スルガ銀行不正融資問題を受けて考える不動産投資と自己責任論

融資戦略
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2018年、不動産業界でもっとも話題になったスルガ銀行の不正融資問題について内容をまとめてみました。また、その上で改めて投資家としての考え方を自分なりにまとめてみました。

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スルガ銀行と不動産投資の関係性

スルガ銀行は不動産投資のための融資を受ける上でとても影響力を持つ銀行の一つです。

主な特徴は以下の通りです。

  1. 貸出金利が高金利
  2. 融資枠が大きい
  3. 融資の審査期間が短い

貸出金利は高いものの融資に対して積極的であり「スルガ銀行のおかげで不動産経営ができている」という投資家もたくさんいるはずです。

なお、スルガ銀行の特徴についてはこちらの記事でより詳しくまとめています。またスルガ銀行以外の不動産投資に積極的な金融機関についてはこちらの記事にまとめていますので、是非あわせて読んで頂ければと思います。

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スルガ銀行の不正融資問題とは

不正融資問題およびその他の関連するできごとについては以下の通りです。

  • 第三者委員会の調査報告書により複数の不正行為が発覚した
    • 不動産会社からの実現性の低い事業計画をもとに不適切な融資に踏み切った
    • 自己資金の少ない債務者の預金通帳の残高や所得を改ざんし融資審査を通過させて
  • 不正融資問題を受けて取締役や執行役員が引責辞任した
  • スルガ銀行側が旧経営陣(取締役や執行役員)に対して損害賠償を提訴した
  • 金融庁より6ヶ月間の行政処分(業務の一部停止命令および業務改善命令)を受ける

そしてその背景には上司からの壮絶なパワーハラスメントがあったとされています。

詳細についてはスルガ銀行が発表している行政処分についての文書にとても記載されています。

ちなみに、金融庁によるスルガ銀行への行政処分が進められている間も複数の不動産業者が倒産(業務停止)になっています。

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被害者は不動産投資をするべきでは無かった?

ただ、不正融資問題については自分の銀行や株主を裏切った行為ではありますが、第三者が批判するのに少し違和感があったりもします。

例えば「かぼちゃの馬車」問題の被害者がスマートデイズに対して訴訟を起こすのは多少の納得感はありますが、自分に対して融資をしてくれたスルガ銀行に対してこのような行為をすることは人としても投資家としても疑問に思います。

結果的に非現実的な入居率や家賃設定による実現性の低い事業計画を鵜呑みにした(知っていたのに黙認した)ことは事実ですが、ただし、それでも「金融機関は勉強不足の初心者大家が誤った判断を下すことを防ぐストッパーの役割を担っている」と勘違いしている人が多いと思います。

裁判の結果がどうなるのかは分かりませんが「金融機関の融資が通ったのだからこの物件は大丈夫だと思った」という被害者意識と無責任な考え方を改めないと、また同じ目にあうのでは無いでしょうか?

なお「かぼちゃの馬車」問題についてはこちらの記事で詳しくまとめています。

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本当の被害者は既存投資家?

不正融資は良くないことです。

なので今回、不適切な物件を購入した人達に同情が集まることも理解できます。

ですが、今回の件で被害を受けているのはむしろ「不正融資を受けてスルガ銀行に対して訴訟を起こしている人達」では無く「真っ当な投資家」の方だとも思う訳です。

今後、各金融機関で融資の引き締めが進めば「融資を受けれないから投資用物件を買いたいのに買えない人」が出てきますし、投資用物件を買えない人が出るということは「誰かに投資用物件を売りたい」と思う人からしても影響が出てきます。「買い手(買える人)がいないから売れない」ということは「物件価格の下落」につながり、結果的に市場全体が衰退化につながるのです。

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改めて考える自己責任論

不動産投資は初心者が参入するにはいろいろな問題が疑問点が出てきます。

さまざまな人の助けを得て少しずつ学んでいくものなので「過剰な自己責任論」を押し付けるつもりはありません。

ただ「不正融資の問題」と「誤った物件購入の判断をした問題」は別問題だと思います。

僕の考え方は根本的に間違っているかもしれませんし、自分自身も、いつこのような誤った判断をしてしまうかもしれないので、常に「明日は我が身」だと考えています。

そもそも現時点で周りに誇れるようなベストな選択を続けられている訳でもありません。

だからこそ勉強は怠ってはいけないし「人を信じる力」をしっかり養わないといけません。

これからも自分の中でリスクヘッジができる範囲でコツコツと投資を続けていきたいと思います。

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