入居率の計算方法は3つあり、同じ物件でも数字が変わります。計算例として、仮に1K×10戸のアパート(家賃は全戸月50,000円)の3年分の号室別入金表で計算すると、3年目の3月末の時点入居率は100%なのに、3年目の入金月ベースは93.3%、賃料ベースは95.5%になります。この記事では、戸数・賃料・稼働の3つの式と時点・期間の2つの時間軸をこの計算例で実際に数字にして見せ、日管協短観の全国平均と総務省の住宅・土地統計調査との比べ方、管理会社が言う「入居率98%」の読み方、Excelでの出し方までまとめます。
入居率には法律上の定義も表示義務もありません。管理会社が公表する数字は、会社ごとに「空室の定義」と「分母」が違います。だから自分の物件は自分の入金表で計算し、業界平均と比べるときは同じ計算方法の数字を選ぶのが出発点です。売主から届くレントロールの読み方はレントロールの雛形と作り方(Excel無料・登録不要)|銀行に出す契約状況表・入金表と、売主の表の読み方に分けています。
- 入居率の計算方法(戸数・賃料・稼働)と、時点と期間平均の違いを式と計算例で確認したい方
- 自分の物件の入居率を入金表やExcelで出して、全国平均と比べたい大家
- 管理会社の「入居率98%」がどの計算方法・どの分母の数字なのかを見分けたい方
- 日管協短観と総務省の住宅・土地統計調査で、数字が違う理由を知りたい方
- 物件購入時のシミュレーションで、入居率を何%で置くか根拠を持ちたい方
- 計算方法は3つ:戸数ベース(入居戸数÷総戸数)、賃料ベース(実収賃料÷満室想定賃料)、稼働ベース(入居日数÷総戸数×日数)。それぞれに「ある時点」と「期間平均」がある
- 計算例(1K×10戸・3年目):3月末の時点入居率100%、12月末90.0%、入金月ベースの年間93.3%。賃料ベースは95.5%と入金月ベースより高い(礼金と滞納の回収分が実収に入るため)
- 全国平均(日管協短観・2023年度):委託管理物件は全国94.2%・関西圏95.0%、サブリースは全国97.0%。比べるときは同じ計算方法の数字を選ぶ
- 総務省の令和5年住宅・土地統計調査:空き家率13.8%、賃貸用の空き家443.6万戸(総住宅数の6.8%)、共同住宅の空き家の78.5%が賃貸用。管理会社の会員データ(日管協)とは母集団が違う
- 管理会社の入居率は定義を聞く:管理開始3か月以内を除く、解約決定を含む、退去後1か月は空室に数えない、サブリースは満室扱い、といった運用差で数%動く
基本は入居率=入居戸数÷総戸数×100で、年間で見るなら「入金があった戸月÷(総戸数×12)」、収益で見るなら「実収賃料÷満室想定賃料」です。目安は日管協短観(2023年度)の委託管理物件で全国94.2%、関西圏95.0%。時点の100%より、12か月の期間平均で90%台前半かどうかを見てください。
- 📐 1. 入居率の計算方法|3つの式と2つの時間軸
- 📊 2. 計算例:10戸アパート・3年分の入金表で3つの入居率を出す|同じ物件で100%と93.3%と95.5%
- 🏘 3. 全国平均と比べる|日管協短観(2023年度)と総務省の住宅・土地統計調査
- 🔍 4. 管理会社の「入居率98%」の読み方|分母と空室の定義で数%動く
- 🔬 5. 空室率の出し方|「100%−入居率」にするには計算方法をそろえる
- 📥 6. Excelで入居率を出す|号室×月の入金表に2つの式を入れる(雛形は登録不要)
- 📈 7. 入居率を上げる順番|退去理由の記録から家賃の見直しまで
- ❓ 8. よくある質問
- 🎯 まとめ
- 📖 この記事の根拠(出典・参考)
- 🔗 あわせて読みたい関連記事
📐 1. 入居率の計算方法|3つの式と2つの時間軸
不動産投資家K、武蔵コーポレーション、未来ネット、一誠商事、東京レーベルの各解説が共通して挙げるのが、時点入居率・稼働入居率・賃料入居率の3つです。この記事ではこれを「何を数えるか(戸数・賃料・日数)」と「いつ測るか(時点・期間)」の2軸に分けて整理します。
| 計算方法 | 式 | 向く用途・注意 |
|---|---|---|
| 戸数ベース(時点) | 入居戸数÷総戸数×100 | 最も簡単。ある日の瞬間値なので、3月末に測ると年間で最も高く出る |
| 戸数ベース(期間平均) | 入金があった戸月÷(総戸数×月数)×100 | 月別入金表があれば出せる。滞納の月も「ゼロ」に見えるので、滞納と空室を備考で分ける |
| 稼働ベース(日数) | (総戸数×日数−空室日数)÷(総戸数×日数)×100 | 最も実態に近い。契約開始日と解約日が要る。原状回復中を空室に含めるかで数字が変わる |
| 賃料ベース | 実収賃料÷満室想定賃料×100 | 収益の実感に最も近い。礼金・敷金の一時金を実収に混ぜると高く出る |
式そのものは単純です。数字が動くのは「空室をいつから数えるか」「分母に何を入れるか」「一時金をどう扱うか」の3つの運用で、これは次の章の計算例で確かめます。
📊 2. 計算例:10戸アパート・3年分の入金表で3つの入居率を出す|同じ物件で100%と93.3%と95.5%
ここからは計算例です。仮に、1K×10戸のアパート(101〜105号室・201〜205号室)の3年分の号室別・月別の入金表(単位は千円)から3つの計算方法で入居率を出します。家賃は全戸月50千円で満室想定は年6,000千円、礼金は家賃1か月分(50千円)で、入居した月の入金に含めて記録しているとします。
| 年 | 戸月 | 家賃が入らなかった戸月 | 入金月ベース入居率 | 満室想定(千円) | 実収(千円) | 賃料ベース入居率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1年目 | 120 | 3(201号室4〜6月) | 97.5% | 6,000 | 5,900 | 98.3% |
| 2年目 | 120 | 1(105号室9月) | 99.2% | 6,000 | 6,000 | 100.0% |
| 3年目 | 120 | 8(104号室6、203号室1、101号室1) | 93.3% | 6,000 | 5,730 | 95.5% |
| 3年通算 | 360 | 12 | 96.7% | 18,000 | 17,630 | 97.9% |
同じ10戸の3年目でも、時点で測るか期間で測るか、戸数で測るか賃料で測るかで、次のように開きます。
- 時点入居率:3年目の3月末は10戸すべてに入居者がいて100%。12月末は203号室が空室で9÷10=90.0%。繁忙期直後に測れば満室に見えます
- 入金月ベース(期間平均):家賃が入らなかった戸月は104号室6(5〜10月の空室)、203号室1(12月の空室)、101号室1(8月の滞納)の計8で、112÷120=93.3%。時点の100%より6.7ポイント低い数字が、年間の実力です
- 賃料ベース:実収5,730千円÷満室想定6,000千円=95.5%で、入金月ベースの93.3%より2.2ポイント高い。入居時の礼金2件(100千円)と、8月分の滞納を9月にまとめて回収した50千円が実収に入るためです。礼金と回収分を除いた「賃料だけの実収」5,580千円で計算し直すと93.0%で、入金月ベースに近づきます
- 入替月の目減り:205号室は2月に入居者が入れ替わり、2月は前の入居者の日割り30千円しか入っていません。入金はあるので入金月ベースでは12か月とも「入居」ですが、賃料ベースでは満室想定50千円との差20千円が目減りとして出ます。戸数で見ると見えない「入替月の目減り」は賃料ベースで初めて出ます。賃料だけの実収(93.0%)が入金月ベース(93.3%)を0.3ポイント下回るのはこの分です

入金がゼロの月を全部「空室」に数えてよいのですか?滞納で入っていないだけの月もありそうです。

そのとおりで、計算例の3年目に家賃が入らなかった延べ8か月分にも、退去後の空室のほかに、滞納で翌月に2か月分まとめて入った月が混ざっています。101号室の8月がゼロで9月に100千円入っているのがそれです。入金表だけで計算する入居率は「家賃が予定どおり入らなかった率」で、契約上の入居率とは別物です。入金表の備考に「空室」「滞納回収」「日割り」を書き分けておけば、契約ベースの入居率と入金ベースの入居率を両方出せます。管理会社の実力を見るのは契約ベースです。
🏘 3. 全国平均と比べる|日管協短観(2023年度)と総務省の住宅・土地統計調査
3-1. 日管協短観|委託管理は全国94.2%・関西圏95.0%、サブリースは97.0%
公益財団法人日本賃貸住宅管理協会の「第28回賃貸住宅市場景況感調査(日管協短観)」(調査対象期間2023年4月〜2024年3月、調査時期2024年7〜8月。2026年9月時点で同協会サイトに掲載されている最新回)の入居率は次のとおりです。管理戸数ベースで算出され、母集団は同協会の会員管理会社です。
| エリア | 全体(2023年度) | 委託管理(集金管理を含む) | サブリース |
|---|---|---|---|
| 首都圏 | 96.6% | 95.6% | 97.1% |
| 関西圏 | 96.6% | 95.0% | 97.0% |
| その他 | 92.6% | 92.5% | 94.2% |
| 全国 | 95.8% | 94.2% | 97.0% |
読むときの注意が3つあります。①サブリースは契約上ずっと「満室」なので97%台に出る、②管理戸数ベース(戸数の時点集計)なので賃料ベースより高めに出る、③回答者は管理会社で、自主管理の物件は入っていません。同じ調査の月末での1か月滞納率は全国1.2%・関西圏0.7%、2か月以上は全国0.5%・関西圏0.4%、保証会社を必須にしている管理会社は93.0%でした。
3-2. 総務省の住宅・土地統計調査|賃貸用の空き家443.6万戸、共同住宅の空き家の78.5%が賃貸用
総務省統計局の令和5年住宅・土地統計調査(住宅及び世帯に関する基本集計、2024年9月25日公表)では、総住宅数6,504.7万戸のうち空き家は900.2万戸で空き家率13.8%、そのうち「賃貸用の空き家」は443.6万戸で総住宅数の6.8%です。空き家を建て方別に見ると、共同住宅の空き家502.9万戸のうち78.5%にあたる394.7万戸が賃貸用の空き家でした。居住世帯のある借家は1,946.2万戸(民営借家1,568.4万戸)です。
この統計から入居率を出すなら、賃貸用の空き家443.6万戸÷(借家1,946.2万戸+賃貸用の空き家443.6万戸)=18.6%を空室率とみなして、入居率81.4%という単純計算になります(統計局が公表している数値ではありません。募集していない古い空き家も分子に入ります)。日管協の94%台と総務省ベースの81%台の差は、母集団の差です。管理会社が受託している物件の入居率と、日本中の賃貸住宅の空き家をすべて数えた率は別の指標で、どちらが正しいという話ではありません。自分の物件を比べる相手は前者、エリアの需給を見るのは後者です。
🔍 4. 管理会社の「入居率98%」の読み方|分母と空室の定義で数%動く
入居率の高さを掲げる管理会社は多いのですが、武蔵コーポレーションの解説にあるとおり、「賃貸することが可能な物件」の定義が会社ごとに違います。同社が挙げる例は、管理を始めてから3か月以内の物件は含まない、自社で保有している物件は含まない、解約が決まっている物件でも含む、の3つで、これだけで1〜2%動きます。東京レーベルの解説は、退去して1か月後から空室に数える運用と、退去当日から数える運用の差を指摘しています。
| 確認する項目 | 聞き方 | 数字が高く出る運用 |
|---|---|---|
| 計算方法 | 戸数か賃料か、時点か期間平均か | 3月末の戸数ベース時点値 |
| サブリースの扱い | サブリース物件を除いた数字はいくらか | サブリース込み(契約上は常に満室) |
| 空室の定義 | 退去後何日から空室に数えるか、原状回復中は含むか | 退去1か月後から、原状回復中は除外 |
| 分母の範囲 | 管理開始直後・自社物件・解約決定済みの扱い | 管理開始3か月以内を除外、解約決定済みを含む |
| 同等物件の実績 | 自分と同じ築年・エリア・間取りの管理物件の入居率と、退去後の平均空室日数 | 全体平均だけを答える |
サブリース物件は、賃貸住宅管理業法の下でも「オーナーから見た入居率」は契約上100%のままです。同法はサブリース業者に誇大広告の禁止・不当な勧誘の禁止・契約前の書面交付を義務づけていますが(国土交通省の賃貸住宅管理業法ポータルサイト)、入居率の定義を統一する規定はありません。家賃減額や解約の実務はサブリースは解約できない?オーナー側から解約する条件・正当事由・立退料と手順|家賃減額への対処と新法の実務に書いています。管理会社の選び方全体は賃貸管理会社の選び方と使い分け|仲介・管理・サブリースの違い・囲い込み・近畿レインズです。
🔬 5. 空室率の出し方|「100%−入居率」にするには計算方法をそろえる
空室率は入居率の裏返しですが、時点・稼働・賃料のどれで出したかをそろえないと足して100%になりません。計算例の3年目なら、入金月ベースの空室率は8÷120=6.7%、賃料ベースの空室率は(6,000−5,730)÷6,000=4.5%で、同じ物件・同じ年でも2.2ポイント違います。
| 空室率の種類 | 式 | 計算例(10戸)・3年目 |
|---|---|---|
| 時点空室率 | 空室戸数÷総戸数×100 | 3月末 0÷10=0%、12月末 1÷10=10.0% |
| 期間空室率(月) | 家賃が入らなかった戸月÷(総戸数×12)×100 | 8÷120=6.7% |
| 賃料空室率 | (満室想定賃料−実収賃料)÷満室想定賃料×100 | 270÷6,000=4.5% |
購入前のシミュレーションで空室率を何%に置くかは、この「どの式か」を決めてから、日管協の委託管理(関西圏95.0%=空室5.0%)と自分が見た同等物件の実績で挟みます。空室控除を税後キャッシュフローに落とす手順は不動産投資のキャッシュフロー設計|DSCR・空室控除・税後CF・元利返済込みの実務にあります。
📥 6. Excelで入居率を出す|号室×月の入金表に2つの式を入れる(雛形は登録不要)
📥 レントロール雛形(Excel・登録不要)の「③月別入金表(3年分)」シートに号室ごとの月別入金を入れると、次の2つが自動で出ます。
- 号室ごとの入居率(入金月ベース):
=COUNTIF(C6:N6,">0")/12。入金があった月を数えて12で割る式です - 物件の年合計と、返済を引いた差引:合計行(16行目)に月別の
=SUM(C6:C15)と年合計の=SUM(O6:O15)、差引行に「合計−返済」
賃料ベースを出したいときは、同じシートの下に「満室想定=各号室の契約賃料×12」のセルを1つ足し、実収合計を割ります。一時金(礼金・敷金)は家賃と分けて備考に書き(雛形③シート欄外の注記と同じ扱い)、賃料ベースの実収には含めないのがコツで、含めると高く出ます。計算例の3年目なら、礼金を含めた賃料ベースは95.5%、礼金を除くと93.8%です(9月にまとめて回収した8月分の家賃50千円は含めたままの数字です)。稼働ベース(日数)を出すなら、①現況レントロールの契約開始日・契約満了日から空室日数を数えます。
📈 7. 入居率を上げる順番|退去理由の記録から家賃の見直しまで
数字が出たら、次は上げ方です。入居率が下がる原因は「退去が多い」か「埋まるのが遅い」かのどちらかです。
- 退去理由を号室ごとに記録する:転勤・卒業のように防げない退去なら、次の募集の速さに投資します
- 退去予告が出た日に募集を始める:計算例の3年目では、104号室1室の6か月の空室だけで10戸の年間入居率が5.0ポイント下がります。募集開始が遅れた1室が全体の数字を決めます
- 募集条件より先に「募集図面の中身」を直す:設備の記載漏れと古い写真は無料で直せます。設備投資はそのあとで、費用対効果はアパートに宅配ボックスを後付けする大家の実務|補助金・耐用年数10年と、費用15万円を空室損失で回収する計算例で計算しています
- 管理会社に同等物件の入居率と空室日数を聞く:自分の物件だけ悪ければ管理の問題、同等物件も悪ければエリアか賃料の問題です
- 家賃の見直しは最後:一度下げた家賃は戻りません。仮に入れ替わりで月50,000円の家賃を47,000円に下げると、年36,000円の減収がその入居者の退去まで続きます

うちの6戸アパートは年間で入居率93%でした。これは良い数字ですか、悪い数字ですか?

まず計算方法を確かめてください。入金月ベースの年間93%なら、日管協の委託管理(関西圏95.0%)より2ポイント低いだけで、6戸なら1室が5か月空いた程度の水準です。良し悪しは平均との差より「その空室が1室に集中しているか、毎年ばらけているか」で決まります。1室が長く空いているなら、その部屋の募集条件と写真を先に直します。
❓ 8. よくある質問
Q1. 入居率の計算方法で、いちばん基本の式はどれですか?
入居戸数÷総戸数×100です。10戸で9戸入居なら90%。ただしこれは「ある時点」の数字なので、年間で見るときは「入金があった戸月÷(総戸数×12)」で期間平均を出します。本文の計算例では、3年目の3月末の100%に対して年間は93.3%です。
Q2. 入居率と稼働率の違いは何ですか?
入居率はある時点で何戸が埋まっているかの割合、稼働率は一定期間のうち実際に入居していた日数(または月数)の割合です。不動産投資家Kの解説では、金融機関の融資審査や年間収支の確認には稼働率が使われるとされています。入金表から出す号室ごとの入金月の割合も、稼働に近い指標です。
Q3. 入居率の全国平均は何%ですか?
日管協短観(第28回・2023年度)では全体95.8%、委託管理94.2%、サブリース97.0%、関西圏の委託管理は95.0%です。総務省の住宅・土地統計調査(令和5年)から賃貸用の空き家443.6万戸と借家1,946.2万戸で単純計算すると入居率は81%台になり、母集団が違うので数字も違います。
Q4. 管理会社の「入居率98%」は信用できますか?
計算方法・サブリースの扱い・空室の定義・分母の範囲を即答できるなら信用できます。3月末の戸数ベース時点値でサブリース込みなら98%は珍しくありません。「サブリースを除いた期間平均で同等物件はいくらか」を聞いてください。
Q5. 入居率をExcelで計算するには?
号室を行、月を列にした入金表を作り、各行に「入金があった月の数÷12」を入れます。式は=COUNTIF(範囲,">0")/12です。配布している雛形の③シートに入っているので、数字を入れるだけで出ます。
Q6. 購入前のシミュレーションで入居率は何%で置けばよいですか?
日管協の委託管理(関西圏95.0%)を上限の目安にし、築年とエリアで下げます。感度の確かめ方の一例として、単身向けの築10年前後なら基本を90%で置き、退去が続いた年を想定して85%に下げても返済が回るかを確認する方法があります。
Q7. 空室率は100%から入居率を引けばよいですか?
同じ計算方法どうしなら引けます。入金月ベースの入居率93.3%なら空室率6.7%です。ただし賃料ベースの入居率95.5%と混ぜて「空室率4.5%」と言うと別の指標になるので、どの式かを必ず添えます。
🎯 まとめ
入居率の計算方法は戸数・賃料・稼働の3つで、それぞれに時点と期間平均があります。計算例の10戸の3年目は、時点(3月末)で100%、入金月ベースで93.3%、賃料ベースで95.5%と、同じ物件・同じ年でも最大6.7ポイント開きます。数字を読むときは、どの式か、一時金を含むか、空室をいつから数えるかを先に確かめます。
比べる相手は日管協短観(2023年度)の委託管理で全国94.2%・関西圏95.0%です。総務省の住宅・土地統計調査は空き家率13.8%・賃貸用の空き家443.6万戸で、単純計算の入居率は81%台ですが、母集団が違うので管理会社の数字と並べません。管理会社の入居率は、サブリースの扱いと空室の定義と分母の範囲を聞いて初めて比較できます。
自分の物件は、号室×月の入金表に「入金があった月÷12」を入れれば出ます。雛形は登録不要で配布しています。入居率が下がる原因は1室の長期空室に集中しやすいので、退去予告が出た日に募集を始め、募集図面を直し、家賃の見直しは最後に回す。この順番で手を打ちます。
📖 この記事の根拠(出典・参考)
- 公益財団法人日本賃貸住宅管理協会「第28回 賃貸住宅市場景況感調査『日管協短観』(2023年4月〜2024年3月)」7. 入居率・滞納率、8. 保証会社の利用必須割合(市場データページで2026年9月19日時点の最新回)
- 総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計 結果の概要」(2024年9月25日)2. 空き家(表2-1・表2-2)、5. 借家
- 国土交通省「賃貸住宅管理業法ポータルサイト|制度解説」(特定転貸事業者の行為規制)
- 入居率の計算方法の解説(2026年9月に本文を確認):不動産投資家K「入居率の重要性と目安とは?」「賃貸物件の入居率と稼働率の違いは?」、武蔵コーポレーション「入居率とは?入居率95%〜99%の範囲の差を気にする必要がない理由」、未来ネット「入居率とは?計算方法や入居率をアップさせる方法」、一誠商事「アパート経営における目安の入居率は?」、東京レーベル「不動産投資の入居率とは?全国平均の推移や計算方法」
- 監修について:本記事は税理士・宅建士の監修を受けたものではありません。統計の数値は公表資料の参照時点のものです
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関西の不動産投資家。賃貸経営の体験と、法令・公的機関の資料をもとに、税務・融資・賃貸経営・法人運営の実務ガイドを発信しています。


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