市営住宅の入居の流れと注意点を解説!当選倍率と審査基準について

住宅全般
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市営住宅とは比較的収入の少ない世帯に対して、安い家賃で賃貸住宅を提供(優遇)する制度で、市が運営している賃貸住宅です。

年中いつでも受入れが行われている訳では無く、募集時期を定めて入居者を募集しています。

  • 家賃を抑えるために市営住宅を利用してみたい人
  • 市営住宅の仕組みを知りたい人
  • 市営住宅の当選倍率や審査基準を知りたい人
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市営住宅と賃貸住宅の違い

地域にもよりますが「市営住宅」だけでは無く「県営住宅」などもあり、基本的な考え方はほとんど同じだと思います。

今回は今年僕が(僕の両親が)、入居を検討した尼崎市の市営住宅を中心に入居者目線で備忘録として纏めてみました。

そもそも何故市営住宅の事を知ったかと言うと、市役所から各住まいに毎月配布される「市報」から情報を得ました。

地域ごとに微妙な違いはあるかもしれませんが、市内に密着したさまざまな情報を展開しています。

尼崎市の場合はホームページが設立されているのでPDFにて市報を参照する事も出来ます。

ちなみに2015年11月度の市報に市営住宅の案内が掲載されていました。


shieijutaku

市営住宅と普通の賃貸住宅とで一番違うところは「世帯年収に制限があり、かつ制限の範囲内であっても年収によって家賃が変わる」ことです。

家賃体系は4段階~6段階程が一般で、世帯年収が低い方が月々に支払う家賃も低くなります。

市営住宅の入居条件は世帯年収によって変わります。
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申込みから入居までの流れ

申し込みから入居までの流れを簡単に説明すると、まず初めに市内の各設置場所(市役所や地区会館など)に配布されている申請書類を受け取りに行きます。

設置場所は地域ごとに異なり詳細情報については市報に記載されています。

そして約2週間ほどの募集期間中に申し込み用紙に必要事項(希望する部屋情報や氏名、世帯年収など)を記載の上、市役所(市営住宅管理センター)に提出します。

近日中に受付の確認も兼ねて受付番号が自宅に届きますので大切に保管します。

さらにその後、申込数が募集戸数数を上回った場合は抽選が行われ、抽選結果が送られてきます。

当選(この時点では仮当選)した場合は書類審査を受けるため指定された書類を提出し簡単な面接が行われます。

万が一、世帯年収や提出した書類の内容に重大な誤り(不正記載など)がある場合は書類審査の結果、失格となる事もあるので正確な情報が必要ですね。

その後、正式決定となれば決定通知が自宅に届き、めでたく入居となる感じです。

記載内容に誤りがあると当選結果が取り消される可能性があります。
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注意点や細かなルールについて

書類に目を通した感想としては申し込みのルールが厳しいかった事です。当たり前と言えば全て当たり前の事ですが、「受付番号」や「当選結果通知」用の切手が貼られていない場合、電話による問い合わせなどは一切応じません。

勿論、募集期間後の書類提出や2通以上の申込み(申込みは1世帯につき1通に限る)なども全て却下です。

注意点としてはいくつかあります。詳細については案内書を確認頂きたいのですが、簡単に一部ご紹介すると…

まず対象となるのは市内に在住していたり在勤している事が大前提です。また部屋ごとに申込区分があり「2人以上」や「単身のみ」などの条件があります。

もし複数人で入居予定の場合、夫婦か親子を主体した家族構成である事が条件です。

入居予定の住宅内部については原則鍵渡し前に内覧する事はできませんし、もし持ち家を保有している場合は入居までに売却する必要があります。

他にももし当選した場合は転勤などの理由が無い限り断る事は出来ないようですが…この辺りは実際どうなんでしょうね。

世帯年収については「少なめに記載しようかな」と考える方もいると思いますが、市役所関係者の方にお話を伺うと現実的では無いようです。(余り詳しくは聞けませんでした。)

提出先は(税務署では無く)市役所なため、どこまで厳密にチェックがされるのかは分かりませんが…そもそも不正なので良く無いですね。

ちなみに無事市営住宅に当選したとしても毎年、世帯年収などの確認が行われるそうです。

また優先処置が設けられているのも大きなポイントです。

例えば世帯構成や扶養家族の有無により優先(2割優先など)があったり、過去に抽選に落選した実績があればその辺りも多少考慮されます。

尼崎市の場合は阪神大震災による被害が認められる場合は被災者資格としての応募も可能です。

ただこれらは全ての部屋に該当するルールでは無く、希望する部屋ごとに異なりますし、人気の高い部屋になれば優遇処置が無い場合も多いです。

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条件に合えば検討の余地あり

 

住宅情報には所在地や最寄りの交通機関の他、築年数や間取り、エレベータの有無などの情報が纏められています。

多くの住宅が築年数20年~40年程と築古物件が多いため、4階~5階であるにも関わらずエレベータが設置されていない事も多く、高齢者が入居すると考えた場合、魅力的な物件であったとしても長期的に考えたら難しいと思います。

中には築10年以下の築浅物件で家賃的にも超お買い得物件もいくつか存在しました。だけどそんな物件にはどうしても募集倍率が高いですよね。

僕が今回見た尼崎市の公営住宅では最高で倍率45倍の部屋がありました(苦笑)。残念ながらこのような人気物件は基本的に優先枠も無しですね。

ただ現在安定した住まいがあり、入居までに時間的余裕がある場合は一発逆転で狙ってみるのはとても面白いと思います。

個人的には意見としては希望する住宅数を複数にできれば良いのになと思いました。現状、1世帯1部屋しか応募できないため優良物件には人気が集中する一方、人気薄の物件には募集が集まらず空室のままになってしまい、入居予定者と運営側の双方にとって残念な気がします。

この辺りは複数の応募に対応する事務処理の負担(コスト)と空室による家賃収入獲得の収入(利益)の兼ね合いのような気もしますが、他にもルールがあるんですかね?

申請に掛かるコストは主に以下の3点です。

  • 申請書の郵送用の切手
  • 受付番号送付用の切手
  • 抽選結果通知用の切手

なので合計でも52円切手✕3枚で150円程です。

概要を確認するだけなら勿論タダです。

今回はいろいろ考えた結果、見送る事になりましたが、今後も条件にあう内容であれば是非検討してみたいと思いました。

プロフィール

楽待新聞&不動産投資Libraryのコラムニストをしています。
普段、不動産投資家として考えていることや体験談などを掲載しています。
これから不動産投資を始めたい方や、賃貸経営初心者の方に対して、分かりやすい内容を心掛けています。

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コメント

  1. 昼行灯 より:

    いつも有難うございます。
    公営住宅、借りれないものかと以前調べたことがありました。
    倍率も高いですが、年収も引っかかってきますもんね。
    URのマンションとか、いい物件も増えていますよね!

    • 西本 豪 より:

      コメント有難う御座います!

      良い条件の物件についてはやっぱり倍率高くなる傾向ですね。
      もし時間に余裕があるのであれば少し気長に挑戦してみるのもありかもしれないです。

      どこまで厳密に調査できるのかは分かりませんが、経済状況はチェックされるようです。
      皆、ポータルサイトだけで一生懸命探してるけど、少し隣に目を傾けると、意外と良い条件あるかもです(笑)

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