史上最低の低金利時代?住宅ローンの借り換えポイントを徹底解説!

住宅ローン金利

この記事を読むのに必要な時間は約 9 分 21 秒です。

住宅ローンのように毎月必要になる費用ってとても大きな負担になりますよね。

以下のようなことで悩まれている方も多いのでは無いでしょうか?

月々の住宅ローンの負担が大きく家計を圧迫している

もう少し月々の返済額を抑えることはできないなぁ…

住宅ローンは1度借りたら、ずっとそのままにしておく訳ではありません。返済状況や生活スタイルに合わせて見直しをすることで、返済の負担を軽減できる場合もあります。

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住宅ローンの負担について考えてみる

生活を維持するために毎月必要となるコストのことをランニングコストと呼びます。

ランニングコストは一度下げることができれば、その後ずっとその恩恵を受けることができるため節約を考える時は、真っ先に検討すべき費用です。またそのランニングコストの中でもっとも大きな割合いを占めているのが、住宅ローンではないでしょうか?

検討した結果、見直しは不要であるという結論がでることも多いかもしれませんが、1度借りたら終わりではもったいないことになっているかもしれません。

住宅ローンが家計に与える影響は

貸出金利が1%変わった場合、返済総額や月々の返済額は想像以上に大きな差が出てきます。

例えば、以下のような条件で住宅ローンを借りたとします。

  • 借入希望額…30,000,000円
  • 返済期間…35年固定
  • 返済方法…元利均等返済

返済方法については元利均等返済と元金均等返済がありますが、一般的には元利均等返済を選ぶことになります。

元利均等返済と元金均等返済
住宅ローンの返済方法には元利均等返済と元金均等返済があります。 元利均等返済は返済額(現金と利息の合計)が均等になり一定期間(金利が同じ間)返済額が変わらないです。 一方、元金均等返済は返済額のうち「元金」部分が均等になります。...

3,000万円を貸出金利1%固定(35年間)で借りた場合

もし貸出金利が1%の場合は、以下の表のような金額になります。

住宅ローン(3,000万円/35年固定)の月々返済額と返済総額(金利:1%時)
借入希望額30,000,000円
返済期間35年固定
貸出金利1%
返済方法元利均等返済
月々返済額84,686円
利息5,567,998円
返済総額35,567,998円

3,000万円を貸出金利2%固定(35年間)で借りた場合

もし貸出金利が2%の場合は、以下の表のような金額になります。

住宅ローン(3,000万円/35年固定)の月々返済額と返済総額(金利:2%時)
借入希望額30,000,000円
返済期間35年固定
貸出金利1%
返済方法元利均等返済
月々返済額99,379円
利息11,739,109円
返済総額41,739,109円

金利1%の差はとても大きい

つまり、貸出金利が1%の場合と2%の場合では、月々の返済額や返済総額に想像以上の差があることが分かります。

  • 月々返済額の差額
    • 99,379円ー84,686円=14,693円
  • 返済総額の差額
    • 41,739,109円ー35,567,998円=6,171,111円

なお、計算には以下のサイトを利用させて頂きました。返済額をシュミレーションできるサイトは他にも沢山あるので、自分が使いやすいサイトを探してみても良いでしょう。

住宅ローン 返済額シミュレーション【イー・ローン】
住宅ローンの返済額シミュレーションをするならイー・ローン。借入希望額や返済期間から月々の返済額をシミュレーションできます。イー・ローンは銀行系や専業系などの住宅ローンの金利や融資条件を無料で比較できるサービスです。
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金利の仕組みを理解しよう

住宅ローンを借りる際に使われる「金利」と言う言葉は、一般的に「適用金利」のことを意味します。

適用金利と基準金利の違い

適用金利は以下の計算方法で算出されます。

  • 適用金利=基準金利(店頭金利)ー優遇金利

またそれぞれの金利の違いについては以下の通りとなります。

基準金利(店頭金利)について

基準金利は各金融機関ごとに以下の基準で独自に算出しています。

  • 変動金利…短期プライムレート
  • 固定金利…新発10年物国債の金利

変動金利の場合、1995年頃から2%台を推移していて、2009年以降はずっと2.475%を維持しています。つまり基準金利はここ10年近く、ほとんど下がっていないのです。

優遇金利について

優遇金利は基準金利から割引き(優遇される)金利のことで、ここ数年増加傾向になっています。

基準金利と同じように優遇金利についても各金融機関ごとに決められる金利ですが、契約のタイミングで金利が確定してしまいます。そのため、その後、世の中の景気動向などにより金利が下がっていったとしても、優遇金利はずっと同じ金利のまま推移することになります。

基準金利に比べ、優遇金利の方が金融機関ごとに違いが明確になります。その理由は金融機関ごとの戦略にもとずく差別化や今後の景気動向をどのように評価しているかによって考え方が大きく違ってくるからです。

適用金利について

基準金利から優遇金利を差し引いた金利であり、月々の返済額や返済総額を左右する一番重要な金利でもあります。

繰り返しになりますが、基準金利は長期間ずっと下がっていないため、優遇金利が増えれば増えるだけ、適用金利は少なくなります。

変動金利なのに金利は下がっていない?

変動金利は世の中の景気動向によって金利が上がったり、下がったりする仕組みです。

ですが、先程もご説明した通り、ここ20年程は基準金利は余り変動していません。また、優遇金利は契約時に確定してしまい、その後、変動することはありません。

つまり、誤解されている方もいるかもしれませんが、このままの推移で基準金利が維持されることになれば、せっかく変動金利であるにも関わらず、適用金利が下がることはありません。

現在、住宅ローンが史上最低金利と言われているのは優遇金利の拡大が大きく影響しています。そのため、この史上最低金利の恩恵を受けるためには優遇金利が高くなるタイミングで借り換えをする必要がある訳です。

※画像はプレジデントオンラインの「住宅ローンの借り換えで得するのは今だけ」からです。

住宅ローンの借り換えで得するのは今だけ 16年2月以前の500万人にチャンス | プレジデントオンライン
確実に資産を増やす方法はあるのでしょうか。「プレジデント」(2018年1月15日号)では、10人の識者に「知っておきたいお金のキーワード」…
変動金利でも基準金利が変わらない限り適用金利は下がりません。

昔は金利が高い時期もあった

今の僕達のような(40代以下の)世代には想像できませんが、昔は金利が8%以上の時代もありました。

ただ、やっぱりここ最近(2015年〜2018年辺り)の金利は低過ぎるので、今後は上がってくことが予想されます。

少なくとも内閣府の「中長期の経済財政に関する試算」などではどんどん上がっていく想定です。国の政策が上手くいくかによって上がり幅は大きく変わりますが、高ければオリンピックの開催される2020年頃には4%前後の金利になっていると試算されています。

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※画像はフラット35の民間金融機関の住宅ローン金利推移(金利変動等)からです。

民間金融機関の住宅ローン金利推移(変動金利等):長期固定金利住宅ローン 【フラット35】

固定金利を選択するケースも増えている

僕は今まで長期固定金利を推奨する考え方には、かなり違和感を持っていました。

理由は近い将来に金利が上昇する可能性はかなり低いと考えているからです。

ただ、ここまで金利が低くなると今のタイミングで変動金利から固定金利にするのも考え方によってはリスク軽減になると思いました。

勿論、僕はこの先も固定金利へ借り換えることは恐らくありませんが、「返済総額を軽減する」と言う意味では無く「ゆとりある生活を安心して過ごす」って意味では良いかもしれませんね。

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住宅ローンを見直すことで出費を削減できる

もし住宅ローンの融資条件を変更することができれば、月々の返済額が削減され、生活にゆとりが生まれます。また不動産投資の場合は、一般の住宅ローンよりも金利の高い(2%〜4%程の)投資マンションローンにより融資を受けるため、その削減効果は一層大きくなります。

不動産投資で有名な金融機関については以下の記事でより詳しく説明しています。

賃貸経営で最も有名な4大金融機関の特徴について
賃貸経営の世界で最も有名な金融機関と呼ばれる3つの金融機関「スルガ銀行」「静岡銀行」「オリックス銀行」と、公的機関である「日本政策金融公庫」の特徴について詳しく説明します。

融資条件は常に見直しが必要?

そもそも、もともと安い金利で融資を受けることができれば良いのですが、さまざまな理由があり、ベストな融資条件では無かったことも考えられます。

そう考えると、ある程度、返済を進めた後でも、住宅ローンを見直すことで大きな効果が得られるかもしれません。

  • 属性(年収や勤続年数など)が低く融資条件が良くなかった
  • 住宅を購入した当初は金利の高い時期だった
  • そもそも融資条件を考慮しなかった(借りれるならどこでも良かった)

なお、金融機関の融資基準や評価方法については以下の記事でもう少し詳しく説明しています。

金融機関の融資基準と評価方法を理解する
先日、不動産コンサルタントの岡本公男さんのセミナーに参加しました。 主に不動産物件に伴う融資に伴う借入についてのお話です。 元々、某メガバンクにお勤めで、その後、不動産開発の運営会社にてマネジメント責任者をされており、自身でも不...

住宅ローンを見直すタイミングはいつが適切か?

住宅ローンを見直す際、もっとも一般的なタイミングは、金利が高い時期に固定金利で借りた住宅ローンを一括返済して他の金融機関から借り換えるというパターンがあります。

ただ、金利が低いから借り換えるってだけでは少し軽率です。

例えば、契約内容な契約する金融機関が変わると、以下のような費用を想定する必要があります。

  • 借り換え前の金融機関に対して一括返済するための費用
    • 事務手数料
    • 違約金
  • 新しい金融機関に借り換えをする際の費用
    • 住宅ローンの保証料
    • 抵当権設定のための費用

ただ、当然のことながら繰上げ返済も住宅ローンの借り換えも、時期が早ければ早い程、その負担軽減効果は大きくなります。なので、借り換えの基準を整理した上で、なるべく早いタイミングでの対応が大きな効果に繋がります。

なお、繰り上げ返済の効果は以下の記事でもう少し詳しく説明しています。

繰り上げ返済の仕組みを徹底解説!返済総額の大幅削減に繋がります!
繰り上げ返済をすることは返済総額を減らす上でとても大きな効果があります。元利均等返済の仕組みを理解しつつ繰り上げ返済の効果的なタイミングや注意点などについてまとめました。

住宅ローン借り換えの基準を把握しよう

借上げ返済はまとまった資金があれば任意のタイミングで行えばよいですが、住宅ローン借り換えの基準としは一般的には以下の3点をすべて満たしていることが一つの基準となります。

  1. 現在の残高が500万以上
  2. 残存期間が10年以上
  3. 金利の低下が1%以上

ただ、一昔前だと「残高は1,000万以上」と言われていた時期もありましたし、区分マンションと1棟物件では借入額も全然違うので、あくまでも一つの目安として考えておきましょう。

どちらにしても、せっかく低金利の金融機関を見つけたとしても、返済額がそれ程残っていないのにわざわざ借り換えをしても意外と効果が少ないなんてことにならいよう、しっかりとした計算が求められます。

住宅ローンの借り換えは現在の残高や残存期間を考慮する必要があります。
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借り換えで手に入るもの・失うもの

住宅ローンを借り換えることで、経済的には大きな効果につながりそうですが、それ以外のメリットやデメリットについても考えてみます。

自分に最適な金融機関は?

適用金利が安くなることは、言い換えれば「金融機関側が自分の属性をより高く評価してくれた」とも考えることができます。

自分の属性をより高く評価してくれる金融機関を見つけることができれば、今後、規模拡大を進める上でも大きな武器になります。

また自分にとって最高の金融機関は各個人の属性(勤務先、年収、保有資産)によって変わり続けるため、今現在、ベストな金融機関(または融資条件)であっても、将来的に条件が変わる可能性は十分あるため、定期的な見直しは必要になります。

既存の金融機関との信頼関係は?

一方、借り換えをされた側の金融機関からすると、契約時に想定していた収益が得られなくなってしまう訳なので、少なからず不信感を持たれてしまうかもしれません。今後、二度と融資をしてくれない可能性もあります。

この先、その金融機関を利用しないのであれば問題無いかもしれませんが、もし将来的に利用する可能性がある場合は、慎重に考えるべきだと思います。

借り換える前の金利交渉も有効

少しでも安い条件で融資してくれる金融機関に借り換えることは返済額を削減するために有効は手段ですが、その前に、現在の金融機関に対して金利交渉をしてみるのも有効かもしれません。

ただ単に「金利を安くしてほしい」とお願いするよりも、現在、借り換えを検討していることや、借り換え先の金融機関や融資条件などを論理的に伝えた上で交渉する方が良い結果になるかと思います。

金融機関との信頼関係は今後の投資計画に大きな影響を与えるかもしれません。
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「低金利時代は投資のチャンス」は大間違い

ただ、あくまでここでお話したかったのは既に組んでいるローンに対してどう向き合うかで、金利が低いと言う理由だけで不動産を購入する(多額のローンを組む)ことは誤りです。

不動産販売会社の営業はこのように都合の良いことばかりを言ってくるので注意が必要です。

今は史上最低金利だから不動産投資のチャンスですよ!

確かに、史上最低の低金利かもしれませんが、マンション価格も負けないくらい過去最高です。

勿論、いつの時代も購入すべき良い物件があるのかもしれませんが、新築にしても中古にしても、金利が低いと言うだけで物件を買うのは誤りです。

金利条件はあくまで投資をする上での判断基準の一つに過ぎません。

「低金利だから融資を受けた物件を買う」と考えるのはとても軽率です。

一つの側面だけで安易な判断はせずに、可能な限り広い視野で考えることができれば、良い成果が期待できると思います。

プロフィール

楽待新聞&不動産投資Libraryのコラムニストをしています。
普段、不動産投資家として考えていることや体験談などを掲載しています。
これから不動産投資を始めたい方や、賃貸経営初心者の方に対して、分かりやすい内容を心掛けています。

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