地域活性化の起爆剤?空き家バンク制度で空室率が解消できる?

空室対策

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今、日本にどれほどの「空き家」が存在するかご存知ですか?

日本の空き家問題はとても深刻です。

そして、今後、日本ではさらに空き家が増えていくと予想されています。

今回、ご紹介する「空き家バンク制度」とは空き家や空き地の有効活用を目指した制度です。

空き家問題を解消するために、是非とも普及していってほしい制度の一つです。

  • 今後の日本の空き家問題に興味・関心がある人
  • 空き家バンク制度の利用の流れについて知りたい人
  • 空き家バンク制度のメリットや注意点について知りたい人
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空き家にはさまざまなリスクがある

そもそも空き家って何がいけないのでしょうか?

総務省の調査では、2014年時点で「空き家率」は13.5%となり、また「空き家数」は820万戸とも言われています。とても多いです。

そして、人が住まない状態でいつまでも空き家を放置し続けると、以下のようなさまざまなリスクが考えられます。

  •  建物自体の危険性
    • 倒壊、外壁落下などによる被害
  • 防犯面のリスク
    • 不審者や犯罪の誘発
    • 放火による火災の発生
  • 衛生面の悪化
    • ゴミの不法撤去
    • 害虫や悪臭の発生
  • 景観の悪化、地域全体の価値低下
空き家問題は個人の問題では無く、地域全体としても大きな問題です。

空き家対策特別措置法の施工

2015年に「空き家対策特別措置法」が施行されたことにより、空き家バンク制度もその対策の一つとして全国的に導入されました。

国土交通省としては2025年頃までに空き家の数を400万戸程に抑える目標を掲げています。10年間で空き家を半分程にまで削減する目標となることからも空き家バンクに対する期待が大きいことが分かりますね。

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空き家バンクで空き家問題が改善できる?

空き家バンクの目的は、使われていない空き家や空き地を蘇らせ、有効活用することで、景観の悪化を抑制すると共に、地域の活性化や定住者の促進などを目指すための制度です。

主に退職後の中高年世代や移住希望者をターゲットとしていますが、上手く活用することでさまざまな可能性を秘めています。

空き家バンクの特徴

空き家バンクは以下のような特徴があります。

  • 空き家や空き地を有効活用するための制度
  • 空き家を「貸したい人」「売りたい人」が情報を提供する
  • 空き家を「借りたい人」「買いたい人」が利用の申込をする
  • 各地方自治体ごとに独自に運営・管理されている
    • 解体や修繕のための補助金(上限あり)や支援制度が備わっていることもある
    • 全ての自治体で空き家バンクが運用されている訳ではない
    • 現地視察や契約等は個人間で調整してすすめる
    • 地方自治体は仲介はするが契約の締結には関与しない
  • 民間(LIFULLとアットホーム)に委託された「全国版の空き家バンク」もある
  • 地域活性化や過疎化対策にも期待される

問い合わせ窓口としても、不動産仲介業者のように営利目的の手数料ビジネスを目的とした営業担当では無く、地方自治体の職員が対応してくれるため、何となく安心感も得られるはずです。
※安心感を得られても契約等に関わる責任は伴わないので注意は必要です。

空き家問題を解決することは地域の将来を守るためにも大切なことです。

通常の不動産ポータルサイトとの違い

一般的な不動産ポータルサイトとの違いの一つに「現時点で住める状態ではない物件情報も掲載できる」ことが挙げられます。

空き家バンクでは片付けや清掃が行き届いていなかったり、相続などの問題のため、現時点では住むことのできない物件でも情報登録することができます。

ただし、通常の不動産ポータルサイトと比べるとまだまだ知名度は低いため、全体的な情報量としては全然情報が足りていない状態です。

各地方自治体ごとに空き家バンク制度の知名度を上げられるような活動が必要です。
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空き家バンク登録および利用の流れ

空き家バンク登録および利用の流れは以下の通りです。

  • 貸したい人、売りたい人の情報提供の手順
    • 地方自治体に対して必要事項を書類に記入し申請する
  • 自治体側の対応
    • 申請内容をもとに現地調査を実施する
    • 空き家バンクに空き家台帳に登録する
    • 物件情報を公開する
  •  借りたい人、買いたい人の利用の手順
    • 自治体のホームページで空き家情報を探す
    • 自治体に問い合わせし「利用申込書」を提出
  •  情報提供側および利用者側で契約を締結
    • 現地視察、物件見学(内覧) など
    • 不動産仲介会社を利用することも可能

まず、個人が所有している空き家の貸し出し(賃貸)や売却の物件情報や希望額などをもとに、空き家バンクに対して物件の登録申請をします。

その内容をもとに市町村や地方自治体の担当者が物件の現地調査を行います。現地調査および内容確認の結果、問題がなければ空き家台帳(データベース)へ登録され空き家情報が公開されます。

そして、その情報を利用者がホームページなどを閲覧し、希望物件があった場合は空き家バンク利用申請を行います。

※画像は「LIFULL HOME’S 空き家バンク」からです。

公開情報としては詳細な掲載されている物件もありますが、一般の不動産ポータルサイトと比べると内容が充実していない場合もあります。

ちなみに、僕の住んでいる大阪版の空き家バンクでは2019年の時点で、約100件程の成約(マッチング)結果があるようです。空き家バンク@大阪府

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空き家バンクの注意事項

空き家バンク制度を利用するにはいくつかのポイントがあります。また、市町村や地方自治体ごとに独立しているため細かな違いがあるため注意が必要です。

補助金や支援制度は自治体ごとに違う

空き家バンクを利用して物件を購入する場合、一部の地方自治体では支援制度が備えられていることがあります。例えば以下のような支援制度があります。

  • 解体費用やリフォーム費用を補うための補助金制度
  • 購入後の新築費用、増築費用の補助金制度
  • 不動産仲介業者へ支払う仲介手数料の免除
  • 借入金利の優遇制度

各支援制度には補助金の上限額や有効期限などの定めもあるため、必ず該当する地方自治体の最新の情報を収集した上で利用を検討しましょう。

空き家バンクの詳細は各地方自治体ごとに最新の情報を確認しましょう。

空き家でも維持管理は欠かせない

地域によっては空き家バンクの登録物件を不動産管理会社や警備会社などと連携した有料の維持管理サービスなどもあります。主に以下のようなサービス内容が挙げられます。

  • 周辺の巡回(見回り)
  • 郵便物の受け取り対応
  • 敷地内の草刈り、剪定(せんてい)、伐採など
  • 清掃、換気、通水など

空き家は放置し続ければどんどんと劣化が進んでしまうため、定期的なメンテナンスが必要になります。

空き家を長期間放置し続けるとさまざまな問題が出てきます。

契約は個人間での直接交渉?

空き家バンクを運営する地方自治体は基本的に契約の仲介業は行いません。

不動産仲介には宅地建物取引業の免許が必要であることもあり、通常、地方自治体が契約内容に介入することはありません。あくまで、地方自治体の役割としては空き家の所有者と利用希望者とのマッチングです。

そのため売買契約を結ぶには主に以下の3パターンが考えられます。

  • 当事者同士での直接契約
  • 地方自治体が協定している宅建業者を通じて間接契約
  • 売り主側が指定した不動産仲介会社を通じて間接契約

当事者同士でで交渉の上で直接契約する方が仲介手数料を削減できますが、個人間で契約を勧めた場合は契約内容や瑕疵責任などで何かとトラブル(もしくは泣き寝入り)になる可能性もあるため、売買価格にもよりますが、なるべくなら不動産仲介会社を通じた間接的な契約の方が無難です。

なお一般的な仲介手数料は以下の通りです。

仲介手数料の上限額
売買金額仲介手数料
200万円以下の金額売買金額の5%(+消費税)
200万円以上〜400万円以下売買金額の4%(+消費税)
400万円以上の金額売買金額の3%(+消費税)

地域ごとの規制内容を理解する

空き家を購入したとしても、状態によっては建て直したり改築することもあると思います。

その場合、建築行為の制限や建ぺい率や容積率などルールも地域によって異なります。

自分が実現したいと考えている建築が可能なのかどうかは、しっかりと購入前に把握しておかないと、後で後悔することになります。

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空き家バンクは実用できる?

ここまで空き家バンクの仕組みについて説明してきましたが、現実問題、空き家バンクを有効的に活用するにはどのような方法が考えられるでしょうか?

掘り出し物件に巡り会える?

知名度が低いため売買、賃貸、共に価格は低くなりがちです。

空き家の所有者と直接価格交渉ができることもあり、タイミングが良ければ格安物件に巡り会えるかもしれません。

また、定期借家契約制度を使えば、一定期間の貸出しも可能です。

ボロ物件を購入し、自分で(または専門業者に依頼して)修繕した上で賃貸経営をするような経営者には面白みのある市場です。

地域の活性化が民間の不動産賃貸会社と比べると、地域活性化の想いが込めれらているため、長期的な定住を目指しているため、市町村・自治体と市民同士の交流拡大にも貢献するとのことです。そのため、民間の賃貸会社と比べると多少、融通は利くかもしれません。

空き家問題の解消に期待

実はこの制度、20年以上も前からある制度ですが、ここ最近は空き家の増加や移住ブームなどにより少しずつ注目されているようです。

Airbnbのような民泊サービスとして活用するのも面白そうです。

各自治体、手探り状態で多くの課題はありますが、インターネットの普及で物件確保および情報発信のコストも減りますし、これから少しずつ増えて行きそうですね。

プロフィール

楽待新聞&不動産投資Libraryのコラムニストをしています。
普段、不動産投資家として考えていることや体験談などを掲載しています。
これから不動産投資を始めたい方や、賃貸経営初心者の方に対して、分かりやすい内容を心掛けています。

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