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不動産投資の営業電話がしつこい理由と断り方|なぜ大家に来るのか・宅建業法の再勧誘禁止・通報先・残す業者の見分け方

不動産投資の営業電話がしつこい理由と断り方|大家が受ける側から整理 空室対策・賃貸管理
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不動産投資の営業電話は、断っても別の会社からかかってきます。なぜ自分に来るのか、どこまでが違法なのか、どう断れば止まるのか。この3つを、電話を受ける側の大家として整理します。2026年9月11日にこの語で検索上位8本を読みましたが、書き手は販売会社・仲介会社・ポータル・NPO・国と自治体で、物件を持つ側の視点で書いたものはありませんでした。後半では逆に、電話やメールで物件を持ってくる業者のうち、付き合う価値のある会社をどう見分けるかまで書きます。営業電話を全部切ると、良い情報も一緒に切ってしまうからです。

この記事は以下のような方におすすめです!
  • 投資用マンションの営業電話が職場や携帯にかかり続けている方
  • なぜ自分の名前と電話番号を業者が知っているのか気になる方
  • 断ったのにかけてくる業者に、法律上の根拠を示して止めたい方
  • 物件を所有していて、業者からの連絡が一気に増えた大家
  • 営業を切りつつ、本当に良い物件を持ってくる仲介会社は残したい投資家
🎯 30秒でわかる本記事の要点
  • 電話が来る理由は名簿です。不動産の登記事項証明書は誰でも交付を請求でき(不動産登記法119条)、所有者の氏名と住所が載ります。物件を持った瞬間から「融資が通る見込み客」のリストに入ります。
  • 宅建業法施行規則16条の11は、勧誘の前に会社名・担当者名・勧誘目的を告げないこと、契約しない意思(勧誘を引き続き受けない意思を含む)を示した相手に勧誘を続けること、迷惑な時間の電話、深夜や長時間の勧誘で困惑させることを禁じています。
  • 断り方は「契約する意思はありません。今後の連絡は不要です」の一言で足ります。理由を言うと反論の材料になります。
  • 止まらない場合は、国土交通省の案内にある項目(日時・会社名・免許証番号・担当者名・やり取り)を記録し、その業者の免許行政庁と消費生活センター(188)へ。
  • 付き合う価値のある業者は、年収より先にこちらの購入基準を聞き、断っても関係が切れない会社です。囲い込みをしない・元付にアクセスできる・エリアの実勢を即答できる、が見極めの軸です。

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📞 1. なぜ自分に電話が来るのか――名簿は登記簿から作れる

投資用マンションの営業電話は、無作為にかけているわけではありません。名簿があります。名簿の元になるのは主に次の4つです。

情報源 何が分かるか 防げるか
不動産の登記事項証明書 所有者の氏名・住所。不動産登記法119条で「何人も」交付を請求できる。物件を持つと、その物件の所有者として名簿に載る 防げない。所有者を隠す仕組みは原則ない
法人登記 資産管理法人の商号・本店・代表者名。設立直後から営業が来る 防げない
セミナー・資料請求・ポータルの会員登録 氏名・電話・勤務先・年収帯。同意した範囲で共有される 登録時の同意項目を読む。不要な登録をしない
名簿業者 上記を集めて業種別に販売。勤務先の代表番号から個人を指名する電話はこの経路 元を断てない。断り方と通報で対処する

物件を1つ持った途端に営業が増えるのは、登記簿が公開情報だからです。大家であることは業者から見れば「融資が通る属性で、不動産に慣れている人」の証明で、区分マンションの販売会社にとって最も効率の良い見込み客になります。国民生活センターの集計では、投資用マンションの相談は2018年度に全体で1,350件、うち20歳代が405件と5年で2.5倍に増え、平均契約購入金額は2,776万円でした。電話が来ること自体は防げないので、対処は「短く断る」「記録する」「止まらなければ通報する」の3段階になります。

⚖️ 2. どこからが違法か――宅建業法が禁じている勧誘

不動産の勧誘には宅地建物取引業法の規制がかかり、電話勧誘でも同じです。宅建業法47条の2は、利益が生じることが確実であると誤解させる断定的判断の提供と、契約させるための威迫を禁じ、施行規則16条の11で禁止される勧誘の方法が具体的に定められています。

禁止されている行為(施行規則16条の11) 電話でよくある形
勧誘に先立って会社の商号・担当者の氏名・勧誘目的を告げずに勧誘すること 「アンケートです」「以前お話しした件で」と目的を伏せて話し始める
契約しない意思(勧誘を引き続き受けない意思を含む)を示した相手に、勧誘を継続すること 「結構です」と言った後に、翌日・翌週に同じ会社からかかる
迷惑を覚えさせるような時間に電話・訪問すること 深夜・早朝、勤務中と分かっている時間に何度もかける
深夜または長時間の勧誘その他、私生活や業務の平穏を害する方法で困惑させること 長時間切らせない、職場に何度もかける
契約するかどうかを判断するために必要な時間を与えることを正当な理由なく拒むこと 「今日中に決めないと枠がなくなる」
将来の環境や交通の利便について誤解させる断定的判断の提供(法47条の2は利益についての断定的判断・威迫を禁止) 「必ず値上がりする」「駅ができる」「絶対に損はしない」

ポイントは2つ目です。一度「契約しない」と伝えた後の再勧誘は、それ自体が違反です。しつこい電話を止める根拠は、丁寧に断ることではなく、断った事実を記録しておくことにあります。国土交通省も投資用マンションの悪質な勧誘電話について注意喚起を出し、「断ったにもかかわらずしつこく電話をかけてくる」「長時間にわたって電話を切らせてくれなかった」「深夜や早朝といった迷惑な時間に電話をかけられた」「脅迫めいた発言があった」を例に挙げて、免許行政庁への連絡を案内しています。

🗣 3. 断り方――理由を言わない、記録する、通報する

📋 断りの文言は一つでよい

「契約する意思はありません。今後の連絡は不要です。会社名と担当者名を教えてください」。これで足ります。「今は忙しい」「お金がない」「検討します」は、次にかける口実を与えます。理由を言わないのは冷たさではなく、再勧誘の禁止を働かせるための手順です。会社名と担当者名を聞くのは、告知義務の履行を確認するためと、記録のためです。名乗らない相手はその時点で切って構いません。

📝 記録の項目――国土交通省の案内どおりに

国土交通省は、免許行政庁に知らせるときの記録として「日時、勧誘してきた会社の正確な会社名・所在地・免許証番号、担当者名、具体的なやり取り」を挙げています。

  • 日時、会社名、担当者名、電話番号(着信履歴のスクリーンショット)
  • こちらが「契約しない・連絡不要」と伝えた日時
  • その後にかかってきた回数と発言(「損しますよ」等の威迫があればその言葉)
  • 免許証番号(会社名から検索できる。次項)

🏛 通報先――免許行政庁と消費生活センター

止まらない場合は、その業者の免許を出している行政庁に情報提供します。宅建業者の免許には国土交通大臣免許と都道府県知事免許があり、会社の免許番号(「国土交通大臣(○)第○号」「大阪府知事(○)第○号」)で分かります。免許番号は国土交通省の建設業者・宅建業者等企業情報検索システムで会社名から調べられます。大臣免許なら本店所在地を所管する地方整備局(関西なら近畿地方整備局)、知事免許なら都道府県の宅建業担当課が窓口です。あわせて消費生活センター(局番なしの188)にも相談できます。過去に業務停止処分を受けた業者かどうかは、国土交通省のネガティブ情報等検索サイトで確認できます。

📕 やってはいけない対応
  • 「今は忙しい」「検討します」と含みを持たせる
  • 理由を説明して議論に乗る
  • 職場に来た電話で年収や保有物件を答える
  • 「一度だけ話を聞く」で面談に応じる
📘 止まる対応
  • 会社名と担当者名を聞き、「契約する意思はない・連絡不要」と一言で切る
  • 日時と発言を記録する
  • 再勧誘が続いたら免許行政庁と188へ
  • 職場には「私用の勧誘電話は取り次がない」と伝えておく

📞 電話の流れと、切るポイント

投資用マンションの営業電話は、会社が違っても流れがほぼ同じです。どこで切るかを決めておくと、毎回考えずに済みます。

段階 相手の言い方 切るポイント
① 導入 「○○様の携帯でよろしいでしょうか」「以前ご案内した件で」「アンケートにご協力を」 会社名・担当者名・用件を先に聞く。告げずに続けるなら告知義務違反。ここで切ってよい
② 属性の質問 「お勤め先は」「年収はどのくらい」「ローンは組めますか」 答えない。融資審査の項目を聞いている時点で販売目的
③ 商品の提示 「節税になる」「年金代わり」「家賃保証付き」「今なら枠がある」 「契約する意思はありません。今後の連絡は不要です」と伝えて切る。以後の電話は再勧誘
④ 面談への誘導 「一度だけお話を」「資料だけでも」「近くまで伺います」 応じない。会うと断りにくくなる。資料請求も名簿に載る
⑤ 断った後 「なぜですか」「損しますよ」「上司から連絡させます」 理由を言わず、日時と発言を記録する。威迫の言葉はそのまま書き留める

🧪 4. 営業トークの検算――「節税」「年金代わり」「家賃保証」

電話で使われる売り文句は3つに集約されます。断る前に、なぜ成り立たないかを知っておくと迷いません。

売り文句 仕組み 検算
節税になります 減価償却の赤字を給与と損益通算する 効果は給与の税率次第で、償却は年々細る。売却時は取得費が簿価に下がり譲渡税で戻る繰り延べ。土地の借入利子部分は通算できない。物件単体で収支が成り立つかを先に検算する
年金代わりになります 完済後の家賃が年金の上乗せになる 完済までの持ち出し、家賃の下落、修繕、空室を35年分で見積もる。新築区分の家賃は新築時が最も高い
家賃保証があります サブリースで保証賃料を払う 保証賃料は減額請求され得て、オーナー側からの解約には正当事由が要る。仕組みはサブリースは解約できない?オーナー側から解約する条件・正当事由・立退料と手順|家賃減額への対処と新法の実務

🔍 5. 逆に、付き合う価値のある業者の見分け方

営業電話を全部切ると、収益物件を持ってくる仲介会社の連絡も一緒に切ってしまいます。区分マンションの販売会社と、収益物件の仲介会社は、電話の入り方が違います。見分ける軸は4つです。

軸 切る業者 残す業者
最初の質問 年収・勤務先・借入可能額を先に聞く エリア・利回り・構造・予算という購入基準を先に聞く
出してくる物件 新築区分・自社売主・節税が売り文句 一棟・戸建・築古再生など、こちらの基準に合う物件。デメリットを先に言う
断った後 別の担当者が同じ物件をかけてくる 基準に合う物件が出たときだけ連絡が来る
立場 売主として差益を乗せている(差益に上限はない) 仲介として宅建業法46条の報酬上限の範囲で動く。元付か客付かを答えられる

🗺 面談で見抜く3つの質問

残す候補の会社とは、こちらから会います。そのとき、エリア知識の深さは3つの質問で分かります。「○○町の3階建てアパートの相場家賃は今いくらか」を具体的な駅名・町名で聞く。「最近この近辺で新築アパートが建った場所はあるか」を聞く。「地元の信用金庫で投資ローンを使っている業者を知っているか」を聞く。3問のうち2問以上で具体名と実数が返ってこない会社は、エリア知識が看板だけです。

🤝 こちらも評価されている

残す業者と付き合うときは、こちら側も評価されています。提案から現地確認・買付までの判断が速いこと、融資の目処を先に立てていること、相場どおりの物件で細かい指値に走らないこと。この3つが揃う投資家には、公開前の物件が回ってきます。仲介手数料の値引きを持ち出すと関係は切れます。指値が通ったときは満額を払い、次の物件を回してもらう方が、長期では得です。囲い込みをしないかは不動産の囲い込みの見抜き方、元付と客付の使い分けは元付業者とは、未公開物件が回ってくる条件は未公開物件の探し方で解説しています。

💼 6. 職場にかかる電話への対処

勤務先の代表番号にかかる指名の電話は、名簿業者経由がほとんどです。会社の総務に「私用の勧誘電話は取り次がず、用件と会社名だけ控えてもらう」と伝えておくと、こちらが出る前に切れます。取り次がれた場合も、職場では年収・保有物件・勤続年数を答えないこと。これらは融資審査の項目で、答えた瞬間に「融資が通る見込み客」として名簿の価値が上がります。業務中の電話は、施行規則16条の11が禁じる「業務の平穏を害する方法」に当たり得るので、記録の対象です。副業規定との関係で会社に知られたくない方は会社にバレない方法も確認してください。

❓ よくある質問

Q1. なぜ私の名前と携帯番号を知っているのですか?

A. 物件を持っていれば登記事項証明書に氏名と住所が載り、不動産登記法119条で誰でも取得できます。セミナーや資料請求、ポータルの会員登録で入力した情報が共有されることもあります。名簿業者がこれらを集めて販売しているため、元を断つことはできません。

Q2. 断ったのにかかってきます。違法ですか?

A. 契約しない意思(勧誘を引き続き受けない意思を含む)を示した後の再勧誘は、宅建業法施行規則16条の11で禁止されています。日時・会社名・免許証番号・担当者名・発言を記録し、免許行政庁と消費生活センターに情報提供してください。

Q3. 何と言えば止まりますか?

A. 「契約する意思はありません。今後の連絡は不要です」の一言です。理由を言わず、会社名と担当者名を聞いて切ります。「検討します」は次の電話の口実になります。

Q4. 免許行政庁はどう調べますか?

A. 国土交通省の建設業者・宅建業者等企業情報検索システムで会社名を検索すると、免許番号が分かります。大臣免許なら地方整備局、知事免許なら都道府県の宅建業担当課が窓口です。

Q5. 良い仲介会社まで切ってしまわないか心配です。

A. 最初にこちらの購入基準(エリア・利回り・構造・予算)を聞く会社は残します。年収と借入可能額を先に聞く会社は切って構いません。残した会社には基準を明確に伝え、提案には速く答えます。

📝 まとめ

営業電話は名簿から来ます。登記簿は公開情報なので、大家である限り電話は止まりません。止められるのは業者ごとの再勧誘で、根拠は宅建業法施行規則16条の11です。「契約する意思はない・連絡不要」と一言で断り、日時と会社名と免許証番号を記録し、続けば免許行政庁と188へ。この3段階で個別の業者は止まります。そのうえで、購入基準を先に聞く仲介会社だけを残し、速い判断と満額の手数料で関係を作る。切る相手と残す相手を分けることが、営業電話に時間を取られない大家の対処です。

📖 この記事の根拠(出典・参考)

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執筆者 西本豪
執筆者:西本 豪(楽待新聞コラムニスト)

関西の不動産投資家。賃貸経営の体験と、法令・公的機関の資料をもとに、税務・融資・賃貸経営・法人運営の実務ガイドを発信しています。

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