新築マンションは「価格維持」でもそのスペックは下がっているかも…

少ない初期費用でワンルームなどの区分マンションを購入する際、新築か中古かは常に意見が分かれるテーマの一つです。基本的に中古の方が販売価格が低いので、その結果、利回りは高くなり投資回収のスピードも上がります。一方、新築の場合は物件自体の脆弱さや老朽化を疑う必要は無く、修繕工事などの大きなイベントも当分怒らないので、初心者としては少し安心出来るかもしれません。

ただここ数年、投資用物件に限らずマンション価格が大きく値上げされており、その傾向は今後も続きます。恐らく2020年のオリンピックが終わるまでは、資材や人手不足に伴い値上げは続くでしょう。地域別に考えると最も値段が上がるのは東京かもしれませんが、資材や人手不足のしわ寄せは結局全国各地に広がります。

ここ最近のセミナーや営業担当の謳い文句は「もし物件を購入するのなら今年中がリミットです!来年以降検討するのであれば価格が上昇してしまっているので買わない方がよっぽどマシです!」のような内容で、あくまで「今年がラストチャンス」のような物言いです。去年も一昨年も同じセリフと使いまわして、やはり今年も同じ事を言っています。きっと来年も言うのでしょう。。。

今、不動産市場で販売されている物件については、2パターン(もしくはそれ以上)の価格設定がされています。1つ目は既に数年前に土地を購入しており、比較的安いコストで建築中または完成間近の物件です。そしてもう1つは、これから着工される明らかに値段が上がってしまっている物件です。丁度この数年間は、その2パターンの価格が入り混じっている時期と言えるでしょう。

ただ販売側としても資材や人件費などの調達コストが上がったからと言って、その全てを販売価格に反映させる訳ではありません。「調達コストが向上しているから販売価格も上がりますが我慢して下さい。」では誰も買ってくれませんよね。なので販売側としては如何に販売価格を維持する(ように見せかける)かを考えます。そこで価格調整に利用されるのに最も一般的なのは面積と立地です。一見、設備などで調整する事も考えられそうですが、設備品質の低下は意外とインパクト(影響)があり、購入者に対して損をした気持ちを持たせてしまうため基本的には無いと思います。

例えばワンルームの場合、平均面積が25㎡程ですが、これを21㎡程にして価格を維持する方法などがあります。購入者としては物件を購入する際、最も意識するのは値段ですよね。その値段が同じであれば、多少狭くても不思議とそこまで意識しなかったりします。「もう既に価格の上昇は始まっている」と先入観があると、広さが85%程になってしまっているのにも関わらず「あれ、思っていたよりは安いかな?」と思ってしまいます。

また立地面では「駅からの距離」が少し遠め(例えば徒歩20分)の物件を駅から近め(例えば徒歩5分)の同じようなスペックのワンルームを紹介された時に、値段は変わらなければ駅からの距離など誤差の範囲だと軽視してしまうと思います。だけど、駅からの距離が15分変われば販売価格は100万円程変わる事もあります。にも関わらず、こちらも予想していた程の値段じゃ無ければ、割安感を感じてしまうのです。

今は(購入時は)とても高スペックのマンションを目の前にして気分も高ぶっているため僅かな面積や立地など全然気にならないかもしれません。無敵の気分ですよね(笑)

だけど、将来的には価格上昇を抑えるために品質(広さや立地)を落とした物件は、その1年~2年前に建てられた同じ販売価格の(品質を落としていない)物件と比較された場合、必ず負けてしまうはずです。

投資家(物件購入者)が軽視してしまった広さや立地などの条件は、数年後、入居者が賃貸物件を選ぶ判断材料としては、とても大きなマイナス要素になってしまう訳です。

世間では物件価格の上昇が連日報道されていますが、それはあくまでも同じ所有面積で同じ立地条件での話です。ただ販売側としては調達コストが上がったからと言ってバカ正直に販売価格には反映させず、いろいろなトリック(?)で割高感を感じさせないような工夫(努力)をしています。

確かに今後も新築を筆頭に物件価格の上昇は続きます。ですが、価格ばかりに注目するのでは無く、中古物件も含め可能な限り広い視野で長期的なシュミレーションを行えば、このような罠(?)に引っかからずに済むと思います。

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