自分にあった賃貸管理システムとの上手い付き合い方

最近の不動産投資ブームの背景の一つとして、物件の所有者(家主)に変わり管理会社が賃貸管理を代行してくれるサービスが挙げられます。

大家業が多様化してきている

昔は賃貸業と言えば入居者の募集から家賃の回収や物件の手入れまで全てをこなしていましたが、最近はそうでもありません。大家の属性を分ける意味合いで「専業大家」や「副業大家」などと言う言葉も当たり前になってきています。

専業大家とは賃貸経営の中でもかなり広い(もしくは全ての)範囲を自分で対応し、大家業だけで生計を立てている大家です。親からの資産を受け継いだ2代目、3代目の方が多いですが、自分で一から資産(不動産)を築き上げた方も含まれます。

一方、副業大家とは普段は会社員(サラリーマン)や公務員として本業を持っていて、資産運用として不動産投資を行なっている大家です。副業大家の多くは日中に物件の管理や入居者対応を行うことができないため、その業務の多くを賃貸管理会社に任せています。空室が出ない限りほとんど何もすることが無いくらいです。

賃貸管理システムにも様々な種類がある

細かな契約内容や名称は異なりますが、賃貸管理システムは大きく3種類に分けられ、多くの不動産会社で同様のサービスが用意されています。

直接契約

一般の方が「大家さん」と聞いて一番イメージするのがこのタイプ(契約)の大家です。

物件の所有者が入居者の管理や家賃の回収などを全て行います。空室自の入居者探しや家賃滞納のトラブル対応なども個人で行うことになります。

対応しなければいけない範囲がとても広いため所有物件が増えてくると時間的にも体力的にも大変かもしれませんが、その分、規模が大きくなると新たに人を雇ったり、法人化(会社化)しさらに利益を追求したりと選択肢は広がりますし、面倒臭いと思わないのであればもっともやりがいのあるタイプでもあります。

また全て自分で対応し管理会社に業務を依頼する必要が無いため管理手数料も掛かりませんし、管理会社の対応に不満を抱えストレスになることもありません。

集金代行(家賃回収の代行)

管理会社が所有者に代わり家賃の回収や延滞時の対応・クレーム対応などを引き受けてくれます。空室時には積極的に入居者の募集をしてくれますが、それでも空室の場合は家賃は入ってきません。

なるべくそうならないような物件を探さなくてはいけませんが、貸借人の入れ替わりなど、そうした時期は必ずありますので、空室が続く場合は家賃を下げるなども検討する必要があります。

集金代行の場合、家賃の5%程の手数料を管理会社に支払う事になりますが、これだけ広い範囲の業務をしてもらって5%程の手数料であれば採算が取れているような気もします。

空いた時間を家族や自分のために使えるますし、副業大家だけでなく専業大家にも意外とニーズがあります。

家賃保障(サブリース)

所有物件を管理会社に貸し出す事で空室時でも家賃を保証してくれます。

管理会社としてもかなりリスクが伴いますが、逆に自信の表れでもありますね。ただ新築、又は築浅の物件などある程度対象の物件が限られる場合があるので事前に条件を把握しましょう。東京の会社などでは35年間の家賃保障をするなど、かなり強気なサービスもあります。

家賃保障は集金代行に比べ手数料が高く、家賃の20%~30%が一般的です。また、もう一つ大きな注意点があります。所有物件の空室期間が続き、家賃保障のシステムを契約した後に入居者が見つかったからとしても、すぐに他の集金代行システムなどに切り替えれない事が多いです。なぜならほとんどの場合、家賃保障システムは一定期間(2年間など)は契約が継続される事が多いでしょう。

責任範囲は把握しておかないとトラブルのもとに

賃貸管理のサービスを利用する場合は手数料だけでなく、契約の継続期間や対象物件の条件など慎重に調査し、納得の出来るシステムを選ぶことで管理業務や空室のリスクを大きく軽減できます。

この他にも賃貸人が退去した後のクリーニング(必要であれば改装工事)や敷金・礼金の受け取り先、業務受託料金など細かな決まりがありますのである程度理解しないといけないと、修繕やリフォームなどが必要となった時に、誰がどのような条件で負担するかなどを抑えておかないといざ出費が必要となった時にトラブルになりかねないです。

最近、良くあるパターンは家賃保証(サブリース)の契約で思っていた以上に家賃が下がってしまい管理会社との間でトラブルになるケースが多いようです。仮に家賃収入が35年間の保証付きであったとしても35年間家賃がずっと下がらないなんてことは考えられないですよ。

人間は自分にとって都合の良いように思い込みをしてしまうものなので、本当に自分の認識が間違っていないかは常に意識するようにしたいです。

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契約内容に関わらず責任は自分にある

これらの賃貸管理システムはとても心強いですが、あくまでも家主をフォローするものであって守ってくれる訳ではありません。

管理会社は最善を尽くしてくれるかもしれませんが、それでも入居者が決まらなければ家賃の設定金額を下げなければいけないですし、空室が長期化すればその影響を受けるのは大家自身です。

悲観的に考え過ぎるのも良くありませんが、「管理会社がいるから賃貸経営は大丈夫」と考えるのはかなり危険だと思います。

また最近は賃貸管理会社も本当にたくさんあり過ぎるためどこの会社に依頼するかを決めるだけでも結構大変です。

良い管理会社と悪い管理会社を見分ける基準も結構あったりするので、どのシステムを利用するかだけでは無く、どの管理会社に依頼するかも一緒に検討すれば良いと思います。

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