みなさんはタワーマンションと聞くとどのようなイメージを持たれますか?
このように考える方も多いので無いでしょうか?
いつか自分もタワーマンションに暮らせるようになりたい!
タワーマンションは「成功者の証」みたいでとにかく憧れる!
たくさん友達を呼んでホームパーティを開きたい!
タワーマンションの魅力はやっぱりステータス?
タワーマンションに憧れるのは比較的若い世代で、また女性よりも男性の方が魅力を感じているようです。
ちなみに、タワーマンションの一般的な定義としては以下のように言われています。
- 高さ60m以上
- 20階建て以上
中には20階建て未満でもマンション名に「タワー」と付けているマンションもありますが、タワーマンションと言うからにはやっぱり20階建て以上は欲しいところですね。
タワーマンションのメリット
関西にも大阪市や神戸市を中心として沢山のタワーマンションが建てられていますが、一般的なタワーマンションの魅力としては以下のようなものが挙げられると思います。
- 高層階の景色が絶景である
- 施設が充実している(建物による)
- 24時間コンシェルジュサービス
- パーティールーム、ラウンジ
- フィットネスジム、プール(あるそうです!)
- 保育施設、クリニック
- 地震に強い構造になっている
- 物理的なセキュリティ設備が高い
- 建築場所を選別しているため立地が良い
- 資産価値が下がりづらい(地域による)
- 相続税対策になる
- コンビニや駅に直結している(建物による)
- ステータスになる
沢山あるように見えますが、少し冷静になって考えると、この中で「必ず満たすべき条件」と言えるものがいくつあるかと言う問題も出てくるかもしれませんね。
個人的にはステータス以外、何も無いような気がします。
ちなみに同じ関西でも、本当に景色を優先したいのであれば、大阪や神戸のど真ん中より、御影や明石辺りのタワーマンションの方が、周りに遮る建物が少なく、意外と穴場スポットかもしれませんよ。
タワーマンションのデメリット
一方、タワーマンションのデメリットも沢山あります。
- 一般的なマンションと比べて費用が大きい
- 購入費用
- 管理費
- 修繕積立費
- 駐車場
- 地震発生時の影響が大きい
- エレベーターが停止する可能性がある
- 低層マンションと比べて揺れが大きくなる
- エレベーターの待ち時間が長い
購入費用や駐車場に関しては、必ずしも「タワーマンションだから高い」とは言い切れないかもしれませんが、基本的には「タワーマンションが建つ≒良い立地に建設される」であるため、どうしても高額になる傾向にあります。
なお、マンションの部屋ごとの特徴についてはこちらの記事でもう少し丁寧に説明しています。
タワーマンションの特徴
タワーマンションの特徴についてもう少し具体的に説明してみます。
低層階は意外と安い?
タワーマンションは一般のマンションに比べて、販売価格がとても割高です。
立地や専有面積などによっても大きく変わりますが、関西に建てられているタワーマンションでも40階以上のものになると、1億円を超えるものが多くなってきます。勿論、東京の場合だとそれ以上ですね。
ですが、実は低層階については一般的な低層マンションの同じフロアより少しだけ割安であることも珍しくありません。
価格設定の仕方としては、まずは中層階(真ん中辺りの階)の価格設定をして、そこから「上の階になる程加算する」「下の階になる減算する」と言うふうに価格が決められます。
一概には言えませんが、一般的にタワーマンションで同じ面積・同じ水準の部屋の場合、1フロアごとに20万円~30万円の価格差が生じるそうです。ですが、販売価格としては1フロアごとに細かく価格設定をしている訳では無く数階ごと(例えば10階ごと)に価格設定をしています。
つまり、ある階を境(例えば20階と21階)では「1階しか変わらないのに100万円以上価格が変わってしまう」こともあり、そう言った理由により同じマンション内でも人気の部屋に片寄りが出ることもあります。
販売会社としてはタワーマンション一棟の中で利益を確保できれば良いだけなので、結果的に低層階であれば若干割安な販売価格が設定されるんですね。
維持費の高さをあなどってはいけない
先程、低層階であれば比較的安く購入できるとお伝えしましたが、維持費についてはやっぱり高額です。
例えば管理費と修繕積立金はマンションの規模が大きくなると当然高くなります。
- 管理費…マンションの共有部分の清掃や維持管理のための費用
- 修繕積立金…大規模修繕工事を将来実施するための積み立て資金
管理費や修繕積立費が高くなる要因には以下のようなものが挙げられます。
- 24時間コンシェルジュサービスの人件費
- パーティールーム、フィットネス等の施設の維持費用
- エレベーターのメンテナンス費用
- 各フロアのガラスの清掃費用
ちなみに管理費と修繕積立費は購入する部屋の面積に比例するため、同じ70㎡であれば低層階でも高層階でも同じです。
修繕積立金が段階的に上がる理由
新築マンションを購入すると「修繕積立基金」と呼ばれる修繕積立準備金(修繕積立一時金)を支払うことになります。
管理費は基本的には一定のはずですが、修繕積立金は老朽化に伴う大規模修繕などのための資金であるため、築年数の経過と共に上がるよう修繕計画(例えば先30年までの計画)の中にも組み込まれています。つまり値上がりすることは最初から想定されている訳です。
修繕積立金の目安については国土交通省がマンションの修繕積立金に関するガイドラインでまとめています。また、積み立て方法には以下の2種類があります。
- 均等積立方式
- 修繕計画の計画期間中、均等に修繕金を積み立てる方式
- 段階増額積立方式
- 購入当初の修繕積立金は少ないが徐々に積み立て資金が増えていく方式
ただしどちらにしても新築マンションの販売時は少しでも物件を販売しやすくするために意図的に設定金額を低く設定し、その後、徐々に修繕積立金が増えていくのが一般的です。さらに修繕計画の精度が低い場合は修繕積立金の増加だけでなく、足りない修繕工事費用を追加徴収する場合もあるそうです。
タワーマンションは相続税対策になる?
タワーマンションは現金や戸建住宅に比べて、相続税に対する節税効果が大きいです。
現金で1億円を持っていた場合、そのまま1億円が相続の対象額となってしまいますが、その現金を使ってタワーマンションを購入すれば、相続税の評価額を半分以下にすることも可能です。
タワーマンションの節税効果については以下の記事でもう少し詳しく説明しています。
タワーマンションは本当に魅力的?
誰もが一度は憧れるタワーマンションですが、本当に魅力的なのか改めて考えてみたいと思います。
購入した後のことも冷静に想像してみよう
タワーマンションに実際に住んでみた方の意見として意外と多いのが以下のような意見です。
確かに景色は良いけどもう飽きてしまった。
予算の範囲内だと思っていたけど住宅ローンに加え、管理費や修繕積立費が家計を圧迫している。
不便なことも多く、正直、少し後悔しているかも。
購入する前までは大きな憧れがあったものの、実際に手に入れてしまうと、意外と空きてしまい、その後には重い住宅ローンだけが残ってしまうということもあります。
購入前に実際に住んでみよう
購入してから後悔する前に、もし可能なら、一度、賃貸で住んでみることでイメージが湧くと思います。
賃貸でタワーマンションに住む場合、初期費用がかなり高額になるため、他のワンルームマンションのように気軽には判断できないかもしれませんが、それでも買ってから後悔することを心配しているのであれば実際に住んでみるのも良いと思います。
賃貸するのが難しければ、現地のモデルルームに足を運んでみたり、もしタワーマンションに住んでいる友人がいるのであれば、一度、部屋を見せてもらったりしても良いですが、やっぱり実際に自分で住んで、一定期間生活してみるのが一番イメージしやすいと思います。
実際に住んでみると「大金を掛けて購入するほどのモノでも無いな…」と思うことも多いと思います。
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