住宅手当と社宅制度の節税効果について

会社が従業員に対して住居費を負担する場合、お給料に住宅費の一部を支給する住宅手当と会社が直接住宅費の一部を負担する社宅貸与の2パターンに大きく分けられます。
社宅と聞くと社員寮のようにある程度大規模な会社をイメージしますが、賃貸物件を会社が借り上げてそこに社員を安価な価格で住まわせることで社宅と同じことができます。

僕も会社員時代、住宅手当を受けていた時期がありそれがきっかけで一人暮らしをした経験があります。とてもお得な制度ですね!

住宅手当と社宅貸与を利用する方法は

まず大前提として住宅手当にしても社宅貸与にしても支給対象となる基準や支給金額を設定した上で就業規定に反映させなければいけません。そしてその内容は社内に向けて情報発信(共有)する必要があります。後々トラブルにならないように利用可能な条件を明確に周知する必要があります。

また、それぞれの制度を利用する方法に特に大きな違いはありませんが、社宅については入居時と退去時のそれぞれに会社側での手続きが発生してしまいます。さらに利用者(従業員)と賃貸会社との間に会社が介入するため住宅手当と比較すると手続きは複雑化してしまいます。

住宅手当の手続き

  • 希望物件を個人名義で契約し、会社に対して住宅手当の申請をする
  • 会社は従業員の給料に住宅手当分を追加して支給する
  • 転移した際は再度、会社へ申請する

社宅貸与の手続き

  • 利用者は希望の物件を会社へ申請し、会社が入居審査および契約を進める
  • 会社負担分と個人負担分をそれぞれ清算する
  • 転居の際は会社が退去手続きを実施する

また社宅貸与についての注意点としては「従業員も必ず家賃の一部を負担する必要がある」ことです。全額を会社が負担することはできません。
利用者(従業員)の負担額の計算方法としては以下の通りです。無駄にややこしいですが、ざっくりした目安としては家賃相場の15%~30%程の利用者負担が必要となり、それを下回ると過分な利益供与となってしまうため給与として見なされてしまいます。

一般住宅(小規模住宅以外)の場合

・(固定資産税評価額(家屋)×12%+固定資産税評価額(土地)×6%)÷12

小規模住宅(床面積132㎡以下、木造以外は99㎡以下)の場合

・固定資産税評価額(家屋)×0.2%+固定資産税評価額(土地)×0.22%+12円×床坪数

税金面での違いが大きい

それなら手間の掛からない住宅手当を採用した方が会社の負荷も減り従業員側としてもその方が良さそう思えます。

ですが、同一の負担をする場合は社宅貸与の方が税金面での優遇があり、また基本的に家賃は負担額もかなり大きく、その上毎月定額の費用が発生するため、年間で考えると結構大きな効果を生み出します。

ポイントは住宅手当は給与と同様に課税対象として扱われますが、社宅貸与は課税対象とならないことで、その結果、どちらも会社から住宅費用を負担してもらっているにも関わらず、社宅貸与の方が課税負担が無い分、住宅手当よりもお得となります。

例えば8万円の賃貸物件について、4万円分を会社が負担することを想定して、借り上げ社宅と住宅手当の違いを比較してみます。

 住宅手当借り上げ住宅
月収300,000円300,000円
住宅手当40,000万円0円
社会保険料・税金等控除額60,565円50,613円
家賃支払い額80,000円40,000円
家賃支払い後の手取り額199,435円209,387円

税率・料率の変更、家族構成、年齢、前年度所得額などにより金額は多少変動しますが、年間で約18万円程の違いがあることが分かります。この効果はかなり大きいですね。

 月々年間
社員の手取り増加額9,952円119,424円
会社の社会保険料削減額5,042円60,504円
合計14,994円179,928円

従業員にも会社にも嬉しい制度

都心で一人暮らしを検討していると、その負担の大きさに驚くことかと思いますが、自社にこのような制度があれば、負担額がかなり軽減できます。
支給(会社負担)の金額は会社によって大きく違いますし、会社の福利厚生として義務付けられている訳ではないため、導入されていない企業も多いかと思いますが、一度調べてみても良いかもしれません。

また経営者目線としてもただ単に住宅手当を支給するよりも(事務手続きの負担は増えますが)社宅制度を導入することで意外と大きな効果が見込めるため、検討する価値は大きいと思います。

スポンサーリンク
レクタングル(大)広告
レクタングル(大)広告
PVアクセスランキング
PVアクセスランキング にほんブログ村
人気ブログランキング
にほんブログ村 その他生活ブログ 不動産投資へ
スポンサーリンク
レクタングル(大)広告