 自分が受ける試験回はどの法令基準日が適用されますか?
A. 2026年4月1日〜5月23日の試験は2025年4月1日基準、2026年6月1日以降の試験は2026年4月1日基準です。改正保険業法(2026年6月1日施行)と生保料控除拡充(令和8年分から適用)は、6月以降の試験から出題射程に入ります。
Q2. 改正保険業法は2級と3級でどちらでもよく出ますか?
A. 2級では正誤判定で出題される可能性が高いと見ています。3級では細部までは問われにくいですが、「2026年6月施行」「カルテル問題が発端」「特定大規模乗合損害保険代理店」「法令等遵守責任者は営業所/統括責任者は本店」の4キーワードは押さえておく価値があります。
Q3. CBT4ヶ月制限はいつから適用?「とりあえず申込」の罠は?
A. 2026年4月以降の初回申込から適用です。初回申込日から120日(4ヶ月)を超えると受検料が没収され返金されません。「忙しいので予約だけ取って後で延ばそう」という従来の戦略は完全に破綻します。学習計画を先に固め、4ヶ月以内に合格できる体制を組んでから申込むのが鉄則です。
Q4. 法令等遵守責任者と統括責任者の違いを最短で覚えるコツは?
A. 「現場(営業所)の責任者=法令等遵守責任者/本部(本店)の責任者=統括責任者」と、配置場所で覚えるのが最短です。さらに、統括責任者が法令等遵守責任者を「指揮」するという縦の関係を押さえれば、選択肢の正誤判定で迷いません。
Q5. 予定死亡率と保険料の関係を覚えるコツは?
A. 「死亡保険なら死亡率↑→保険料↑、生存保険・年金なら死亡率↑→保険料↓」と、保険の種類で逆転する点を意識してください。予定利率は常に「高い→保険料↓」、予定事業費率は常に「高い→保険料↑」とシンプルなのに対し、予定死亡率だけ商品種別で逆転するため、ここを狙った正誤判定が頻出します。
Q6. 死亡保険金の課税3パターンを暗記する効率的な順序は?
A. 「契約者=受取人」かどうか、を最初に判定してください。契約者=受取人なら所得税(一時所得)。違う場合に「契約者=被保険者」かを次に判定し、契約者=被保険者なら相続税。3者全部違うなら贈与税です。3パターンの一覧表を眺めるよりも、判定フローで覚える方が試験本番で迷いません。
Q7. 生命保険料控除の6万円拡充は試験で計算問題として出ますか?
A. 計算問題よりも、「1年限り」「23歳未満」「住民税は対象外」「介護医療・個人年金枠は変更なし」「12万円総枠は据え置き」といった制度の細部が正誤判定で問われやすいポイントです。計算式までは深追いせず、適用条件の正誤を確実に判定できる準備をしておけば対応できます。
📖 この記事の根拠(出典・参考)
- FP試験CBT2026年4月変更:一般社団法人 金融財政事情研究会「2026年度以降の試験要綱改定のお知らせ」、特定非営利活動法人 日本FP協会 試験日程/CBT-Solutions
- 改正保険業法(令和8年6月1日施行):金融庁「令和7年保険業法改正に係る内閣府令等の公布」、BUSINESS LAWYERS、PwC Japan、Anderson Mori & Tomotsune法律事務所、ニッセイ基礎研究所
- 特定大規模乗合損害保険代理店・法令等遵守責任者・統括責任者:保険代理店システムhokan「保険業法改正案の逐条解説(第294条の4)」、生命保険協会「保険募集人の体制整備に関するガイドライン」
- 生命保険料控除(旧制度・新制度):国税庁「No.1140 生命保険料控除」、生命保険文化センター「税金に関するQ&A」
- 2026年生保料控除拡充:財務省「令和7年度税制改正の大綱」、税理士法人山田&パートナーズ解説、日本FP協会 FP Journal Online(平野敦之氏寄稿)
- 高額療養費2026年8月改定:厚生労働省 保険局 高額療養費見直し案、共同通信「年間上限53万円新設」、日本経済新聞、東京新聞
- 火災保険・地震保険:損害保険料率算出機構「火災保険・地震保険の概況」「地震保険基準料率」
- 自賠責 特定小型原動機付自転車:日本損害保険協会、国土交通省 自動車総合安全情報
- マイナ保険証:デジタル庁、政府広報オンライン、厚生労働省
- 金融サービス仲介業:金融庁、日本金融サービス仲介業協会
- 死亡保険金課税:国税庁「No.1750 死亡保険金を受け取ったとき」
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2026年は「FP CBT制度変更」「改正保険業法」「生保料控除拡充」「高額療養費改定」「マイナ保険証完全移行」が重なる特異な年です。本記事をブックマークし、試験直前期に法令基準日マップで「自分の試験回が改正論点を含むか」をもう一度確認する使い方を推奨します。


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