お部屋探しはいつもワクワクしますよね。
ただ学生や新社会人のような初めての一人暮らしの場合はいろいろと分からないことも多いと思います。
ここでは初めてのお部屋探しをする人には勿論、今まで何度かお部屋探しをした経験のある人にとってもためになるポイントやお得な情報などを掲載したいと思います。
自分の希望を伝える
物件の探し方は大きく以下の2パターンに分かれると思います。
- SUUMOやアットホームのような不動産ポータルサイトから物件を探す
- 不動産仲介会社に直接出向く
ただ、どちらにしても最初の一歩は不動産仲介会社に自分の希望を伝えるところから始まります。
ちなみに賃貸物件を選ぶ時のポイントについては以下の記事でもう少し詳しく説明しています。
候補を絞って物件見学
不動産仲介会社で希望の物件が見つかれば次は実際に物件見学をします。
その際、その対象物件の所有者や物件の管理会社に連絡しこれから物件見学ができるかの確認を行います。
すでに別の仲介会社経由での入居希望者が見学中であれば少し時間をずらす必要がありますし、運が悪ければ所有者に連絡が付かないこともあります。その場合はまた別の日時で再調整することになります。
物件見学の順番には仲介会社の意図がある
基本的には全ての物件を最短距離で見学できるように回れば良いのですが、他の見学希望者との兼ね合いで見学できる時間を調整する必要があります。
またそれ以外にも実は物件を見学する順番決めには営業担当のテクニック(思惑)があります。
勿論、一概には言えませんが物件を見学する順番は次のようなイメージです。
- 条件が悪く十分に手入れのされていない余り良くない物件
- 希望条件に比較的近い一般的な物件
- あらゆる面でもっとも希望に近い本命となりえる物件
勿論、希望の物件を選んでいるのは入居希望者ですし、必ずしもこのような傾向がある訳ではありませんが、ちょっと頭の片隅にでも置いておけば後で納得できるかもしれませんよ。
前半の物件は余り期待できない
前半に行く物件は正直余り期待できない物件が多いです。
築年数が古くメンテナンスも十分にされておらずとても「ここに住みたい!」と思われるような物件では無いことも多いです。
それでは何故、このように見る価値も無いような物件をあえて見学するのでしょうか。
一般的には次のような狙いが考えられます。
- 相対的に後から見学する物件が良く見える
- 中立的な意見を言うことで営業担当の信頼性が高まる
例えば1件目で質の悪い物件を見せておくことで2件目以降の物件が相対的に良い印象になります。
人間の感情とは不思議なもので、仮に2件目以降の物件がそれ程良く無かったとしても「さっきの物件に比べたらかなりマシだな」と感じてしまいます。
また営業担当がこのような物件に対して「こんな物件は選ばない方が良いですよ」とアドバイスすることで、聞いている側としては「この営業担当は契約させるだけでは無く客観的な意見を伝えてくれるから信頼できる」と感じます。
このような物件の特徴としては築年数がかなり経過しているため物件の所有者としても既にローンの返済が住んでいるため必要以上にメンテンナスにお金を掛けたく無く放置されている場合がほとんどです。
ですがこのように最も信頼関係を築くべき仲介会社の営業担当に見放されたら、その物件はもうおしましです。
ちなみにこのような物件のことを不動産業界では回し物件と呼ばれています。
物件は徐々に良くなって行く
2件目以降の物件は比較的希望にあった物件が出てくるはずです。
1件目の物件が悪かっただけに実態以上に良く見えてしまう場合がありますので、ここからは冷静になって判断する必要があります。
もし気に入った物件があった場合はこのタイミングで部屋やキッチンの寸法などを図っておいても良いかもしれません。
最後の物件は最高の一部屋
そして最後はいよいよ最高の物件が登場します。
こういう風に少しずつ良い物件を見せられることが、最初は低かった入居希望者のテンションも少しずつ高ぶり最後には「こんな物件には二度と巡り会えない」と錯覚してしまう訳です。
勿論、本当に良い条件の物件であるためその効果は倍増です。
価格交渉の余地は十分にある
希望の条件に合った良い物件を見つけることができたとしてもやはり月々の支払いを考えると少しでも家賃は抑えたいところですよね。
またその家賃の金額も含めて「もう少し家賃が抑えられたら良いのに」と思うことは多いと思います。
結論から先に言うと家賃交渉の可能性は十分にあります。それでは家賃交渉をするにはどんなポイントがあるのでしょうか。
交渉相手は物件所有者
賃貸価格の決定権を持っているのはあくまでも物件オーナーです。つまり今、目の前にいる仲介会社の営業ではなく実際に物件を所有している家主が交渉相手になります。
なので仲介会社の営業に対してお願いしても「確認してみます」以上の回答は得られません。
ただ「この物件であれば多少は下げられるかもしれない」などのアドバイスはもらえはずなので相談する価値はあります。
入居時期と空室期間が交渉のポイント
一般的に新年度に合わせて引っ越しの準備を進めるため、入居希望者が活発に動き出すのは2月〜3月後半辺りです。
逆に言えば4月から年末にかけては極端に引っ越しする人の数が減るため、家主としては精神的にとても追い詰められてしまいます。もしこの時期に入居者を獲得することができなかったら空室期間が長期化してしまう可能性があるからですね。
オフシーズンの引っ越しは家賃交渉の可能性大
2月〜3月頃は家主側としても「入居者は見つかるだろう」と精神的に余裕があるため無茶な価格交渉をしても門前払いされてしまいますが、4月を超えると一転、弱気になることも多く、多少強引な値下げ交渉にも応じなければ厳しい状況となります。
空室期間が長期化すると大家も焦り始める
そしてもう一つのポイントが物件の現在の空室期間です。空室期間が1ヶ月に満たないような場合は「入居者なんてすぐに見つかる」と考えているため値下げしてまで入居者を獲得する必要はありませんが、空室期間が長期化している場合は「多少家賃を下げてでも空室を埋めたい」と考えるはずです。
相手の足元を見ることも必要
余り良い言い方ではありませんが、要は相手の足元を見て駆け引きをすることになります。
家主も人間なので「沢山家賃が取れる」と考えていれば中々価格交渉には応じてくれませんし、「このまま空室が続くと辛いなぁ」と不安な場合は多少金額を下げてでも入居者を受け入れなければいけません。
それだけ家主にとって空室とは大きな問題なのです。
一時金の値引き交渉も有効
月額家賃料を値下げするのは大家としてもできれば避けたいところです。
ただし一時金であれば一度切りの値下げであるため応じてくれる場合もあります。
また仲介会社から礼金などの値引き交渉を受けた家主としては「値引き交渉に応じる代わりに仲介会社の仲介手数料を少し調整してくれないか?」と逆に仲介会社に提案することもできますし、その辺りを見越して仲介会社が先回りして家主に提案する場合もあります。
月額家賃の値引き交渉はその影響が大家だけにのしかかりますが、一時金の値引き交渉であれば仲介会社も含めて協議の幅が広がるため、一概には言えませんが月額家賃と比べると交渉が成立する可能性も少し高くなるかもしれません。
無茶な値引き交渉はNG
まず大前提として家賃交渉に成功したにも関わらずさらに交渉を続けたり、気が変わり辞退するようなことは基本的に許されません。せっかく仲介会社が希望の家賃になるように交渉してくれたにも関わらずそれ以上の金額を要求したり辞退したりするのは人間関係に大きく影響します。
勿論、価格交渉成立後は断れないと言うルールはありませんが、よっぽどの理由が無い限り家賃交渉が成立したら必ず契約を成立させると考えるべきです。
それではどれくらい値下げできるでしょうか。
細かい価格は物件ごとに変わりますが判断基準は「この価格になれば入居を決める」と言い切れる金額より少しだけ少なめの賃料で交渉すれば良いと思います。
ただ余りに非現実な価格交渉は良くありません。
相手に対しても失礼ですし仲介会社にも迷惑を掛かります。
例えば10万円の賃料の物件に対して1万円の値引きを持ちかけるのは交渉の余地があるかもしれませんが、もともと4万円の物件に対して1万円の値引き交渉を行うのは現実的ではありません。
お部屋探しはタイミングと決断
お部屋探しは一期一会です。普段はとても人気のある物件でもタイミングによっては運良く入居が可能なこともあります。
ただし特に初めてお部屋探しをする時はとても気分が舞い上がってしまうため少しだけ頭を冷やして冷静になることも必要です。
初めてお部屋探しをした時には「こんな物件に出会えることはもう二度と無いはず」と思ってしまうかもしれませんが、実はそうでも無いことだった沢山あります。
迷っていると他の入居希望者に物件を取られてしまう可能性はあるかもしれませんが、だからと言って余りに即決し過ぎるのも考えものです。
物件にもよりますが仲介会社の営業に相談すると1日〜2日程であれば他の入居希望者の契約を凍結してくれることもあるかもしれません。その場合は「本当にその物件で大丈夫か?」を一晩ゆっくり考えて判断すれば良いと思います。
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