判断基準のポイントはこんなにある!管理会社選びのチェック項目

不動産会社
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物件購入後の賃貸経営において賃貸管理会社は大きな影響を与えます。
区分所有の場合は販売会社から紹介されたり同じ系列の賃貸管理会社にそのまま管理を依頼することが多いかもしれませんが、管理の規模が大きくなるとその分賃貸管理会社が経営に与える影響は大きくなります。

賃貸管理会社を選ぶ際、最も分かりやすい目安の一つは入居率(空室率)だと思います。「平均入居率が95%以上」だと聞くとその数字だけで安心してしまいますよね。
※そもそも入居率の算出方法が妥当かどうかという問題もありますが。。。

選ぶ基準は大家ごとにそれぞれあるはずですが、少し漠然としているところもあるのではないでしょうか。何を基準とするかは結構難しいと思い調べてみたところ、日本在宅グループの賃貸管理会社選びチェックシートがとても参考になったので引用させて頂きました。
僕自身、高い入居率を維持することや空室発生時の提案力が最も重要だと考えていましたが、それらを高い水準で下支えするために見極めるべき項目が想像以上に沢山ありました。

 

賃貸管理会社選びのチェックシート

このチェックシートでは「事業継続性」、「空室解消力」、「入居者対応力・管理力」、「信頼感」の4つの大項目に分けて見極めポイントをとても細かく纏められていました。「確かにそうだな」と納得するところもありますが、気付かなかった観点も沢山あり今の管理会社を見直す上でも面白いと思います。

 

事業継続性

  • 財務面で安定している。財務諸表などを閲覧できる
  • 国土交通省の賃貸住宅管理業者登録制度に登録している
  • 公益財団法人日本賃貸住宅管理協会に加盟している
  • 管理専業、もしくは主力が管理業(仲介・販売の人員より管理の人員が多い)
  • 管理戸数、オーナー数が年々増加している
  • 地域に密着しており、地域活動に参加している。地域に貢献している

空室解消力

  • 入居率を定期的に公表している。入居率が高い(95%以上)
  • 入居者の審査基準が明文化されている
  • 家賃滞納を保証する仕組みが利用できる(保証人不要制度)
  • 指定流通機構(REINS)に募集情報を数日以内に登録している
  • 業者間流通図面(チラシ)で募集情報を数日以内に流している
  • 空室対策・退去予防の提案がある。提案の引き出しが多い
  • 外国人入居者の受け入れを行う専門部署がある
  • 繁忙期でも内装工事を1週間以内に完工するルールがある

入居者対応力・管理力

  • 入居者の緊急事態に24時間、365日対応できる体制がある
  • 入居者・物件・オーナーなどを、効率よく管理するシステムがある
  • 更新時に入居者の状況確認を行っている(勤務先、収入、保証人、家族構成など)
  • 管理物件の敷地、共用部がきれい(私物が放置されていない、駐輪場、ゴミ置き場がきれいなど)
  • 長期修繕計画が立てられ、わかりやすい説明・提案をしている
  • オーナー専用サイトで送金内容や所有物件の管理状況が確認できる
  • 入居者専用サイトでトラブルクレームを受付できる
  • 土日祝日も営業を行っている

信頼感

  • 物件ごとの管理運営の履歴を残している(家賃集金、清掃・修繕履歴、点検、クレーム対応など)
  • 情報共有がなされており、どの社員でも管理状況を回答できる
  • 定期的にエリアごとの空室期間等をまとめた賃貸実績についてのレポートを発行している
  • 管理料に含まれる業務内容が明確で具体的
  • クロス、カーペット、フローリングなどの内装工事単価を公表している
  • 各種業務のフォーマットやマニュアルがある(特にトラブルや緊急時)
  • 担当者・上司・経営者が、人として信頼できる
  • 社員の離職率が低い。担当者の変更が頻繁でない
  • 有資格者の比率が高い(宅地建物取引士、賃貸住宅経営管理士、建築士、FP、マンション管理士、他)
  • 管理、保険、相続、仲介など資産に関する相談をワンストップでできる。もしくは資産税に強い税理士、不動産に強い弁護士と提携している
  • 会報誌やセミナーでオーナーの役に立つ情報を定期的に発信している
  • オーナー同士、また社員とも親睦を深められる機会を定期的に設けている
  • オーナーの意見をヒアリングする仕組みがある

10年後に後悔しないための会社選びを! ~賃貸管理会社選びのチェックシート~

 

管理戸数ランキング(2016年度)

これらのチェックシート項目を全て満たすのは難しいかもしれませんが、個人で調べる上では目安になります。ちなみに全国賃貸住宅新聞が毎年発表している「賃貸管理会社の管理戸数ランキング」とかも公開されていたりするのでこの辺りをざっくり確認するだけでも一つの判断基準の一つにはなりそうです。

順位会社名管理戸数
第1位大東建託グループ923,624戸
第2位積水ハウスグループ565,471戸
第3位レオパレス21561,961戸
第4位大和リビング462,997戸
第5位スターツグループ437,153戸
第6位エイブル243,153戸
第7位東建コーポレーション200,605戸
第8位ハウスメイトグループ196,125戸
第9位ミニテック184,352戸
第10位学生情報センター88,000戸
2016管理戸数ランキング903社
家主の代替わりで活発化する売買仲介からの管理争奪戦相続を切り口にしてハウスメーカー系の管理会社が受託を伸ばしている。一方、家主の代替わりが進み、管理物件の売却による解約で戸数減を強いられる会社も出てきた。サラリーマン層が多い後継者世代...

 

自分を見つめなおすことも必要かも

これらのチェック項目で「一般的な良い管理会社」の選出にはなりますが、管理会社ごとに得意分野・不得意分野があるので、自分の物件(タイプや地域など)に適応した賃貸管理会社選びも必要です。個人の性格によっては「サブリースは必ず必要!」と考える方もいるかもしれませんね。

ただ、賃貸管理会社の質を見極めることはとても重要なことですが、それと同じように時にはこちらの立ち振る舞いも大切です。
「提出書類を遅延なく提出できているか?」、「ころころと賃貸管理会社を変えていないか?」、「無茶な値引き交渉を行っていないか?」など、プロとしてしっかり対応して頂くために自分自身(家主側)も誠実に対応できているかその都度見つめなおす必要があると思います。

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