不動産経営で自己破産するとどうなるのか調べてみました

ここ最近、自己破産という言葉を良く耳にします。

特に2018年では仮想通貨交換業者のCoincheck(コインチェック)の資産流出問題や女性向けシェアハウス「かぼちゃの場所」を運営するスマートデイズの問題などさまざまなところで「自己破産」というキーワードを聞くことが増えてきました。

良く投資に失敗すると自己破産に追い込まれると言う話を聞きますが、実際に自己破産に追い込まれるとどんな困窮した生活を送ることになるのか、どのような事態になってしまうのかは実は余り分かっていませんでした。

今回は不動産経営を中心とした自己破産について簡単にまとめてみました。

「かぼちゃの馬車」問題で考える 〜甘い言葉の罠に騙されない最低限の知識〜
今年(2018年)に大きな話題になった「かぼちゃの馬車」問題をうけて自分の投資判断や被害に遭わないための考え方を見つめ直してみました。こらから不動産経営を検討している人にとってもためになる情報だと思います。

お金を返せなくなるとどうなるのか?

ローンなどの返済が3ヶ月以上延滞すると金融機関側としても貸し倒れを想定した対応を取ることになります。

もしもう少し頑張れば返済が可能であるのであれば金融機関に対して以下のような交渉を行うことも可能です。

  • 貸出金利を下げてもらう
  • 返済期間を伸ばしてもらう

貸出金利を下げることは金融機関側にとっても利益が減ってしまうため歓迎はできませんが、
返済不要になり貸し倒れになるよりかはマシなので金融機関によっては交渉の余地はあります。単純に貸出金利を下げるのではなく、貸出金利の低い金融機関を探し、その金融機関への借り換えを提案するのも一つの方法です。

また返済期間を伸ばすと返済総額は大きくなりますが、月々の返済額を減らすことができます。
ただあくまで返済は続くため「本当に将来的に返済が可能なのか?」または「対処療法的な延命処置に過ぎない」のかは見極める必要があります。

勿論、ただの延命処置であるのならば見切りを付けないといけません。

ちなみに金融機関側としては全ての貸出が確実に回収できるとは考えておらず、一部の貸出先に対して貸し倒れに備えた「貸し倒れ積み立て金」を準備しています。

金融機関からしてもある程度(1%〜2%)は貸し倒れが発生することは想定済みです。

自己破産するとどうなるのか?

どうしても自分の力でお金を返済できない場合は自己破産を考えなくてはなりません。

仮に自己破産を成立させるには以下の2つの条件(手順)が必要になります。

  • 裁判所に対して「破産申告書」を提出する
  • 裁判所から「免責許可」を受ける

まず自己破産をするためには裁判所に対して「破産申請所」を提出します。

そして借入額や収入、資産などから総合的に「返済能力が無い」と判断された場合には「免責許可」を受けることができます。

借入金が多くてもそれ以上に安定した収入がある場合や沢山の資産(遺産)などがある場合は免責許可が下りないこともあります。

またその他にも以下のような場合、免責が下りないことがあるので注意が必要です。

  • 過去7年間で既に免責を受けている場合
  • 浪費やギャンブルによる借金の場合
  • 所有している財産を隠蔽した場合

既に一度免責を受けていたり浪費やギャンブルによる借金の場合は裁判所からの「免責許可」を受けれないケースがあります。

また自己破産をすると最低限の生活に必要となる資産以外は全て差し押さえの対象になるため、所有している資産を隠したり少なく見積もったりすると悪質な隠蔽行為として自己破産が認められなくなってしまいます。

自己破産のメリット

自己破産が成立すると全ての借入金の返済義務が免除されます。

ただし税金の支払だけは免除されないので注意が必要です。

自己破産をすると返済義務が免除される

自己破産が成立すると裁判所から各金融機関に借金の取立てを行わないよう指示が出されるため借金の返済義務が無くなります。

一般的な借入先は金融庁から認可を受けている民間業者であるためドラマや漫画で出てくるような暴力的な取り立てはありません。

また自己破産の手続きを開始した時点からの収入についても差上さえされることはありません。

連帯保証人の返済義務は免除されない

ちなみにお金を借りた人(債務者)が自己破産をするとその分の返済は「保証会社」か「連帯保証人」が支払うかになります。

僕も金融機関から融資を受ける際は保証会社を利用しますが、この場合、以下のような契約を結ぶことになります。

  • 金融機関から融資を受ける「貸金契約」
  • 借入金が返せなくなった場合、保証会社が肩代わりする「保証委託契約」

金融機関(保証会社)にもよりますが、この保証料が結構高いです。

また最近の住宅ローンの融資では家族などの連帯保証人では無く保証会社を保証人となる
ことが多く、仮に僕が「借入金を返済できないことはまず無いので保証委託契約なんかは必要ない!」と言ってもそれは認められません。

もし家族などの連帯保証人の場合は債務者に対して建て替えたお金を請求することになるかもしれません。この場合は関係者同士で相談することになるはずです。

自己破産のデメリット

自己破産が成立すると返済の義務は免除されますが、当然ですが、その分いくつかのデメリットもあります。

マイホームが差し押さえられる

まずは投資用物件は勿論、マイホームも差し押さえられます。

ですが以下のようなものは「最低限の生活を送る上で必要となる」と判断され手元に残してもらえます。

  • 99万円以下の現金
  • 20万円以下の預貯金
  • 生活に必要となる家具・家電

ちなみに自分以外の家族が住んでいるマイホームなどでも購入時の名義が自己破産者本人であった場合は差し押さえの対象になります。

新たな借り入れを受けられなくなる

自己破産をするとブラックリストに登録され5年〜10年程新たな借り入れを受けることができませんし、クレジットカードなども利用することができません。

ブラックリストは金融機関(金融会社)の間で情報として共有されるため融資を受けた金融機関からだけではなく全ての金融機関からの融資が受けれないと考えた方が良いでしょう。

また借り入れができなくなると言うことはローンを利用した高額な商品を購入できなくなってしまいます。家や車などは当分の間購入できないと考えておく必要があります。

税金は免除にならない

そして不動産投資などの場合、一番注意が必要なのは税金です。

仮に自己破産したとしても税金の返済は免除されません。

自己破産をする際には予め税金を全て払い終えた後にしないと「せっかく自己破産したのに税金の支払いはしなければならない」状態になってしまいます。不動産経営の場合、物件規模によってはそれなりの賃料(不動産所得)が発生しているため、意外と大きな金額になってしまっている場合もあるので気を付けないといけません。

※一応税金は5年間経過すると時効となります。

金銭面以外のデメリットも…

金銭的な問題以外にもデメリットはあります。

住所や氏名が公開されてしまう

一つは「官報」という国が発行する機関紙に住所や氏名が掲載されます。

ただ現実問題、僕は一度も官報に触れたこともありませんし、ほとんどの方が読んでいないような気もします。

余り気にする程のことでは無いかもしれませんね。

士業などの一部の職業に就けなくなる

免責が決まるまでの期間、士業など一部の職業に就くことができなくなります。

個人的には自己破産しておいて「公認会計士」「弁護士」「税理士」などの士業を続けるのかという素朴な(?)疑問もありますが、そのような人には経済的にも大きな影響があります。

自己破産しても生きていける

自己破産することのデメリットからも分かるように自己破産しても何も大したことはありません。

「自己破産しても大したことは無いから自己破産を恐れずに全力で投資しよう!」と言う意味ではありませんが、万が一、事業に失敗してしまったとしても人生を再起することは十分に可能です。

勿論、賃貸経営の場合は自己破産などはせずにどうにか上手く事業を回せるように工夫したいですが、もし本当に毎月の支払いが困難でどうしようも無い時は、あくまで最後の手段として自己破産を検討するのも一つの方法だと思います。

「かぼちゃの馬車」問題で考える 〜不動産物件購入後に考えられる対策〜
今話題になっている「かぼちゃの馬車」の問題を受けて「物件の購入後、もしも想定外の自体が起こり正常な不動産経営を継続できない場合、どのような対策があるか?」について考えてみました。
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