投資の成果を左右する?売却のタイミングと出口戦略の重要性!

利回り

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不動産投資が「成功だったか?」「失敗だったか?」を評価するには「いくらで売却できたか?」が重要はポイントになります。

もし物件を保有して間、空室率も低く十分なキャッシュフローが実現できていたとしても、売却価格が想定以上に低ければ、その不動産投資は失敗に終わるかもしれません。

今回は「賃貸経営における出口戦略の考え方」についてまとめてみました。

既に投資用物件を保有している人だけでは無く、今、投資用物件の購入を検討している人にとっても重要なポイントになると思います。

是非、最後まで読んで頂ければと思います!

  • 出口戦略の考え方について興味がある人
  • 出口戦略で失敗したく無い人
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出口戦略を考えることの必要性は?

戸建や一棟マンションの場合は建て替えをしたり、さら地にしてから土地として売却したりと沢山の選択肢があります。

ですが、僕の所有するワンルームの区分マンションの場合は土地として売却することも新たな物件に建て替えることも難しいため、最終的には保有し続けるか売却するかに絞られるはずです。戸建や一棟マンションと比べるとかなり選択肢の数は狭くなってしまいます。

またファミリーマンションの場合は住居用として家族で購入される方もいますが、ワンルームマンションは個人の住居用として購入される可能性はかなり低く、次の購入希望者も同じように不動産投資物件として購入すると考えられます。

売却することで投資の成果が確定する

例えば、株式投資の場合は「銘柄をいくらで購入して、いくらで売却できたか?」が全てです。
※厳密には手数料が掛かりますが、微々たるものです。

一方、賃貸経営の場合は「購入価格」や「売却価格」の他に、以下のようなお金を考慮することになります。

  • 保有期間中の家賃収入
  • 保有期間中の経費
    • 管理費、修繕積立費、固定資産税など
    • 減価償却費、金融機関からの融資の金利など
  • 購入および売却に伴う諸経費
    • 仲介手数料、収入印紙代、銀行手数料、抵当権抹消費用、司法書士手数料など

そしてこれらの全ての換算した上で、不動産投資が「失敗したか?」「成功したか?」を評価します。また、売却した結果、仮にその不動産投資が失敗だったとしても、売却価格を高めることで、少しでも傷口を浅くすることができます。

売却を検討する場合は、売却することにより一括で手に入る収益と賃貸を継続し家賃収入を積み重ねることによる収益を天秤に掛ける必要があります。

物件売却のメリット

物件を売却するメリットとしては当然ながら纏まったキャッシュが手に入ることです。

手元にまとまった資金があれば次の物件を購入するための軍資金になりますし、新しい物件を購入することで資産の若返りも期待できます。

勿論、立地や収益性によりどの物件を売却するかの判断が変わりますが、自分で判断して優良物件だけを手元に残すことができれば資産の棚卸しと言う意味では大きなメリットです。

勿論、売却した資金で必ず次の物件を購入する必要はありません。ただ、どこかのタイミングで売却し利益を確定することで最終的な運用利回りも確定します。

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売却に伴う注意点

経費計上

株式投資であれば、売却予定額をもとに「本当に売却するべきか?」「もう少し保有し続けるべきか?」を考えるくらいなので比較的シンプルです。ですが、投資用物件を売却する場合は「この価格で満足できるか?」以外にも、たくさん考慮するポイントがあります。

ローンが返済できるか?

まず、最初に思いつくのが「金融機関へのローンを返済できるか?」です。

投資用物件を購入したものの、想定通りのキャッシュフローが見込めないことは良くある話です。

販売会社の営業担当は「それっぽいシュミレーション」をものに、将来のキャッシュフローを提示してきますが、現実はそう甘くありません。

つまり、巧みな営業トークに騙されてしまったパターンです。

この場合、すぐにでも売却して損失を最小限の抑えたいと思います。ですが、金融機関から融資を受けている場合、購入の初期段階では利息部分の返済に占める割合が多く、ほとんど元金が減っていおらず、仮に売却できたとしても、大きなマイナスになってしまう場合もあります。

返済が進むにつれ、元金部分に占める割合が増えてきますが「判断を誤って購入してしまった物件」の場合、無駄に物件を保有すればする程、自体は悪化してしまうかもしれません。

この辺りの判断は難しいですが、感情面での損得だけで無く「保有することによるリスクと売却することによるリスク」を客観的に判断しなければいけません。

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より高値で売却するには

物件の売却を検討する場合「少しでも高値で売却する方法は無いか?」を考えます。例えば、以下のようなことが挙げられます。

  • 可能な限り空室率を極力減らす
    • できれば満室を目指す
  • 1部屋辺りの家賃収入を増やす
  • 物件自体の品質を高める
    • 綺麗に掃除する
    • リフォームやリノベーションをする
    • 大規模修繕工事をする

リフォームやリノベーションをするには、本当に需要があるのかしっかり戦略を立てる必要があります。また、大規模修繕工事には適切な時期がありますし、安易に進めると、逆に損してしまう可能性があります。

ですが「空室を埋めること」や「物件を綺麗に掃除すること」は、家主の努力で一定の効果があります。

また、部屋が空室の場合は、多少、広告費を高めにしてでも家賃を少し高めに設定することで、物件自体の売却価格に大きな影響が出てきます。

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売却時の市場の動向

物件を売却する場合、その時々の景気動向により売却価格が大きく変動します。

極端な話、不動産バブルのような時代であれば、かなり割高な売却価格が期待できるかもしれません。一方、不景気であったり、不動産自体の価値が低減してしまっていれば、市場価格は低くなってしまいます。

今後、日本はインフレ経済を目指しています。残念ながら、今のところ、インフレ経済になることを期待できるような話題はありませんが、もし、物価が上昇すれば、売却できる価格の高くなるかもしれません。

金融機関の融資動向

「物件を売却をする」ということは、当然のことですが「その物件を購入する人がいる」ということになります。

買い手側が融資を付けることができれば問題ありませんが、融資がスムーズに決まらなければ、売り手側にとっても大きな影響を与えます。

例えば、ここ最近(2018年〜2019年頃)であれば、かぼちゃの馬車の問題(スルガ銀行の不正融資問題)などの影響により、個人への融資のハードルは高くなってしまっています。その他にも、景気変動などにより金融機関の融資方針が変わってしまうと売買価格に大きな影響を与えることもあるはずです。

「融資が下りない」ということは「購入したくても購入できない人」が増えてくるため、自然と販売価格も低下傾向になります。

なお、金融機関からの融資の返済期間は、基本的には減価償却期間の範囲内であることが多いため、築年数が古い物件の場合は、売却できる(できる可能性が残っている)タイムリミットを意識する必要があります。

譲渡所得の仕組みは?

ちなみに売却によって譲渡所得が発生する場合は、物件の所有期間によって所得税率や住民税率が大きく変わります。譲渡所得の税率は物件の保有期間によって、以下の2種類に区別されます。

短期譲渡所得と長期譲渡所得の税率の違い
 短期譲渡所得長期譲渡所得
所有期間所有期間5年以下所有期間5年超
所得税30.63%15.315%
住民税9%5%
合計39.63%20.315%

保有期間が5年以下の場合は短期譲渡所得となり、長期譲渡所得と比べて約2倍の税金が課せられてしまうため注意が必要です。

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ずっと所有するのではダメのか?

それでは、賃貸経営が順調な場合、その物件をずっとそのまま保有しておく訳にはいけないのでしょうか。

勿論、保有してからずっと高い利回りを維持し続けられる物件の場合は、その利回りが続く限り、保有し続ける方が良いはずです。

ですが、どこかのタイミングで必ず利回りは下がってしまいますし、減価償却期間が迫ってくると、購入者側の融資が困難になることもあるため、やはりある程度は「売却に対する意識」は持ち続けなければいけないと思います。

ただ今が順調だからと言って、この先もずっと順調かどうかはまた別の話です。

勿論、誰だって高値で売却できることが一番良いですが、空室が発生したり賃貸価格が減り続けると、その分資産価値が低くなってしまうため、その分売却価格にも影響を与えます。

ただ、いずれにしても自分の希望に近い価格で売却できるよう慎重に判断できる状況を維持することが重要です。「資金繰りが悪くなったため多少安くでも良いから今すぐ現金が必要になる」という状況になってしまうと、はやり足元を見られてしまいます。

20年後、30年後の売買価格のシュミレーションがどれ程の精度になるかは家主(投資家)の腕や経験に左右されます。物件の管理状況にも影響するため管理会社に物件管理を依頼している場合はなおさら不透明になります。

ただ売却を「全く意識しない」のはその分機会損失を招いてしまいます。

過剰に意識し過ぎる必要は無いかもしれませんがすぐに売却しないとしても情報収集する姿勢は持っておくべきますし(今は全然持っていませんが…)、日頃から所有物件に対してどの程度流動性が見込めるのかを把握しておくことは安心感に繋がります。

ライフステージごとに最良の方法は変わりますが、どんなタイミングでもなるべく自分の選べる選択肢を多く持っておくことが精神的にも投資的にも大切なんだと思いました。

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