リスクへの対応方法は「分散と軽減」で考える

現在、1戸目の投資用物件を所有している方の中にはいずれ2戸目以降の物件購入も検討することもあると思います。

物件を複数所有することは、資産規模の拡大を進めるだけでは無く、経営全体のリスクを分散させるという意味で大きな効果が期待できます。

どのようにリスクを分散するか

物件を多数所有していれば一つの物件で空室が出ても他の物件での家賃収入で補えるためその分経営に与える影響を緩和させることができます。

資産が豊富な人はアパートを一棟レベルで保有するのか、または複数の区分マンションを所得かという贅沢な悩みを持つかもしれませんが、最初の入り口としては中々現実的ではありません。十分な資産や収入が無いにも関わらず急に資産規模を増やしてしまうと借入金が大きくなり過ぎてかえってリスクを抱えてしまいそうです。

そう考えると最初は比較的小規模な資産形成からスタートする意味でもワンルームマンションの区分所有を検討する方が多いはずで、その後に少しづつ他の物件を購入するような進め方が無難だと思いますが、その中でどのようにリスクを分散するかがポイントになります。

販売会社や管理会社を分散する

リスク分散といってもいろいろありますが、例えば購入元の分散が考えられます。

複数の所有物件を一つの販売会社から購入し、また一つの管理会社で管理を依頼するで良い人間関係を築くことができれば、何かあった時に相談しやすくなりますし、優先的に良い物件を紹介してくれるかもしれません。

ただしずっと同じ会社に依存してしまうと他社と比較することができないため、その販売会社や管理会社の対応が十分なのかそうでは無いのかも中々分かりづらいです。

一方、複数の販売会社や管理会社とお付き合いすることになれば、双方の会社の利点も分かりますし、何より情報の入手経路が広がります。

また、選択肢が複数あるということは、万が一、片方の管理会社の経営状況が悪くなったり、サービス面や品質面で何かトラブルになった場合にも、他に付き合いのある管理会社があれば、その後の業務委託も円滑に行えます。

いずれその中で本当に信頼できる販売会社や管理会社と関わることができれば、そのタイミングで得意先を一本化すれば良いと思います。

購入時期や築年数を分散する

また購入時期や物件の築年数を分散することはとても良い考えです。

例えば同じ築年数の物件を複数所有した場合、大規模な修繕工事の時期が重なり出費がかさみます。修繕工事はいつか必ず必要になりますが、築年数を分散することでそれに備えることができます。

また古い物件を売却しその資金で新しい物件を購入するような資産の若返りを考えた時も計画が立てやすいですからね。

保有している全ての物件を同じタイミングで売却しまた同じタイミングで新しい物件を購入するのはいろいろと負担が大きくなってしまいますが、築年数(寿命)が微妙にずれていたら売却の時も計画を立てやすくなります。

保有エリアの分散化

そしてリスク分散で最もみなさんが思い浮かぶのは保有エリアの分散かもしれません。

購入エリアを分散することは災害や地震などの天災に対してはとても効果的な防衛策になります。

所有物件が一部の地域に集中していれば、そこで大規模な地震などがあれば、全ての資産に影響が出るため影響範囲が大きくなります。

ですが、空室リスクを考える時、安易な考えで別地域で物件を所有してエリアの分散と言う考え方は必ずしも良いとは限らないかもしれません。

もし一件目に「この立地は間違いない」と強く思って物件を購入したのであれば、さらにその近辺に新たな物件を検討するのは決して悪い考えでは無いはずです。

「大阪で一戸保有しているから次は東京にしよう」と言うのは、考え方自体は悪くは無いですが、営業さんの意見や地域の評判だけで、余り理解していない地域への購入を決めることになるため、ある程度集中したエリア内に物件を探す方が、その地域の事情を隅々まで理解でき、さらに優良物件を発見できる可能性もあります。

分散先は不動産だけで無くても良い

少し話が逸れますが株式投資などではポートフォリオで相関係数と言う尺度があります。

複数の資産における値動きの関係を示す言葉で、それぞれ相関関係の無い資産を保有することでリスクを低く抑える考えです。

例えば景気拡大時に強い「株式」と景気後退時に強い「債権」を保有したり、円高に強い「輸入株」と円安に強い「輸出株」を保有したり、それぞれ相反する性質の資産を持つことを指します。

さらに大きなレベルで考えると資産を不動産と現金だけで保有するのでは無く、資金に余裕があれば株式投資や投資信託に分けることでより高い分散効果が得られます。

分散だけで無く軽減も大切

しかし不動産に関して言えば「東京の需要が高いために関西の物件が空室だらけになる…」なんてことは考えづらいです。

確かに地域間の人口の偏りは大きいですが、ある程度人口が集中する地域(例えば三大都市)では株式投資程、分散によるリスク軽減は見込めません。

投資の話となれば「分散」と言う言葉がとても人気です。とりあえず「分散」しておけば安心な気がします。だけど同じように重要なのは「リスクを軽減すること」でもあります。

災害リスクに重みを置くか、空室リスクに重みを置くかは地域の特性やその人の考えによりさまざまですで、どちらが正解と言う訳ではないかもしれません。

ですが、十分な調査をせずエリアを分散することでかえってリスクを抱え込むことも十分に考えられますので、余り「分散=安心」と思い込まずに規模拡大を進める場合も最初の物件購入時と同じようにしっかりした判断が必要になると思います。

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