注文住宅を建てる時や中古物件でも気になる住宅を見極める際は施工精度や品質チェックを行う必要があります。
不動産業に精通していない素人では中々どこを見れば良いか難しいと思いますが、
物件の品質を見極める観点はそこまで多くはありません。
中でも以下の3点が特に重要だと言われています。
- 基礎
- 構造躯体
- 断熱材
今回は自分の備忘録も兼ねて簡単にまとめてみました。
基礎(コンクリート)
鉄筋配置の間隔や鉄筋のかぶり厚さが設計図の仕様通りになっているか。
かぶり厚さとは鉄筋を覆っているコンクリートの厚さのことで建築基準法でもコンクリートの表面から鉄筋の表面までの距離が定められています。
コンクリートの表面が中性化したりヒビ割れした部分から水が入り込むことにより錆びてしまわないように十分な厚さが必要です。
また、コンクリートの水セメント比が適切でない場合は強度不足やひび割れ(のしやすさ)の原因になりますし、職人の技術によってはジャンカやコールドジョイントクラックによる強度不足もあります。
ジャンカとはコンクリートの打設(コンクリートを中に流しこと)が上手くいかない場合、空隙ができて低密度な部分ができてしまうこと、コールドジョイントクラックとはコンクリートの打継ぎ時間の間隔が長くなってしまうことで前に打設したコンクリート部分が固まり、後から重ねて打設されたコンクリートが交わらない(一体化しない)状態のことです。
構造躯体(骨組み)
建物を形作る上で建物全体を支える柱、床や屋根などの荷重を柱に伝える梁(はり)、耐震性を強めるための補強となる筋交い(すじかい)や、それぞれの継手(つなぎ目)部分に割れや損傷が無いか。
骨組みに欠損があれば、万が一、地震が発生した場合も住宅に与える影響を左右します。
断熱性(断熱材)
壁内と土台の間に断熱材(グラスウール)が隙間なくしっかりと充填されて(敷詰められて)いるかや外壁の隙間を埋めるシーリングがきちんとされているか。
断熱材を正しく使用していることにより、万が一火災が発生した際も被害範囲を最小限に抑えられます。
床下通気・点検口
基礎パッキン(ねこ土台)が適切な間隔で適切に配置されているか。
基礎パッキンを使用することで基礎と土台の間を(触れさせずに)浮かせることで、土台の腐朽防止、床下換気を効率よくする効果があります。
またシロアリ被害や配管類の状態を調べるため、床下に入って点検できるようになっているかも重要です。
防腐・防蟻処理
土台や柱に、気が腐ったり(木材腐朽菌)、シロアリ被害を防止のための薬剤処理が行われているか。
地味な部分ですが、後々後悔しないで住むようにちゃんと見ておきたいですね。
防水
屋根や外壁の雨漏り防止のための防水紙が正しく施工されているか。
窓枠(サッシ)や設備配管の貫通孔(スリーブ)周りの防水処理などが適切にされているかも資産劣化(寿命)を考えた上でも大切です。
その後のメンテナンスにも影響を与えますね。
小屋裏換気
小屋裏換気口があり、外壁や軒下からの給気と排気の仕組みが取れているか。
屋根裏の換気が正常に行われないと、夏は暑さが貯まってしまいますし、湿気が溜まるとカビの発生したりしてしまいます。
外気を入れて換気できるようになっている必要があります。
※建築基準法上は必ず必要ではありませんが、住宅ローン(フラット35)などの融資を受ける場合には小屋裏換気が備わっていることが必須となります。
住宅診断士にお願いするのもあり
住宅造りなんて一生に1度あるかどうかなので正直さっぱりだと思いますが、定期的に現場に足を運んだり分からない部分を少し質問するだけで業者側の意識は大きく変わりますよね。
どこまで業者を信頼できるかによりますが、大きな買い物になるためできることはやっておきたいです。
それでも心配な場合はプロである住宅診断士(ホームインスペクター)に調査を依頼するのも良いと思います。
それなりにお金は掛かりますが、投資金額が大きい場合はリスクヘッジとしては効果的だし何より自分が安心できます。
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