繰り上げ返済の成果について具体的な計算方法を交えて徹底解説!

融資戦略
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具体的な数字をもとに繰り上げ返済の効果を解説したいと思います。

※便宜上、少しでも計算を分かりやすくするため、金額は全て概算とします。

例えば以下の条件で融資を受けたとします。

  • 借入金額…1,500万円
  • 借入期間…30年
  • 借入金利…2%(固定金利)
  • 返済方法…元利均等返済

繰り上げ返済をしなかった場合

この場合、当初の予定通りに返済すれば360回(30年×12ヵ月)の分割払いで月々の返済額は55,442円程です。ちなみに、返済当初、返済額の内訳としては元金分が30,442万円程で残りの25,000円程が利息分となります。

その後、徐々に元金分に占める割合が大きくなり、全てのローンを返済した時、30年間で支払う返済総額はおよそ19,959,321円、利息分だけでは4,959,321円程になります。

繰り上げ返済をした場合

一方、同じケースで1年間予定通りの返済を行った後、100万円の繰り上げ返済を行い期間短縮型を選択したとします。

その場合、月々の返済額はやはり55,000円程と繰り上げ返済前と変わりませんが、月々返済額に占める利息分を減らし返済期間も短くなるため返済総額を抑える事が出来ます。

そこで、その仕組みを理解する上で、まず100万円の繰り上げ返済が何回分の返済に価するかを考えます。一見、100万円を55,000円で割り算するため18回程の返済になるかと考えてしまいそうですよね。

  • 1,000,000円÷55,000円=18.18回

ですが、月々のローン返済と違い繰り上げ返済の場合は100万円全てを元金部分だけに充てる事になります。

少しややこしいですが、もう少し詳しく解説します。

上記の返済予定の通り1年間返済を進めたとしたら、およそ以下のような金額になります。

  • 返済金額…約665,304円(元金分:約369,676円+利息分:約296,628円)
    • 55,442円✕12ヶ月
  • 返済金額に占める元金分…約369,676円
    • 30,442円+30,493円+30,544円+30,595円+30,646円+30,697円+30,748円+30,799円+30,851円+30,902円+30,954円+31,005円
  • 返済金額に占める利息分…約296,628円
    • 25,000円+24,949円+24,898円+24,847円+24,796円+24,745円+24,694円+24,643円+24,591円+24,540円+24,488円+24,437円
  • ローン残高…約14,631,324円
    • 15,000,000円ー369,676円

つまり、予定通りに1年間返済を進めた場合のローン残高は約1,460万程になっています。

また、返済当初の1ヶ月辺りの返済金額に占める元金は30,442円であるのに対して、12ヶ月目の1ヶ月辺りの返済金額に占める元金は31,005円であることが分かります。

13ヶ月目以降も、31,057円、31,109円、31,161円…と1ヶ月辺りの返済金額に占める元金部分は少しずつ増えていく訳ですが、その元金分を繰り上げ返済のために準備した100万円から差し引くと、なんと31回分の返済になり、また元金分と利息分を合わせた31回分に当たる月々返済額の合計は170万円以上になります。

つまり、今回の例では早期(返済開始から1年目)に100万円分の繰り上げ返済を行う事で返済総額として70万円以上軽減する事が出来た計算になります。

これは少し極端な例ですが、早期の繰り上げ返済を行えば返済総額を抑える効果が大きい事が分かります。仮に10年や20年経ってから同じように100万円を繰り上げ返済してもローン残高がかなり減っているため同じような効果は得られません。

なお、今回の計算については、先程上で定義した条件をもとに以下のローン返済のシュミレーションサイトを利用して算出しました。

  • 借入金額…1,500万円
  • 借入期間…30年
  • 借入金利…2%(固定金利)
  • 返済方法…元利均等返済

他にも同様の計算ができるサイトが沢山あるので、自分が使いやすいサイトを利用すれば良いと思います。

ローン返済(毎月払い)
元利均等または元金均等方式で、借入金から毎回の返済額と借入残高の表を計算します。

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