マイホーム購入の最強の味方!住宅ローン減税とすまい給付金の仕組み

住宅

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2014年4月より消費税が5%から8%に引き上げられます。

住宅を購入する場合も購入金額が高くなると思われますが、場合によっては得するケースもあります。その主な理由は以下の2つの住宅政策です。

  1. 住宅ローン減税
  2. すまい給付金

意外と知られていないこともありますが、これらの2つの政策はマイホームを購入したりリフォームをする場合にとても心強い味方になります。

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住宅ローン減税とは

住宅ローン減税とは銀行などの金融機関から住宅ローンを利用し自身の入居用としての住宅を購入する場合に負担を軽減してくれる制度です。

所得税と住民税から控除される

住宅ローン減税の正式名称は「住宅借入金等特別控除」と呼ばれる制度です。

住宅ローン減税は毎年納税している所得税と住民税から減税分を控除してくれます。

つまり納税するべき所得税や住民税が無いと控除は適応されません。

「マイホームを購入したにも関わらず所得が一切無い」ということは考えにくいかもしれませんが、あくまで自分が納めるべき税金の一部が控除される仕組みですので稼ぎが無いと適応外になります。

所得税と住民税は本来どれくらい支払っているの?

自分が支払っている所得税や住民税は年収が分かれば分かるわけでは無く、年収からいろいろな控除を差し引いた課税対象額を基準として計算することになります。

会社員の場合は年末に会社から源泉徴収票を配布されているはずなのでそれを確認してみても良いと思います。

ちなみに僕の平成26年分の源泉徴収票を読み返してみるとおよそ以下のようなイメージです。

  • 支払金額…約430万円
  • 所得税額…約10万円
  • 住民税額…約20万円

ちなみに所得税は収入額に応じて変動する累進課税制度によって税率が変わりますが、住民税は一律で10%になります。

超過累進税率による所得税の速算表
課税対象額税率控除額
~195万円以下5%0円
195万円超~330万円以下10%97,500円
330万円超~695万円以下20%427,500円
695万円超~900万円以下23%636,000円
900万円超~1,800万円以下33%1,536,000円
1,800万円超~40%2,796,000円

そのため年収が400万円程の場合は課税対象額は195万円以下になるので、所得税の税率は5%になります。一方、住民税は一律で10%になるため所得(厳密には課税対象額)が低い間は所得税の負担よりも住民税の方が負担が大きくなりますが、ある程度収入(課税対象額)が増えてくると住民税よりも所得税の方が負担が大きくなります。

源泉徴収票の内容や課税対象額などの税金についての計算方法については以下の記事でもう少し丁寧に記載しています。

源泉徴収票を読み返してみました〜実績値をもとに解説します〜
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給与所得の課税対象額と所得税の計算方法についてどこよりも詳しく解説します
所得税算出の基準となる課税対象額についてどこよりも詳しく説明します。給与所得と課税対象額の違いや各種控除額の計算方法を踏まえ誰でも簡単に所得税の仕組みが分かる内容になっています。

ローン残高の1%分を10年間控除してくれる

もう少し具体的に説明するとマイホームなどを購入するために金融機関から借り入れた年末(12月末)時点でのローン残高に対して1%分を以下の順番で控除してくれます。

  1. その年に支払った所得税の還付
  2. 翌年に支払予定の住民税の控除

また住宅ローン減税による税金の控除は10年間続きます。

なので概算では購入物件のおよそ10%分の税金が控除されることになります。

  • ローン残高✕1%✕10年間

厳密にはローン残高は返済を進めることによって、年々減少していくため単純にローン残高の10年分ではありませんが、ほぼローン残高の10年分と理解しておいて問題無いです。

つまり上記の源泉徴収票の例で考えると、年収が400万円程の場合は所得税と住民税の合計金額が30万円程になります。

要するに年収が400万円程であるにも関わらず、4,000万円の住宅を購入すると住宅ローン減税による控除を全て使いこなせられない可能性があります。

年末残高の限度額は変動する

住宅ローン減税の控除期間は一律で10年間ですが、年末ローン残高に対する控除限度額や控除率については年度によって変動があるため注意が必要です。

住宅の取得等をして平成21年から平成25年までの間に居住した場合の控除期間、住宅入金等の年末残高の限度額および控除率は以下のとおりです。

住宅ローン減税の年末ローン残高の限度額(一般住宅)
居住年控除期間年末残高の限度額控除率
平成21年10年間5,000万円1.0%
平成22年10年間5,000万円1.0%
平成23年10年間4,000万円1.0%
平成24年10年間3,000万円1.0%
平成25年10年間2,000万円1.0%

一方、長期優良住宅と認定された住宅については以下のとおりです。

長期優良住宅と認定された場合、一般の住宅と比べて年末ローン残高に対する控除限度額や控除率について若干優遇が大きいことが分かります。

住宅ローン減税の年末ローン残高の限度額(認定長期優良住宅)
居住年控除期間年末残高の限度額控除率
平成21年10年間5,000万円1.2%
平成22年10年間5,000万円1.2%
平成23年10年間5,000万円1.2%
平成24年10年間4,000万円1.0%
平成25年10年間3,000万円1.0%

また現時点(平成26年)では住宅ローン減税の適応期限は平成29年まで延長されることが決まっており、平成26年の4月以降はローン残高の上限が4,000万円となります。

中古物件やリフォーム費用も適応対象に

住宅ローン減税は新築物件だけではなく中古物件にも適応されますし、規模によってはリフォームなどの場合にも適応されます。

住宅ローン減税が適応されるかについてはかなり細かい判断基準がありますが、新築や比較的築浅の物件購入であれば基本的には適応されるはずです。

全て把握するのは大変ですが、主なポイントはこんな感じです。

  • 日本国内で住居用家屋を取得して6ヶ月以内に住居する
  • 年間合計所得が3,000万円以下
  • 住宅ローンを10年以上借入れる
  • 床面積が50㎡以上
  • 木造は築20年まで
  • コンクリート造は築25年まで
  • リフォームは増改築費用が100万円以上
  • (平成26年以降は)物件購入の上限額は4,000万円まで

住宅ローン減税が適応されるのは償還期間が10年以上のローンを組み、所有面積がある程度広い(50㎡以上)の物件であるなど一定の条件があります。

築年数によっては中古物件でも減税対象となりますが、居住用の物件(マイホーム)が前提であるため投資用物件は対象外です。

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すまい給付金とは

すまい給付金も住宅ローン減税同様、マイホームを購入する際に負担を軽減する制度です。

すまい給付金の支給対象者

すまい給付金が支給されるには以下の条件を満たす必要があります。

  • 住宅を取得し登記上の持分を保有するとともにその住宅に自分で居住する
  • 収入が一定以下

また、住宅ローンを利用しないで住宅を取得する現金取得者は年齢が50歳以上である必要があります。

すまい給付金の給付額

住宅ローン減税は収入が大きいければその分、控除枠が大きくなることに対して、すまい給付金は収入が低い方が給付額が高くなります。

消費税が8%の場合と10%の場合で支給される収入条件や支給上限額が変動します。

  • 消費税率が8%の時は収入額の目安が510万円以下
  • 消費税率が10%の時は収入額の目安が775万円以下

消費税率が8%の時は至急上限額が30万円までであるのに対して、消費税率が10%の時は至急上限額は50万円まで増額されます。ちなみに消費税率が8%の時の支給額は以下の通りとなります。

すまい給付金の給付額(消費税8%時)
収入額の目安都道府県民税の所得割額給付基礎額
425万円以下6.89万円以下30万円
425万円超475万円以下6.89万円超8.39万円以下20万円
475万円超510万円以下8.39万円超9.38万円以下10万円
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消費増税と減税処置のバランスを考える

平成31年の10月に消費税が10%に引き上げられる予定です。

そう考えると住宅のような高額な買い物はそれより前に購入しておいた方がお得なのでしょうか?

消費増税の影響を受けるのは建物代のみ

新築のマンション価格の内訳りとしては土地代と建物代に分けられますが、消費税が掛けられるのは建物代のみであり、土地代には掛りません。

なので例え3,000万円のマンションを購入しても3,000万円に対して増税(3%)分の90万円が値上がりするのではなく、あくまで建物部分(その他、事務手数料など)に対して消費税が適応されます。

新築マンションの価格設定の内訳については以下の記事でもう少し詳しく書いています。

マンション価格の高騰と割安マンションの見極め方
ここ最近、新築マンションの販売価格の推移が上がり続けています。 主な理由は「東日本大震災の復興需要」と「東京オリンピックの開催決定」に伴う急激な需要増。 つまり「人手と建築資材が不足している」ことが原因です。需要増が続くと資材業...

消費増税前に焦る必要は無い

こう考えると「住宅ローン減税+すまい給付金」を上手く利用する事で消費税の負担増をカバー出来ます。

年収や借入額によっては消費増税後の方がむしろお得の場合もあります。

だったら、残り少ない増税前の期間に慌てて購入するのではなく、じっくり考えて購入する方が無難かもしれませんね。

今のところ住宅ローン減税の拡充は2017年12月頃まで続く予定です。

今後さらなる消費税増税の可能性もありますが、それぞれのタイミング・購入プランに合わせて自分にあった返済計画を探していく事も、住宅を購入する楽しみの一つに出来ると思いますよ。

プロフィール

楽待新聞&不動産投資Libraryのコラムニストです。
普段、不動産投資家として考えていることや体験談などを掲載しています。
賃貸経営初心者にも分かりやすい内容を心掛けています。

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