不動産投資の空室対策として都心への利便性は大切なポイントです。入居者の方がお部屋選びをする際も、駅からの距離は大切な判断基準の一つです。また特急停車駅や乗り換えの利便性が高かったり、複数路線が利用可能なエリアはさらにポイントが高いです。
実際どのエリアが需要を見込めるかの目安としていくつか良い調べ方はあります。例えばRECRUITでは毎年、アンケートによる「住みたい街ランキング」などを発表していたり、不動産会社が公開している需給情報などには入居者が希望する家賃相場や間取りなどをチェックすることもできます。
また鉄道会社なども駅ごとの乗車数などとても有益な情報を提供してくれています。駅ごとの乗車数が分かれば、その地域に対する需要の目安になるでしょう。例えば関西で最も人気が高い沿線の一つである「阪急神戸線」各駅の乗降人員数は以下の通りです。
阪急神戸線-1日ごとの平均乗降人数(2012年度)
駅名 | 乗降客数 | 順位 |
---|---|---|
梅田駅 | 524,578人 | 1位 |
中津駅 | 10,723人 | 16位 |
十三駅 | 73,261人 | 4位 |
神崎川駅 | 18,869人 | 12位 |
園田駅 | 34,263人 | 7位 |
塚口駅 | 52,857人 | 6位 |
武庫ノ荘駅 | 53,510人 | 5位 |
西宮北口駅 | 97,187人 | 3位 |
夙川駅 | 29,874人 | 10位 |
芦屋川駅 | 17,294人 | 14位 |
岡本駅 | 32,965人 | 9位 |
御影駅 | 17,827人 | 13位 |
六甲駅 | 34,181人 | 8位 |
王子公園駅 | 21,666人 | 11位 |
春日野道駅 | 12,170人 | 59位 |
神戸三宮駅 | 113,367人 | 2位 |
さらに現状の統計に加え、その地域の「将来性」を予測することも有効な考え方だと思います。
例えば上の表は一昨年の実績なのですが、阪急中津駅が最下位(16位)となっています。ビジネスで利用する人は多いものの特急停車駅に挟まれて、かつ梅田まで徒歩圏内なので…ってこともあるんですかね。だけど今後はうめきたの再開発が進められる中で、近辺でもマンションの建設計画が増えてきていています。近い将来にもう少し順位を上げるかもしれません。
直接、不動産投資とは関係なさそうなデータでも、意外と地域の需要が読み取れる情報はあります。少し視野を広げれば空室リスクに対する考え方も変わるかもしれません。