住宅ローンのように毎月必要になる費用ってとても大きな負担になりますよね。
以下のようなことで悩まれている方も多いのでは無いでしょうか?
月々の住宅ローンの負担が大きく家計を圧迫している。
もう少し月々の返済額を抑えることはできないなぁ…
住宅ローンは1度借りたら、ずっとそのままにしておく訳ではありません。返済状況や生活スタイルに合わせて見直しをすることで、返済の負担を軽減できる場合もあります。
住宅ローンの負担について考えてみる
生活を維持するために毎月必要となるコストのことをランニングコストと呼びます。
ランニングコストは一度下げることができれば、その後ずっとその恩恵を受けることができるため節約を考える時は、真っ先に検討すべき費用です。
またそのランニングコストの中でもっとも大きな割合いを占めているのが、住宅ローンではないでしょうか?
検討した結果、見直しは不要であるという結論がでることも多いかもしれませんが、1度借りたら終わりではもったいないことになっているかもしれません。
金利の仕組みを理解しよう
一般的に金利とは「適応金利」のことを言いますが、適応金利を決める上でも沢山の専門用語が出てきます。
- 適応金利の計算に関わる専門用語
- 適応金利(実質金利または表示金利)
- 基準金利(店頭表示金利)
- 優遇金利
- 適応金利に影響を与える専門用語
- 長期プライムレート
- 短期プライムレート(最優遇貸出金利)
- 政策金利
- 新発10年物国債の金利
- 住宅ローンの返済プランに影響を与える専門用語
- 変動金利、固定金利、固定金利選択型
- 住宅ローンの返済方法に影響を与える専門用語
- 元利均等返済、元金返答返済
全て理解するのは難しいですが、概要だけでも理解できると役に立つはずです。
なお、金利の仕組みについてはこちらの記事で詳しく説明していますので、是非、あわせて読んで頂ければと思います。
昔は金利が高い時期もあった
今の僕達のような(40代以下の)世代には想像できませんが、昔は金利が8%以上の時代もありました。
ただ、やっぱりここ最近(2015年〜2018年辺り)の金利は低過ぎるので、今後は上がってくことが予想されます。
少なくとも内閣府の「中長期の経済財政に関する試算」などではどんどん上がっていく想定です。国の政策が上手くいくかによって上がり幅は大きく変わりますが、高ければオリンピックの開催される2020年頃には4%前後の金利になっていると試算されています。
※画像はフラット35の民間金融機関の住宅ローン金利推移(金利変動等)からです。
固定金利を選択するケースも増えている
僕は今まで長期固定金利を推奨する考え方には、かなり違和感を持っていました。
理由は近い将来に金利が上昇する可能性はかなり低いと考えているからです。
ただ、ここまで金利が低くなると今のタイミングで変動金利から固定金利にするのも考え方によってはリスク軽減になると思いました。
勿論、僕はこの先も固定金利へ借り換えることは恐らくありませんが、「返済総額を軽減する」と言う意味では無く「ゆとりある生活を安心して過ごす」って意味では良いかもしれませんね。
なお、固定金利と変動金利の違いについてはこちらの記事で詳しく説明しています。
住宅ローンを見直すことで出費を削減できる
もし住宅ローンの融資条件を変更することができれば、月々の返済額が削減され、生活にゆとりが生まれます。また不動産投資の場合は、一般の住宅ローンよりも金利の高い(2%〜4%程の)投資マンションローンにより融資を受けるため、その削減効果は一層大きくなります。
なお、不動産投資で有名な金融機関についてはこちらの記事でより詳しく説明しています。
融資条件は常に見直しが必要?
そもそも、もともと安い金利で融資を受けることができれば良いのですが、さまざまな理由があり、ベストな融資条件では無かったことも考えられます。
そう考えると、ある程度、返済を進めた後でも、住宅ローンを見直すことで大きな効果が得られるかもしれません。
- 属性(年収や勤続年数など)が低く融資条件が良くなかった
- 住宅を購入した当初は金利の高い時期だった
- そもそも融資条件を考慮しなかった(借りれるならどこでも良かった)
なお、金融機関の融資基準や評価方法についてはこちらの記事でもう少し詳しく説明しています。
住宅ローンを見直すタイミングはいつが適切か?
住宅ローンを見直す際、もっとも一般的なタイミングは、金利が高い時期に固定金利で借りた住宅ローンを一括返済して他の金融機関から借り換えるというパターンがあります。
ただ、金利が低いから借り換えるってだけでは少し軽率です。
例えば、契約内容な契約する金融機関が変わると、以下のような費用を想定する必要があります。
- 借り換え前の金融機関に対して一括返済するための費用
- 事務手数料
- 違約金
- 新しい金融機関に借り換えをする際の費用
- 住宅ローンの保証料
- 抵当権設定のための費用
ただ、当然のことながら繰上げ返済も住宅ローンの借り換えも、時期が早ければ早い程、その負担軽減効果は大きくなります。なので、借り換えの基準を整理した上で、なるべく早いタイミングでの対応が大きな効果に繋がります。
なお、繰り上げ返済の仕組みや効果についてはこちらの記事でもう少し詳しく説明しています。
住宅ローン借り換えの基準を把握しよう
借上げ返済はまとまった資金があれば任意のタイミングで行えばよいですが、住宅ローン借り換えの基準としは一般的には以下の3点をすべて満たしていることが一つの基準となります。
- 現在の残高が500万以上
- 残存期間が10年以上
- 金利の低下が1%以上
ただ、一昔前だと「残高は1,000万以上」と言われていた時期もありましたし、区分マンションと1棟物件では借入額も全然違うので、あくまでも一つの目安として考えておきましょう。
どちらにしても、せっかく低金利の金融機関を見つけたとしても、返済額がそれ程残っていないのにわざわざ借り換えをしても意外と効果が少ないなんてことにならいよう、しっかりとした計算が求められます。
借り換えで手に入るもの・失うもの
住宅ローンを借り換えることで、経済的には大きな効果につながりそうですが、それ以外のメリットやデメリットについても考えてみます。
自分に最適な金融機関は?
適用金利が安くなることは、言い換えれば「金融機関側が自分の属性をより高く評価してくれた」とも考えることができます。
自分の属性をより高く評価してくれる金融機関を見つけることができれば、今後、規模拡大を進める上でも大きな武器になります。
また自分にとって最高の金融機関は各個人の属性(勤務先、年収、保有資産)によって変わり続けるため、今現在、ベストな金融機関(または融資条件)であっても、将来的に条件が変わる可能性は十分あるため、定期的な見直しは必要になります。
既存の金融機関との信頼関係は?
一方、借り換えをされた側の金融機関からすると、契約時に想定していた収益が得られなくなってしまう訳なので、少なからず不信感を持たれてしまうかもしれません。今後、二度と融資をしてくれない可能性もあります。
この先、その金融機関を利用しないのであれば問題無いかもしれませんが、もし将来的に利用する可能性がある場合は、慎重に考えるべきだと思います。
借り換える前の金利交渉も有効
少しでも安い条件で融資してくれる金融機関に借り換えることは返済額を削減するために有効は手段ですが、その前に、現在の金融機関に対して金利交渉をしてみるのも有効かもしれません。
ただ単に「金利を安くしてほしい」とお願いするよりも、現在、借り換えを検討していることや、借り換え先の金融機関や融資条件などを論理的に伝えた上で交渉する方が良い結果になるかと思います。
「低金利時代は投資のチャンス」は大間違い
ただ、あくまでここでお話したかったのは既に組んでいるローンに対してどう向き合うかで、金利が低いと言う理由だけで不動産を購入する(多額のローンを組む)ことは誤りです。
不動産販売会社の営業はこのように都合の良いことばかりを言ってくるので注意が必要です。
今は史上最低金利だから不動産投資のチャンスですよ!
確かに、史上最低の低金利かもしれませんが、マンション価格も負けないくらい過去最高です。
勿論、いつの時代も購入すべき良い物件があるのかもしれませんが、新築にしても中古にしても、金利が低いと言うだけで物件を買うのは誤りです。
金利条件はあくまで投資をする上での判断基準の一つに過ぎません。
「低金利だから融資を受けた物件を買う」と考えるのはとても軽率です。
一つの側面だけで安易な判断はせずに、可能な限り広い視野で考えることができれば、良い成果が期待できると思います。
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