不動産仲介会社を経由して物件を売買するとき、必ず登場するのが「仲介手数料」と「囲い込み」の問題です。仲介手数料の計算式(売買金額の3%+6万円+消費税)は条文を読めば分かるが、2024年7月の宅建業法報酬規定改定で「800万円以下の物件は売主・買主それぞれから最大33万円」に拡大された点や、2025年1月から「囲い込み」が宅建業法施行規則の改正で処分対象になった点は、まだ十分に知られていません。
本記事は、関西で複数棟を運用する不動産投資家の視点から、仲介手数料の仕組み・片手と両手の構造・囲い込みの実害・2025年1月施行のレインズ3区分ステータス管理義務・大手3社の両手比率(住友50.9%/三井38.42%/業界平均20-25%)・囲い込みを見抜く7つのサイン・買主と売主の自衛策5つまで、最新の法改正を踏まえて一本につなげて解説します。
- 物件の売買を検討しており仲介手数料の計算と上限額の根拠を正確に理解したい方
- 2024年7月の800万円以下特例・2025年1月の囲い込み処分対象化の最新ルールを押さえたい方
- 片手取引と両手取引の構造を理解し、両手仲介の罠を見抜きたい不動産投資家
- 大手仲介会社(住友・三井)の両手比率の実態と、囲い込みを見抜く7サインを知りたい方
- 関西で物件購入時に元付会社と客付け会社のどちらを使うべきか判断したい方
- 仲介手数料の上限は「売買金額×3%+6万円+消費税」(400万円超の場合)
- 2024年7月改正で800万円以下の物件は売主・買主それぞれ最大33万円まで(旧400万円以下から拡大)
- 両手取引は違法ではないが、両手目当ての「囲い込み」は2025年1月から処分対象(宅建業法65条1項)
- 大手3社の両手比率:住友50.9%/三井のリハウス38.42%/業界平均20-25%
- 囲い込みを見抜く7サイン:内見連絡の少なさ/「商談中」の頻発/登録証明書の非提出など
- 買主側の最強の自衛策は「複数の客付会社に同じ物件を問い合わせる」覆面調査的アプローチ
- 仲介手数料を「言い値で払うもの」と思っている
- 大手仲介会社1社に専任媒介で任せきり
- 「商談中です」の連絡を素直に信じる
- レインズ登録の確認をしたことがない
- 3-6ヶ月経っても売れず、値下げを提案される
- 計算式と800万円特例を理解し、過払いを防げる
- 一般媒介で2-3社並行運用+レインズ登録証明書を取得
- 覆面調査的に複数客付会社へ問い合わせて囲い込みを検知
- 2025年1月処分対象化の根拠条文を理解
- 適正価格で売却・購入が成立する
- 仲介手数料は売買金額3%+6万円+消費税(400万円超)。2024年7月から800万円以下は売主・買主それぞれ最大33万円に拡大。
- 両手取引自体は合法だが、両手目当ての「囲い込み」は2025年1月から処分対象。レインズ3区分ステータス管理が義務化されました。
- 大手仲介会社の両手比率は住友50.9%・三井38.42%。「大手だから安心」は通用しません。複数客付会社問い合わせ+レインズ登録証明書取得が買主・売主の最強の自衛策。
- 📊 仲介手数料の上限と計算方法(2024年7月改正対応)
- 🔄 片手取引・両手取引の構造は別記事に集約
- ⚠️ 囲い込みの実態──売主・買主双方の機会損失
- 📜 2025年1月施行──囲い込みが処分対象になった法改正の中身
- 🔍 大手3社の両手比率は別記事に集約
- 🚨 囲い込みを見抜く7つのサイン
- 🛡 売主・買主の自衛策5つ
- 🗾 関西の仲介現場と地場業者の選び方
- 🚧 仲介手数料・囲い込み回避でやってはいけないNG7つ
- 🔍 大手3社 vs 中堅・地場業者の選び方は別記事に集約
- 📞 覆面調査の実施手順(買主側の最強の自衛策・独立H2)
- ❓ よくある質問
- 📝 まとめ──2025年法改正で買主・売主の自衛が必須に
- 📖 この記事の根拠(出典・参考)
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📊 仲介手数料の上限と計算方法(2024年7月改正対応)
不動産仲介会社を経由して物件を売買する場合、宅地建物取引業法(宅建業法)と国土交通省告示で仲介手数料の上限が決められています。「仲介手数料」と言うとき、必ず「上限額」であって、金額そのものは交渉可能です。
💴 売買金額別の仲介手数料上限
| 売買金額帯(税抜) | 仲介手数料の上限 | 消費税込み(税率10%) |
|---|---|---|
| 200万円以下 | 売買金額×5% | 5.5% |
| 200万円超〜400万円以下 | 売買金額×4%+2万円 | 4.4%+2.2万円 |
| 400万円超 | 売買金額×3%+6万円 | 3.3%+6.6万円 |
| 800万円以下(2024年7月特例) | 最大30万円(売主・買主それぞれ) | 最大33万円(売主・買主それぞれ) |
🧮 計算ステップ(具体例:物件価格3,000万円)
| ステップ | 計算 | 金額 |
|---|---|---|
| ①税抜の物件価格 | 3,000万円 ÷ 1.1(建物部分のみ消費税) | 2,800万円程度(按分次第) |
| ②仲介手数料の本体 | 3,000万円×3%+6万円 | 96万円 |
| ③消費税 | 96万円×10% | 9.6万円 |
| 合計(買主が支払う仲介手数料) | 96万円+9.6万円 | 105.6万円 |
不動産仲介会社の表示価格は建物部分のみ消費税込み(土地は非課税)の総額表示が一般的。土地と建物の按分次第で税抜価格が変わるため、厳密には契約書上の建物価額から税抜金額を逆算します。実務上は「3,000万円×3.3%+6.6万円=105.6万円」と概算でほぼ一致します。
📋 売買金額別の仲介手数料早見表
| 売買金額(税込) | 仲介手数料 上限(税込) | 両手取引時 業者総報酬 |
|---|---|---|
| 500万円 | 23.1万円 | 46.2万円 |
| 800万円(特例適用なし通常計算) | 33.0万円 | 66.0万円 |
| 1,000万円 | 39.6万円 | 79.2万円 |
| 2,000万円 | 72.6万円 | 145.2万円 |
| 3,000万円 | 105.6万円 | 211.2万円 |
| 5,000万円 | 171.6万円 | 343.2万円 |
| 7,000万円 | 237.6万円 | 475.2万円 |
| 1億円 | 336.6万円 | 673.2万円 |
5,000万円の物件で両手取引が成立すると、業者は1取引で343万円を獲得できます。この金額が「囲い込み」の経済的動機の正体です。1人の営業担当者が片手で50件回すより、両手で25件回す方が手数料収入は同じで業務量は半分。営業マンの行動原理が「両手取引を成立させる物件を選んで紹介する」方向に傾く構造的な問題があります。
📜 2024年7月改正の中身──800万円以下物件の特例拡大
2024年7月1日施行の宅建業法報酬規定改定で、空き家流通促進を目的に低額物件特例が拡大されました。旧制度は「400万円以下の物件は売主側のみ最大18万円」だったが、新制度では「800万円以下の物件は売主・買主それぞれ最大33万円(税込)」に拡大されました。賃貸でも「長期間使用見込みのない空き家」では家賃の最大2.2か月分(税込)まで引き上げ。
| 項目 | 2024年6月まで | 2024年7月1日〜 |
|---|---|---|
| 対象物件価格 | 400万円以下 | 800万円以下に拡大 |
| 仲介手数料上限(売主側) | 最大19.8万円(税込) | 最大33万円(税込) |
| 買主側からの徴収 | 通常計算のみ | 同額最大33万円可能 |
| 1取引あたり業者の最大報酬 | 約25万円程度 | 最大66万円(売主33+買主33) |
| 適用条件 | 空き家のみ | 空き家でない物件も対象(低額物件全般) |
800万円以下物件を狙う不動産投資家にとって、買主側の仲介手数料負担が増える可能性がある点に注意。媒介契約時に「特例適用で最大33万円」と説明+書面同意が義務なので、勝手に上乗せはされません。とはいえ、戸建て・地方の安い区分マンション・古家付き土地などを購入する場合は手数料が想定より高くなることを前提に判断します。
🔄 片手取引・両手取引の構造は別記事に集約
元付業者と客付業者の役割、片手取引と両手取引の構造、両手仲介の利益相反などの「投資家として仲介会社と長期パートナーを組む」基礎フレームは不動産投資家の仲介会社見極め4軸|囲い込み・中抜き・両手取引比率・水面下物件で見抜く信頼業者の判断基準に集約しました。本記事は2025年1月施行の宅建業法改正による囲い込み処分対象化・覆面調査の実施手順に絞ります。
⚠️ 囲い込みの実態──売主・買主双方の機会損失
元付会社が両手取引を狙って、他社の客付会社からの問い合わせを意図的にブロックする行為が「囲い込み」です。具体的には「商談中です」「内見できません」「現在ご紹介できません」と虚偽の回答をして、他社経由の購入希望者を遮断します。元付会社は自社で買主が見つかるまで物件を「囲い込む」ことで、両手取引のチャンスを温存します。
💔 売主の損失メカニズム
| 段階 | 売主に起こること |
|---|---|
| ①囲い込み開始 | 他社からの問い合わせが全て「商談中」で断られる |
| ②販売活動の停滞 | 本当は購入希望者がいるのに売主には伝わらない |
| ③長期化 | 3-6ヶ月経っても買主が決まらない |
| ④値下げ提案 | 元付会社から「価格を下げましょう」と提案 |
| ⑤値下げ後に自社買主で成約 | 元付会社は両手取引で本来より安い価格で成約 |
| 結果 | 売主は数百万円規模の機会損失(適正価格との差額) |
🙅 買主の損失メカニズム
買主側にも被害があります。本来なら客付会社経由で買えたはずの物件が「商談中」と断られて、選択肢が狭まる。他社経由なら買えた物件を、元付会社経由でしか買えなくなる──結果として、買主は元付会社の言いなりの価格・条件で契約せざるを得なくなります。両手取引が成立した場合、買主側に立つはずの仲介担当者が実は売主側に肩入れしている、という構造的な利益相反が発生します。
💔 売主損失の数値モデル(5,000万円物件)
| フェーズ | 健全な販売(片手取引) | 囲い込みあり |
|---|---|---|
| 媒介契約時 | 適正価格5,000万円で売出し | 同じく5,000万円で売出し |
| 1-3ヶ月目 | 複数社経由で月3-5件の内見 | 他社からの問い合わせは全て「商談中」で拒絶。実際の内見0-1件 |
| 4ヶ月目 | 5,000万円で買主決定・契約 | 業者から「価格を見直しましょう」と提案 |
| 5-6ヶ月目 | 引き渡し | 4,500万円に値下げ→自社経由買主で両手取引成立 |
| 売主の手取り(手数料控除後) | 5,000万 − 171.6万=4,828.4万円 | 4,500万 − 156.6万=4,343.4万円 |
| 売主の機会損失 | 485万円(手取り差額)+数ヶ月の販売期間延長 | |
| 業者の手数料 | 片手171.6万円 | 両手313.2万円(+141.6万) |
売主は485万円の機会損失、業者は+141.6万円の追加収益。同じ取引で売主損失と業者利益が表裏一体になっているのが囲い込みの本質的な問題です。「業者がなぜ囲い込みをするのか」と聞かれたら、この数値が答えになります。
📜 2025年1月施行──囲い込みが処分対象になった法改正の中身
2024年6月、国土交通省は宅地建物取引業法施行規則を改正し、2025年1月1日から囲い込みが宅建業法第65条第1項に基づく指示処分の対象となりました。この改正は、長年「グレーゾーン」だった囲い込みを明確な違反行為として位置づけた、不動産業界にとって歴史的な転換点です。
📋 改正の3つの柱
| 柱 | 内容 |
|---|---|
| ①レインズ3区分ステータス管理の義務化 | 物件登録時に「公開中」「書面による購入申し込みあり」「売主都合で一時紹介停止中」の3区分から選択・常時最新に更新 |
| ②虚偽ステータス=指示処分 | 専属専任媒介・専任媒介で預かった物件の実態とレインズ登録状況に相違があれば、宅建業法65条1項により指示処分 |
| ③売主によるID確認機能 | 売主自身がレインズ登録状況をオンライン確認できる仕組みを追加(売主の自己防衛を可能に) |
⚖️ 処分の段階
| 段階 | 処分内容 |
|---|---|
| 軽微(初回) | 是正の指示処分(宅建業法65条1項) |
| 悪質・反復 | 業務停止命令(最大1年) |
| 重大・繰り返し | 宅建業の免許取り消し処分 |
| 付随 | 罰金・国交省サイトでの違反業者公表 |
ただし「レインズの虚偽登録防止だけでは限界がある」という現場の指摘もある。「売主の都合が悪い」「担当者が不在」といった口実での囲い込みは依然として可能で、ステータス区分(特に「申し込みあり」と「契約直前」の区別がつかない問題)も残っています。法改正だけでは完璧な解決にはならず、買主・売主側の自衛策が依然として重要です。
🔍 大手3社の両手比率は別記事に集約
大手3社(三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブル)の両手取引比率の実態と、大手vs中堅・地場業者の選び方、収益物件仲介の元付・客付の構造は、投資家視点の「付き合うべき業者の見抜き方」として不動産投資家の仲介会社見極め4軸|囲い込み・中抜き・両手取引比率・水面下物件で見抜く信頼業者の判断基準に深掘りしています。本記事は法令・規制の動きに集中します。
🚨 囲い込みを見抜く7つのサイン
- 内見連絡が極端に少ない──適正価格で出しているはずなのに、1ヶ月で内見が0-1件
- 「商談中」「申し込みあり」が頻繁に出てくる──実は他社からの問い合わせを断る口実かも
- レインズ登録証明書を見せたがらない──宅建業法上、売主は要求権を持つ
- 販売活動報告書の内容が薄い──具体的な問い合わせ件数・反響数値が示されない
- 3ヶ月程度で値下げを提案される──通常は半年以上待つのが標準
- 「他社からの問い合わせは全部断っています」と説明される──囲い込みの自白に近い
- 専属専任・専任媒介を過度に推奨される──一般媒介を嫌がる業者は囲い込み志向
1〜2項目が当てはまる程度では断定できないが、3項目以上が当てはまったら囲い込みを強く疑うべき。媒介契約は「専属専任・専任は3ヶ月で更新/一般は契約期間自由」なので、解約タイミングを逃さないこと。
📊 媒介契約3種類の比較と囲い込みリスク
| 媒介契約種別 | 他社との同時契約 | 自己発見取引 | レインズ登録 | 業務報告 | 囲い込みリスク |
|---|---|---|---|---|---|
| 専属専任媒介 | 不可 | 不可(業者経由必須) | 5営業日以内 | 1週間に1回以上 | 最高 |
| 専任媒介 | 不可 | 可 | 7営業日以内 | 2週間に1回以上 | 高 |
| 一般媒介 | 可(複数社並行) | 可 | 任意 | 任意 | 低 |
専属専任・専任は1社独占のため、その業者が囲い込みを始めると売主は事実上の人質状態になります。3ヶ月単位での更新タイミングで囲い込みの兆候があれば、即座に契約を切り替えるべき。一方、一般媒介は複数社並行運用のため、1社が囲い込んでも他社経由で買主が見つかる。レインズ登録義務がない代わりに、複数社の競争原理が働く点で囲い込み回避には有利です。
🛡 売主・買主の自衛策5つ
📕 売主側の自衛策3つ
| 自衛策 | 具体アクション | 効果 |
|---|---|---|
| ①一般媒介で2-3社並行運用 | 専属専任・専任を避け、複数社に依頼 | 1社が囲い込んでも他社経由で買主が来る |
| ②レインズ登録証明書取得+月次確認 | 登録IDで売主自身がオンライン確認(2025年法改正で機能追加) | ステータス偽装を即検知 |
| ③販売活動報告書で具体数値を要求 | 「今月の問い合わせ件数・内見数・反響数を数字で」と要求 | 活動の空虚化を可視化 |
📘 買主側の自衛策2つ
| 自衛策 | 具体アクション | 効果 |
|---|---|---|
| ④覆面調査的アプローチ | 気になる物件は、まず1社目で問い合わせ→断られたら10-20分後に2社目で問い合わせ | 同じ物件で1社目「商談中」・2社目「紹介可」なら囲い込み確定 |
| ⑤元付会社か客付会社か特定 | 物件詳細でレインズ登録会社(元付会社)を特定し、客付会社を選んで連絡 | 元付会社の言いなり契約を回避 |
🔄 覆面調査的アプローチの具体例


(裏:実は他社経由なら断って、自社経由なら売る予定)


同じ物件について、1社目で「商談中」、2社目で「公開中」と異なる回答が返ってきた瞬間、囲い込みが確定します。2025年1月以降は、この事実を国交省・都道府県庁の宅建業法担当部署に通報すれば指示処分の証拠になります。買主側にとって最強の自衛策です。
📞 覆面調査の実施手順(買主視点)
| ステップ | アクション | 確認ポイント |
|---|---|---|
| ①対象物件を特定 | SUUMO・HOME’S・アットホーム等のポータルで気になる物件をピックアップ | 同じ物件が複数社から掲載されているか確認 |
| ②1社目で問い合わせ | 最初の客付会社(A社)に「物件番号〇〇のご紹介を」と電話 | 「公開中」「内見可」と返ってくれば囲い込みなし |
| ③10-20分後に2社目で問い合わせ | 別の客付会社(B社)に同じ物件で問い合わせ | 1社目「商談中」・2社目「公開中」なら囲い込み確定 |
| ④証拠保全 | 電話録音(通話アプリ)またはメール記録を保存 | 日時・担当者名・回答内容を文字起こし |
| ⑤通報 | 国交省ネガティブ情報サイトまたは都道府県不動産業課に通報 | 指示処分の根拠資料となる |
🗾 関西の仲介現場と地場業者の選び方
関西の不動産投資家として実務的に押さえておきたいのが、地場業者の選定軸です。大阪・京都・神戸・奈良の各エリアで、両手比率が業界平均並み(20-25%)の中堅・地場仲介を見つけることが、囲い込み回避の近道になります。
📋 関西で地場仲介を選ぶ3つの観点
| 観点 | 具体的な見方 |
|---|---|
| ①地場特化型を優先 | 大阪市内・北摂・京都市内など限定エリアで20-30年営業の中堅。エリアの売買履歴を熟知 |
| ②取引実績の公開度 | 仲介実績を公式サイトで公開、件数・両手比率を開示している業者を選ぶ |
| ③関西不動産投資家コミュニティでの評判 | 関西の大家コミュニティ・SNS・Facebookグループでの評判を確認 |
関西地銀との取引が長い地場業者は、銀行融資の段取りも熟知しているため、買付け後の融資審査までスムーズに進む。詳しくは賃貸経営でやることの全体像|募集から退去精算までの6工程を参照。
🏙️ 関西エリア別の仲介市場の特徴
| エリア | 仲介市場の特徴 | 投資家視点の留意点 |
|---|---|---|
| 大阪市内(中央・北・西) | 大手3社の支店密集・両手比率高め | 中堅地場業者を併用して囲い込み回避 |
| 大阪府北部(北摂) | 大手と中堅の混在・専門特化型あり | 阪急沿線特化型業者が穴場 |
| 京都市内 | 地場特化が強い・町家・狭小地特殊性高 | 地場仲介の物件情報網が大手より広い |
| 神戸・阪神 | 高級住宅エリアと収益物件エリアの分断 | 収益物件は中堅仲介に分がある |
| 奈良・滋賀 | 地場主導・大手のシェアは小さい | 地場業者選定が物件競争力に直結 |
関西では地場仲介の影響力が東京圏より相対的に大きいです。大手3社一辺倒の専任媒介よりも、地場仲介を含めた一般媒介の複数社運用のほうが囲い込みリスクを下げつつ、エリア特性に合った買主・売主のマッチングが期待できます。
🚧 仲介手数料・囲い込み回避でやってはいけないNG7つ
- 大手1社に専属専任で全て任せきり
- レインズ登録証明書を1度も確認しない
- 「商談中」の連絡を素直に信じる
- 3ヶ月で値下げ提案を即受諾する
- 覆面調査的な問い合わせをしない
- 仲介手数料の上限を知らずに見積もりを言い値で受ける
- 800万円以下物件の特例(最大33万円)を知らず過払い
- 一般媒介で2-3社並行運用
- レインズ登録証明書を取得+月次確認
- 販売活動報告書で具体数値を要求
- 覆面調査的に複数客付会社で問い合わせ
- 物件購入時は元付会社か客付会社か特定
- 仲介手数料の計算式と800万円特例を把握
- 2025年1月処分対象化を根拠に交渉
🔍 大手3社 vs 中堅・地場業者の選び方は別記事に集約
大手3社の両手比率・囲い込みリスクと中堅・地場業者の使い分けは、関西の不動産投資家視点の仲介会社見極め4軸|囲い込み・中抜き・両手取引比率・水面下物件で見抜く信頼業者の判断基準に集約しました(4軸の独自フレーム+関西エリアの地場業者・収益物件専門業者の使い分け)。本記事は法令・規制の動きと自衛策に集中します。
📞 覆面調査の実施手順(買主側の最強の自衛策・独立H2)
2025年1月の宅建業法施行規則改正で囲い込みが処分対象となった今、買主側が「同じ物件に複数の客付業者から問い合わせる」覆面調査が、最も効果的な囲い込み検出手段になっています。
| ステップ | アクション | 所要時間 |
|---|---|---|
| ①対象物件特定 | SUUMO/HOME’S/アットホーム等で気になる物件をピックアップ | 10分 |
| ②1社目へ問い合わせ | 客付業者A(中堅・地場系)に「物件番号〇〇の紹介を」と電話/メール | 15分 |
| ③10-20分後に2社目 | 客付業者B(大手系)に同じ物件で問い合わせ | 15分 |
| ④回答比較 | 1社目「公開中」vs 2社目「商談中」なら囲い込み確定の証拠 | 即時 |
| ⑤証拠保全 | 電話録音・メール記録・日時/担当者名/回答内容を文字起こし | 10分 |
| ⑥通報 | 国交省ネガティブ情報サイトまたは都道府県不動産業課に通報 | 30分 |
覆面調査の所要時間は1物件あたり1-2時間。気になる物件3-5件で繰り返せば、信頼できる業者と要警戒業者が明確に区別できます。2025年1月以降は宅建業法65条1項の指示処分根拠資料になるため、証拠保全(電話録音・メール記録)が決定的に重要です。
❓ よくある質問
Q1. 仲介手数料は値引き交渉できますか?
A. 「上限」が法律で決まっているだけなので、上限を下回る金額での合意は自由です。ただし、大手仲介会社は基本的に上限満額を請求する方針が多く、値引き交渉が成立するのは中堅・地場業者または「仲介手数料無料・半額」を標榜する業者(REDS等)が中心。両手取引を狙う業者は、値引きより両手獲得を優先するため、値引き拒否が多いです。
Q2. 専属専任媒介と一般媒介はどちらが良いですか?
A. 囲い込み回避の観点では一般媒介(複数社並行)が有利。専属専任は1社独占で報告義務が厳しい代わりに囲い込みの温床にもなりやすいです。ただし、専属専任のメリット(レインズ登録義務・販売活動報告義務)も大きいので、信頼できる業者なら専属専任、確証がなければ一般媒介で2-3社並行が王道です。
Q3. 2024年7月の800万円特例は誰が払うのですか?
A. 売主・買主それぞれが最大33万円を負担する可能性があります。媒介契約時に「特例を適用して通常上限を超える仲介手数料を受領する」旨の説明+書面同意が義務付けられているので、勝手に上乗せされません。800万円以下物件を狙う投資家は、買主側の手数料負担増を購入価格交渉で吸収する戦略が有効です。
Q4. レインズ登録証明書はどうやって入手しますか?
A. 媒介契約締結後、宅建業法で仲介会社にレインズ登録義務(専属専任は5営業日、専任は7営業日以内)があり、登録後に登録証明書が発行されます。売主は仲介会社に「レインズ登録証明書を発行してください」と依頼すれば取得可能。2025年1月以降は売主自身がオンラインでステータス確認できる機能も追加されているので、定期的に確認してください。
Q5. 囲い込みを国交省に通報するには?
A. 国土交通省「ネガティブ情報等検索サイト」または各都道府県の宅建業法担当部署(不動産業課・不動産業指導課等)に通報できます。覆面調査的アプローチで「同じ物件で1社目商談中・2社目公開中」の証拠(電話録音・メール記録)を残せば、2025年1月以降の改正法に基づき指示処分の対象になります。
Q6. 関西で囲い込みの少ない仲介会社はどこですか?
A. 地場特化型の中堅仲介会社、または「仲介手数料無料・半額」を標榜する業者(両手取引を狙わない=囲い込みリスクが低い)が有力候補。具体的な業者選びは関西不動産投資家コミュニティでの評判確認が確実です。詳しくは賃貸経営でやることの全体像|募集から退去精算までの6工程を参照。
Q7. 元付会社から物件を買えば囲い込みは関係ないのでは?
A. 確かに元付会社経由なら囲い込みの被害(紹介拒否)は受けません。ただし「普段から囲い込みをしている業者が、自社経由の買主に対しては誠実か」という別の問題が残ります。元付会社は両手取引を狙うため、売主側にも買主側にも肩入れできず利益相反が発生しやすいです。客付会社経由のほうが、買主側の利益を代弁してくれる構造です。
Q8. 仲介手数料無料の業者は信用できますか?
A. 「仲介手数料無料・半額」業者の収益源は、新築マンションのデベロッパーからの紹介手数料(販売協力金)など。中古物件では片手取引(売主または買主のどちらか一方からのみ手数料)でビジネスを成立させる業者もあります。仕組みを理解した上で利用するなら有効な選択肢ですが、「無料」の裏側で発注内容(情報の質・スピード)に差が出るケースもあるので、業者ごとの実績確認が必要です。
Q9. 専属専任媒介を解約すると違約金は発生しますか?
A. 媒介契約書の特約による。標準約款(国交省告示)では「契約期間内の任意解約は売主からの理由次第」となっており、囲い込みなど業者側に明確な債務不履行があれば違約金なしで解約可能。「広告費・販促費の実費請求」が約款上の解約コストとして規定されていることが多いので、媒介契約書の解約条項を必ず確認してください。
Q10. レインズに登録された物件のステータスはどこで確認できますか?
A. 2025年1月以降、売主自身がレインズの登録ステータスをオンライン確認できる仕組みが追加されています。媒介契約締結後、仲介会社から発行される「登録証明書」に記載されたIDで、指定流通機構(東日本不動産流通機構・近畿圏不動産流通機構など)のサイトにアクセス可能です。月1回のチェックで「公開中」「商談中」「停止中」の状況を売主が直接把握できる仕組みになりました。
Q11. 不動産投資家が物件購入時に客付会社を選ぶコツは?
A. 3つの視点で選びます。①レインズ登録物件を幅広く扱える業者(特定の元付会社に偏らない)、②融資の段取りに強い業者(関西地銀との取引実績がある)、③購入後のリフォーム・管理紹介が可能な業者。1棟物件の不動産投資家には、地場特化型の中堅仲介+複数の客付会社をローテーション利用するのが王道です。
📝 まとめ──2025年法改正で買主・売主の自衛が必須に
本記事の要点を5行で再掲します。
| 章 | 結論 |
|---|---|
| §1 仲介手数料 | 上限は「売買金額3%+6万円+消費税」。2024年7月から800万円以下は最大33万円に拡大 |
| §2 片手・両手 | 両手取引自体は合法、双方代理にも当たらない |
| §3 囲い込み | 両手目当ての囲い込みで売主は数百万円の機会損失、買主も選択肢を狭められる |
| §4 2025年法改正 | 2025年1月から囲い込みは宅建業法65条1項の指示処分対象。レインズ3区分ステータス管理義務化 |
| §5 大手の実態 | 住友50.9%・三井38.42%。「大手だから安心」は通用しない |
| §6 見抜く7サイン | 内見少・「商談中」頻発・レインズ証明書非提出・薄い活動報告書・早期値下げ提案など |
| §7 自衛策5つ | 一般媒介複数社並行/レインズ証明書月次確認/販売活動の数値要求/覆面調査/元付・客付特定 |
- 媒介契約は一般媒介で2-3社並行運用する(売主)
- 媒介契約後、レインズ登録証明書を取得+月次オンライン確認(売主)
- 覆面調査的に複数客付会社へ問い合わせて囲い込みを検知する(買主)
- 物件詳細でレインズ登録会社(元付会社)を特定し、客付会社経由で交渉する(買主)
- 800万円以下物件購入時は手数料最大33万円の特例適用を事前に書面確認する(買主)
📖 この記事の根拠(出典・参考)
- 仲介手数料の上限:宅地建物取引業法第46条/国土交通省告示「宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることのできる報酬の額」
- 2024年7月800万円特例:国土交通省告示の改正(2024年6月公布・2024年7月1日施行)/低廉な空き家等の売買特例
- 2025年1月囲い込み処分:宅地建物取引業法施行規則の一部を改正する省令(2024年6月)/宅建業法第65条第1項に基づく指示処分
- レインズ3区分ステータス管理:指定流通機構(公益財団法人 東日本不動産流通機構ほか)の運用ルール
- 双方代理の解釈:民法第108条/宅建業界の判例・通説(媒介者は代理人ではない)
- 大手3社の両手比率:ダイヤモンド不動産研究所「大手不動産仲介は『囲い込み』が蔓延?!」2026年4月時点/2024年度通期売買仲介実績データ
- 2015年覆面調査:ダイヤモンド・オンライン「三井不動産リアルティの囲い込み5件中1件以上」
- 関西の地場業者選定:関西不動産投資家コミュニティでの2026年5月時点の業界実勢ベース
- 体験ベース:執筆者(関西で複数棟を運用する不動産投資家)の実取引・媒介契約経験より


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