火災保険が大幅値上げ?主な変更点を徹底解説!

保険契約

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2015年10月より火災保険が値上げされます。

今回は値上げの仕組みやその理由について解説します。

  • 火災保険の値上げのポイントを理解したい人
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火災保険が大幅値上げされる

2015年(平成27年)の10月より保険料率を算出するための参考純率が改定になり、火災保険料が値上げされます。主なポイントは2点です。

  1. 住宅総合保険の参考純率が全国平均で3.5%引き上げになる
  2. 長期保険期間が36年から10年までと短縮される

住宅総合保険料が引き上げ

1つ目は単純に住宅総合保険料が引き上げられる事です。

昨年、損害保険会社各社からなる損害保険料算出機構により、保険料の算出基準となる料率(参考純率)が改定されました。

料率事態に強制力は無く、各損害保険会社ごとの経営方針により多少引き上げ幅のバラつきはありますが、全国平均で3.5%程の引き上げになると言われており、九州の一部や沖縄などではおよそ3割程の引き上げとなる見込みです。

10年以上の長期契約の廃止

そして2つ目は10年を超える長期契約(新規の契約)の廃止です。

多くの保険契約では契約期間が長ければその期間に応じて割引きが適応される仕組みがありますが、今回の変更によって最長保険期間が短縮されます。

  • 改定前
    • 最長保険期間…36年間
  • 改定後
    • 最長保険期間…10年間
長期契約に伴う保険料割引率
契約期間割引率
5年14%
10年18%
20年23.8%
30年28.5%
36年(最長)31.1%

既に契約中のものはそのままの契約期間が継続されますが、これから新規に加入する場合は大きな影響を受けることになります。

ちなみに、地震保険については、現段階でも火災保険のような長期保険は無く、最長で5年までとなります。

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保険料値上げの理由

 

 

実際に僕の知る限りでも、多くの大手保険会社にて保険期間の一斉改定が進められており、新規契約の場合は最長で10年間までの契約(基本的には自動更新)となってしまいます。

今回の値上げの背景には、近年の異常気象による集中豪雨や台風などの自然災害が著しく増加傾向にある事です。

これは住宅に限らず生命保険なども含めてですが、保険料の算出方法としては過去の実績(頻度や影響など)からある程度リスクを想定して、支払う保険金を確保するような価格設定が行われます。

そのため、異常気象の増加によりこれまでと比べてより将来のリスクを予測する事が難しくなると判断されたためです。

今後も保険料の引き上げが予想される

前回の保険料率の改定(平成16年)以降、実際に保険金の支払金額は増え続けている。その中でも特に台風による災害の影響が大きいと言われます。

実際に自然災害が増加している感覚は誰もが実感しているはずです。天気予報やニュースを見ていても毎年「観測史上最大の…」って事が報じられています。

きっと来年も観測史上最大(最高)の何かが起こるんでしょうね。

つまり過去の実績だけでは将来予測が(高い精度で)想定できない訳です。

参考純率を利用し保険料率を算出するが、各保険会社には必ず参考純率を使用する義務は課せられていません。

保険会社の経営方針によって多少変動はありますが、今後も段階的に火災保険や地震保険が引き上げられる可能性が高くなっていきます。

少なくとも今回の保険料引き上げには南海トラフなどの巨大地震のリスク想定は含まれていないため、地域差はあるとしてもほぼ間違いなく将来のリスクは大幅に増えます。

保険料改定前の対策は可能?

つまり物件所有者が今できる対応としては、現状の保険を再度確認し、必要に応じて見直しを検討する事です。

もし残りの保険期間が少ない(中途半端な)期間であれば、より長期の契約に切り替えられないか保険会社に相談してみるのも有効です。

各保険の契約期間については「定期的な見直しの機会を失う事」や「住宅購入後に纏まった保険料を準備しなければいけない事」など、長期契約のデメリットも少なからず指摘されているため、一概には言えません。

ただ、いずれ契約を更新するのであれば現段階で長期の契約に切り替えておく方が保険料は安く抑えることが可能です。

勿論、築年数や想定される将来の収益を踏まえた上で判断する必要があるため、過剰に長期契約を結ぶ必要はありませんが、せっかく残りわずかのではあるものの引き上げまでに少しの猶予があるのでしっかり考えるべきかもしれません。

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物件構造と保険料の関係性

住宅建築

また3.5%の引き上げと一概に言っても都道府県ごとに違いがあったり、物件の種類(構造)によっても大きな違いが出てきます。

例えば物件の構造はこのように3つ区分に分けられています。

  • M構造…マンション構造(鉄筋造)
  • T構造…耐火構造、準耐火構造(鉄骨造)
  • H構造…非耐火構造

当然に想定される火災の規模(燃えやすさ、燃えにくさ)により保険料率は変わりますので、燃えにくいM構造(マンション構造)の保険料は最も安く、逆にH構造(非耐火構造)の保険料は最も高くなります。

老朽化の影響は?

またもう一つ保険料率を上げる要因と言われるのは物件の老朽化に伴う水漏れなどの支払も増えている事です。

これは前回の保険料率改定時と比べても全体的に築古の物件割合が増加傾向になるからです。

築年数が長くなればその分、物件に不具合が出る(その結果保険金の支給額も増える)事は当然なので、今後は築年数により保険料率が細かく分けられるはずです。

年をとればリスクが増えるのは人間も建物も同じですからね。

実際、今年の10月以降、各保険会社は保険料率をはじめ様々な項目において契約内容の改定を実施しています。

火災保険が値下げするケースも?

ですが、その一方、新築物件や築年数が数年未満の築浅物件を対象とした新築割引(築浅割引)の導入や家財等の保険期間を今までは最長5年だったのを保険期間と同じ最長10年に延長するなどの変更点などもあります。

残念ながら、基本的には「全体的に大幅値上げ」なのは間違いないですが、物件構造や築年数など部分的には値下げになるケースも少なからずありますし、また今後も段階的に保険料の見直しは続くはずです。

住居用の物件の場合は数も少なく(基本的に1件だけ)、大した差ではありませんが、複数物件を所有している経営者にとっては保険料はあなどれません。

何のために加入しているのかも含めて定期的な見直しが必要ですし、保険料率の改定内容には敏感である必要がありますね。

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契約内容を見直すきっかけになる

ただ「将来のリスクを予測する事が難しい」と考えれば、定期的に契約内容(契約会社)を見直す機会があるのは悪い事では無いはずです。

想定されるリスクが変わっていくのであれば適切な契約内容も変わりますよね。その時期によって必要となる(分厚くしたい)保険項目は変わりますし、逆に発生リスクの少ない項目については過剰な部分を段階的に見直していくべきです。

勿論、契約期間も長ければ長い程良い訳では無く、所有物件の築年数や売却予定の時期などを踏まえてその時々での判断が必要です。

ただ、これ以外にも各社さまざまな変更が行われていますので、改定内容については契約会社のHPなどから一度目を通しておくのも良いでしょう。

値上げの部分だけが目立ってしまいますが、実は支払限度額の引き上げが行われていたり特約サービスの範囲拡大や延長などもあったりします。

ケースによっては「今回の改定内容は自分にとってはプラスになる」と言う方もいるかもしれません。せっかくの機会なので一度棚卸ししてみても良いかもしれませんね。

プロフィール

楽待新聞&不動産投資Libraryのコラムニストをしています。
普段、不動産投資家として考えていることや体験談などを掲載しています。
これから不動産投資を始めたい方や、賃貸経営初心者の方に対して、分かりやすい内容を心掛けています。

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