一括借上げ制度は見えないリスクが沢山潜んでいます

去年末、借り上げ賃料の未払い事件を受けて、一括借上げに対する不安感が一層高まってしまいました。

去年、オーナーズスタイル出版した「賃貸住宅を建てる本」に一括借上げ契約に対する注意点が分かりやすく掲載されていたので、改めてポイントを確認しようと思いました。

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一括借上げ制度は安泰か?

一括借上げ(サブリース)契約は入居者の有無に関わらず管理会社から決められた家賃収入が支払われる夢のような仕組みです。一見、この制度があれば「賃貸経営は失敗するはずがない」とすら思ってしまいます。僕も昔は思っていました。

一般的な管理会社との管理委託契約や自主管理の場合は空室や滞納が発生すると、当然家賃収入も支払われない訳ですが、一括借上げ契約の場合は管理会社がそれら全てのリスクを肩代わりしてくれます。

当然、全てのリスクを抱える訳なので管理委託契約に比べ手数料は割高になりますが、家賃設定、入居者募集(入居者審査)、契約関係の全てを管理会社が行ってくれます。

ただ一方、一括借上げにはいくつかのデメリットもあります。

一つ一つはそこまで大きな問題では無いと考えられるものもありますが、それらのポイントを踏まえた上で本当に一括借上げが正しい判断なのかを考える必要があります。

管理会社も事業として行っているため延々と赤字を垂れ流しながら家賃収入を確保してくれる訳ではありませんし、管理会社が肩代わりしてたはずのリスクが自分に降りかかってくることは意識する必要はあります。

実は家賃収入は安定しない

最近は20年~30年間の長期家賃保証の会社が多いですが、20年~30年間賃料が下がらないとは言っていませんし、下落率なども分かりませんよね。

2年ごとに賃料を見直すのが一般的ですが空室が続けば当然家賃は下がります。大家からすれば家賃を下げるのはそれなりに苦渋の決断だと思いますが、サブリース会社からすれば家賃が下がっても損はしません。極端な言い方をするともし下がってしまうのであれば大家へ支払う
賃料を見直せば良い訳なのです。要するに入居者を維持するために、家賃設定が下がり続ける可能性が高いと言えます。

「新築から10年間は一律の賃料」ってこともあるかもしれませんが、そもそも新築時にサブリースは必要無いはずです。新築時は簡単に入居者を獲得することができますし、賃料も周辺の中古物件と比べても高く設定できます。

こうしたことから、新築から10年間だけの一括借上げ契約のことを「晴れの日の傘」と言うそうです。要するに無駄な訳です。上手いこと言いますね。

逆に新築であるにも関わらず最初から一括借上げが無いと心配だとしたら、そもそもその物件で不動産経営するのはかなり難しいですよ。

基本的に大家の立場が弱い

新築の場合、入居可能日から一定期間(1ヵ月~2ヵ月程)や退去時に「免責期間」を設けて、大家へ家賃を支払わない(収入が入らない)時期もあります。

また、一括借上げなので礼金や更新料も管理会社が受け取る訳ですが、原状回復費や修繕工事費については大家負担となりますし、契約内容によっては一括借上げ会社を経由してその関連会社に発注しなければいけない場合もあるそうです。。。

管理会社に不満がある場合も解約するために違約金が必要だったり、借り手(今回の場合は管理会社が借り手)に有利な借地借家法が適応されたりして簡単に解約できませんし、冒頭でも少し触れましたが、管理会社が倒産や逃亡した場合は、その時点で家賃保証も終了になります。
家賃滞納するのは入居者だけだと思うかもしれませんが、管理会社だって家賃滞納する可能性はゼロではありません。未回収の家賃も発生するかもしれません。

勿論、安定(?)した家賃収入が維持できると言う最大級のメリットはありますが、それだけで無敵になった気分になるのは少し軽率かもしれません。サブリース契約って意外とトラブル起こっていますよ。

契約時に内容を全て把握することは難しいですが、これらのポイントを覚えておくだけでも、かなりリスクを抑えられると思いました。

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